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Elysion Online ~ドラゴニュートと召喚師~  作者: とんし
希望の国エステル
781/1718

#746 エステル第三砦防衛戦

銀たちが俺たちと合流すると敵の大群を目視で捉えた。


「ルーナ、頼む」


「はい! パパ!」


ルーナがブラギの竪琴で演奏し、全員バフが発動する。他のフェアリー系の召喚獣たちもこの演奏に続き、マーメイドが歌う。これでこちらの準備は整った。飛行部隊を指揮しているアルさんに報告する。


『飛行する敵は見えますか?』


『これらでは確認出来ません。完全に的ですね。どうしますか? タクトさん?』


罠の気配は感じるがここは早めに攻めたほうがいいか。


『…敵の出方を見たい。第一空爆部隊! 爆撃開始! 様子見だ。爆弾を落としすぎないように攻撃してくれ』


『了解! 爆撃、開始します!』


アルさんたちが爆撃をする。


「いつ見ても凄い光景だよな。これ」


「生産能力があってこその力ですね…我々では素材と労力が足りず、中々出来ませんよ。これ」


マグラスさんとニックさんの指摘は褒め言葉と受け取ろう。するとアルさんたち第一空爆部隊に異変が起きた。


『うぐ…これは呪滅撃!?』


『それだけじゃありません! これは呪滅封印です! うわあああ!?』


アルさんが敵部隊の後方に墜落する。待機させていた飛行部隊が助けに向かうが地上から無数の矢が放たれて救出に失敗し、第一空爆部隊と待機されていた飛行部隊の一部の人が消える。やられた!後でアルさんたちに謝らないと。これは爆撃を指示した俺の判断ミスだ。


するとレッカから通信が来る。


『タクト、どうする? これじゃあ、たぶん大魔法使った魔法使いたちは呪滅撃で全滅するよ』


そうなんだよな。弓もダメ。広範囲攻撃の殆どが封じられたが俺はミールに指示をする。


「やれるな? ミール」


「もちろんです。お任せください。タクト様」


『作戦はプラン三に変更する。ただ攻撃は飽和攻撃から単体攻撃に変更。レッカ、ランパード発動準備してくれ』


『了解! ランパード部隊詠唱開始!』


俺は黒鉄と月輝夜を砦の作業をお願いすると月輝夜は不満そうな顔をする。ここは黙って動いてくれる黒鉄との差だな。


「これからどんどん戦いは激しくなる。今日はまだ雑魚だ。月輝夜は強いんだから戦う敵は選んでくれ。明日以降は戦闘させることを約束するからさ」


「グ、グオ…」


強いと言われて少し照れる月輝夜である。本人も了承したことだし、俺はダーレーに乗って、ミールと共に最前線に立つ。


『準備完了! いつでもいいよ! タクト!』


「了解。ミール!」


「行きます! 植物召喚! いでよ! 水樹!」


最前線に巨大な水樹が現れるとそれを合図に後方の魔法使いは同時に魔法を唱える。


「「「「ランパード!」」」」


魔法使いによって、水樹とプレイヤーたちの間に擬似的な万里の長城が完成した。俺はミールを抱き抱えて、ダーレーの疾駆で万里の長城の上に移動する。


そこで初めての敵の識別に成功する。


ホブゴブリンLv36

通常モンスター 討伐対象 アクティブ


イビルゴブリンLv38

通常モンスター 討伐対象 アクティブ


どちらか両方かわからないがこいつらが呪滅撃と呪滅封印を持っていることは間違いないようだ。俺が識別しているとみんなが上に上がってきた。リリーたちもしっかり来ている。


俺は手伝いに参加していなかったグレイ、コノハ、虎徹、チェス、ゲイル、白夜、優牙、ロコモコ、エアリー、狐子、蒼穹、コーラル、ハーベラスを召喚する。


みんなの松明の光に照らされたゴブリンたちは水樹を見て全てを察した。その結果、邪悪な笑みを浮かべる。それに対して俺も笑う。もしかして呪滅撃で倒せると思っている?だとしたら、ミールを甘く見すぎだ。次はお前たちが地獄を味わえ。


