表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Elysion Online ~ドラゴニュートと召喚師~  作者: とんし
パラディンロードと第二回決闘イベント
616/1718

#589 宝の地図とマザーシップの庭園

夕飯を食べた俺はゲームにログインするとシャローさんから贈られたカニを食べる。現実よりいい食事をしているのは変な気分だ。凄く今更なことだけどね。


バターで焼いたり、醤油をつけたりして楽しむ。マジで美味い。それを見ている三人がいる。


『じー』


「…何かね? 三人は十分カニを食べただろう?」


「そんな食べ方はしてません! ずるいです!」


イオンの意見にリアンとクリュスが賛同する。しかし俺が焼くだけで終わる男だと思ったことが敗因だ。


「もうカニはないから諦めるんだな」


「島で倒せばいいじゃないですか」


そこまでして食べたいのか…というわけでちゃちゃっと倒してイオンたちはカニを堪能する。俺はセチアのために新作サラダを作ろう。


材料はカニ、玉ねぎ、きゅうり、塩、胡椒そしてマヨネーズだ。マヨネーズはルインさんたちが作った人気商品。菜種油と卵黄、酢から作ることが出来る。胡椒も生産クエストをクリアしてゲットしたらしい。


というわけでまずはカニの足を茹でる。その間に玉ねぎ、きゅうりをみじん切りにして、カニの身を取り出す。後はカニの身を食べやすいサイズに切り、全てボールの中にいれて、塩、胡椒、マヨネーズを入れて混ぜると完成。


カニサラダ:レア度6 料理 品質C

効果:二時間魔力アップ(極)、二時間俊敏値アップ(大)

カニの身と玉ねぎ、きゅうりにマヨネーズ、塩、胡椒で味付けしたサラダ。子供に人気がある味付けとなっている。


それじゃあ、セチアに持っていきますか。するとイオンたちと視線が合う。


『味見…』


「ダメだ。もう十分食べただろう? 明日まで我慢しなさい」


『はーい…』


そういっては言うが未練たらたらの視線攻撃だ。残念ながら通用しない。するとマヨネーズに手を伸ばすノワの姿を見つけた。


「こら! 何をしようとしているんだ?」


「…まだ何もしてない」


「そうだな…だから何をしようとしていたか聞いているんだ。そして全員、その場から動くな。地面に丸まっているユフィルもだ」


「なぜバレた!?」


なぜバレないと思うんだ!まぁ、比較的上手く隠れていたとは思うが。俺はマヨネーズをインベントリにしまう。


『あぁ~…ずるい』


「ずるくない。遊ぶならリープリッヒに行ってこい。あそこならたくさんマヨネーズが」


『行ってきます!』


全部言う前に行っちゃった。最近食欲に歯止めが効かなくなって来たな。セチアの部屋をノックする。


「セチア~、俺だ」


「えぇ!? タ、タクト様!? きゃ!?」


色んなものが落ちる音がした。


「大丈夫か?」


「きゃあああ! 大丈夫ですから入らないでください!」


なんだなんだ?着替え中だったのか?そんなはずないか…じゃあなんだろう?暫くすると中に入れてもらえた。


「ど、どうぞ。それでどうかしましたか?」


「あぁ…新しいサラダを作ったんだが…」


俺は部屋を見渡して、あることに気がついた。


「もっといい物を用意すれば良かったな」


「…どうしてすぐに察するんですか」


そりゃあ、宝玉作成を頑張ってるはずなのに片付けられていたら、気が付く。つまり宝玉の準備が整ったんだろう。それで見られたくなくて慌てたというところか。


「な、なんですか? ニヤニヤして」


「別に。とりあえずお疲れ様。良かったら、食べてくれ」


「…ありがとうございます。でも、タイミングとか考えてください」


いやいや、これは考えて回避出来ないだろう。むしろタイミング的に完璧だった。セチアの悲鳴をみんなに聞かれていたら、大変だったからな。


その後、俺はギルドで宝の地図を見る。


「場所的には…ここらへんになりますね」


「島がありませんね…」


「それなんですが一度調べた他の海図をもう一度調べ直したら、島がある地図もあったんです」


本当だ…あるものとないものがある。しかも位置がバラバラだ。これはどういうことだ?


「つまり地図が間違っていた? いや、というより島が新しくできた?」


「流石タクトさんですね。私たちも同じ推理です。地図を見ても新しそうな地図には島があって、古そうな地図には島がありませんので、間違いないかと」


「でも、こんなにバラバラになるものなんでしょうか?」


「そこなんですよね…」


こればっかりは行ってみないとわからないか。しかし問題がある。


「いつ行きますか? 明日からイベントですが」


「とりあえずイベントですね。皆さんはどうするんですか?」


「パーティー戦に出ようと思います。一応報酬は貰えますからね」


そっか…まぁ、後は時間次第だな。ここまで来たら、やはりみんなで攻略したい。


その後、俺はマザーシップに向かう。解放された区画確認と新しいサブエクスマキナとナノエクスマキナの起動と新しい