水樹から大量の水が発生し、敵の大部隊を飲み込んでいく。その結果、ミールに呪滅撃と呪滅封印が発動するがミールにそれは効果がない。ミールには状態異常無効がある。


「あなたたちにやられたアルさんたちの仇は取らせて貰います。洪水!」


更に水嵩(みずかさ)が増して、泳げない者が溺死していく。ざまーみろと思っているとプレイヤーが叫ぶ。


「待て! 見ろ! ホブゴブリンがクロールして泳いでいるぞ!」


俺はチロルを見ると首を振る。流石にチロルでも初めて見る光景らしい。更に異変が続く。与一さんから報告が来る。


「これは…ゴブリンアサシンが水上歩行で接近して来てます! 水面の波紋を見て攻撃を!」


俺たち召喚師は水中戦力を呼び出そうとし、みんなが攻撃を開始すると一斉にランパードの真下の水から敵が飛び出してきた。


レッドキャップLv45

召喚モンスター 討伐対象 アクティブ


こいつがレッドキャップか。赤い帽子を被った赤いゴブリンだ。どうやらこいつは水に潜れるみたいだな。そいつが俺に襲いかかろうした時だ。


「よいしょ!」


「ゲヒ!?」


リリーがぶっ飛ばして、激しい水飛沫が上がった。見ると他のレッドキャップたちも召喚獣や満月さんたちの槍に貫かれていた。するとレッドキャップたちが変貌する。


「ゲ…ゲヒヒヒヒヒ!」


「む!?」


「なんだ!? こいつ!? 引っ張られ」


「いかん! 全員槍を投げろ!」


満月さんのとっさの判断で重戦士たちは槍を投げる。恐らくレッドキャップたちは満月さんたちを槍ごと水に引きずり込もうとしたんだろう。


槍ごと投げられたレッドキャップたちは槍を引き抜くとそのままその槍を投げ返してきた。何故俺まで狙ってくる?刺してないぞ。


「弾くぞ!」


「「「「おぉ! ロイヤルランパード!」」」」


「守護結界!」


するとリリーとノストラさんが反応した。


「ダメ! みんな! ブランちゃん!」


「透過よ! 攻撃を受けないで!」


やばい!


「ブラン!」


「え!?」


投げられた槍が全員の防御をすり抜けて来る。


「「「「ガァアア!!」」」」


命中すると思った槍が寸前のところで止まる。グレイ、白夜の霊力、ゲイルの電磁操作で槍を止めてくれたみたいだ。他のみんなもそれぞれの召喚獣たちや格闘家が衝撃波で弾いたっぽい。


「危なかった…」


「すまない。助かった」


「「「「ガウ!」」」」


「「「「いや~」」」」


満月さんたちが召喚獣たちと格闘家たちにお礼を言っている一方で海面に着地したレッドキャップが激昂する。そこまで殺せなかったことが悔しいのか。そして突っ込んで来る。


「全員射撃開始!」


「「「「「ストライクショット!」」」」」


「「「「「ストライクシュート!」」」」」


与一さんたちのスナイパーライフルやイベント武器の矢がレッドキャップに降り注ぐと当たる瞬間にレッドキャップが魔素化する。


「来るぞ! 来い! ディアン! ぷよ助!」


これで俺の召喚獣は全員出揃った。


「リアンはチェス、ぷよ助、ディアン、サフィ、クリュス、蒼穹と一緒に敵の退路を絶ってくれ」


「はい!」


「任せて! お父様!」


いつまでも撤退を許す優しさは俺にはない。予定では第二飛行部隊が水中戦力で逃げ道を塞ぐ予定だったが、被害が出てしまったから、念には念を入れておこう。俺たちが周囲を警戒しているとまたリリーが反応する。


「タクト!」


何!?俺の周囲を囲むようにレッドキャップが現れ、武技を発動する。


「「「「ケヒヒヒヒヒ!」」」」


…五月蝿いな。でも俺に攻撃することは簡単じゃないぞ。


「…ドラゴンテイル!」


「魔拳!」


「チャージスライサーなのじゃ!」


俺の影からノワのドラゴンテイルが飛び出すと二体のレッドキャップを吹っ飛ばし、残りをリビナとセフォネがぶっ飛ばしてくれた。


そして吹っ飛ばされたレッドキャップの先にはリリー、ユウェル、虎徹、千影がいた。


「邪魔しないで!」


「ギョベ!?」


リリーに吹っ飛ばされたレッドキャップは遥か遠く飛んで行ったと思ったら、コーラルが激突し、こんがり焼けるとストラが噛みつく。更にユウェル。


「なんか飛んできた! 鋼のハルバード! 重力操作!」


「ゲベア!?」


レッドキャップの背中にハルバードのフルスイングが決まり、再び場外ホームランと思ったら、スピカが光鎖で場外ホームランを阻止し、縛り上げるとヒクスが雷爪で掴むと感電する。


虎徹は飛んで来たレッドキャップを太刀で腹を串刺すとレッドキャップは虎徹の太刀に噛み付こうとする。虎徹はそれを嫌い、放り捨てると狐子が首にハーベラスが両手に噛み付くと猛毒、致死毒と炎の牙が発動する。


更に千影。


「こっちに飛んで来たであります! 伸びよ! 如意金剛錫杖!」


「ゲハ!?」


如意金剛錫杖が急激に伸び、レッドキャップの背中に直撃。レッドキャップは体が変に曲がって飛んでいった。するとコノハが空中で氷爪でキャッチするとレッドキャップは凍り付くんだが、ここで賢いコノハは空にいるみんなに指示を出す。


「ホー!」


するとみんなが雷電さんたちのところに獲物を持っていく。


『どうしたんでしょうか? タクトさん』


『あ、そういえばレッドキャップは地獄の加護があると銀たちが言っていたな』


『なるほど。つまりイベント武器で攻撃すればいいんですね』


『頼む』


流石にコノハだ。ということはそこでハーベラスたちに食べられている奴も蘇るな。するとブランがルナティックミスリルランスで軽くつついた。これで能力が消えた。


「食べていいですよ。ハーベラスさん」


「ガウ!」


何気に酷いな。これはさっきの失態を根に持っていると見た。コノハたちも自分たちの獲物の地獄の加護を消して貰った後にそれぞれ止めを刺す。優しいコノハは完全に凍りついているレッドキャップをジークにパスしてジークが爪で海面に叩きつけた。


「タクト~! 大丈夫だった?」


「…大丈夫。あいつらがにぃに挑むなんて百年早い」


「タクトに挑みたいならまず影にいるボクらと戦闘してもらわないとね」


「助けたお礼は血でいいぞ。タクト」


はいはい。助かったから吸わさせあげるよ。それを見た残りのレッドキャップのうち、二体が俺を狙って来た。大人気だな。しかしイオンと恋火たちが立ち塞がる。


「タクトさんには私たちがいる以上、手出しさせません」


「タクトお兄ちゃんを狙うと言うならあたしたちが相手になります」


「ケ…」


「ケケ~!」


レッドキャップたちは臆せず突っ込んで来る。それは評価しよう。しかし戦力が違いすぎる。まずはイオンたちだ。


「海錬刃! はぁ!」


「蒼雷!」


「氷刃!」


「鋼のモーニングスター!」


イオンが海錬刃を宿したルナティックミスリルソードでレッドキャップを切り裂くとブランの蒼雷で感電し、伊雪が氷刃で斬り裂くと凍り付き最後はユウェルのモーニングスターに潰されて死んだ。


一方恋火たちも敵対していた。


「居合い斬り!」


「ストライクシュート!」


「行きますえ! 紅蓮の鉄扇!」


「さようなら!」


恋火が居合い斬りで切り裂くとレッドキャップが燃え上げる。そこにレッドキャップの脳天にセチアのルナティックミスリルアローが命中する。更に和狐が紅蓮の鉄扇を振るうと炎輪が発生し、レッドキャップを縦に真っ二つにすると最後はファリーダがレッドキャップだったものを消し飛ばした。


他のみんなもレッドキャップを倒し、泳いでいたホブゴブリンたちの相手をする。アサシンは既に与一さんたちに倒されているみたいだ。


しかしこうなるとホブゴブリンたちは悲惨だ。弓矢、銃弾などの消耗品はみんな節約し、魔法使いたちが初級魔法、騎士たちは斬撃を飛ばしていじめている。


それは飛行部隊も一緒で一生懸命泳いでいるホブゴブリンを空に連れて行ってはボコボコにしている。そしてやっとの思いで万里の長城に辿りついたと思ったホブゴブリンが動かくなり、水に沈んでいく。


これは酷い…アラネアが操り糸で泳ぐ行為を封じたようだ。アラネアはこういう小さい敵には無類の強さを発揮するな。


逃げ出したホブゴブリンたちもいたが既に包囲は完成している。リアンたちと第二飛行部隊の召喚師たちが先回りして、逃げた先にはヒュドラを中心とした海獣部隊と海に潜んでいるスライム地獄だ。俺がこいつらの立場なら大人しく溺れて死ぬな。


最後は酷い状況となったがここで異変。完全に全滅させたが何故かインフォが来ない。


「…変だな。ゴブリンたちも既にいないぞ」


「ゴブリンアサシンが何処かに隠れているのかな?」


「砦には行っていないと思いますけど、探しますか?」


面倒臭いけど、やらないとな。


「そうだな。あ、ミール。水樹はもう解除していいぞ」


「はい」


「「「「ケケ~!?」」」」


ミールが水樹を解除するとレッドキャップが水に落下した。水樹に隠れていたのか。


「「「「ケハ! ケ!?」」」」」


「「「「撃て」」」」


海面から顔を出したところに容赦なく銃撃を浴びせたところでインフォが来た。こいつには節約しない銃士たちである。


結構被害は出たけど、結果砦には被害を出すことはなかった。そこだけは良かったな。


「防衛成功! 俺たちの勝ちだ!」


「「「「おぉ~!!」」」」


さて、これから反省会と行きますか。まずは呪滅撃対策を話し合わないといけないな。

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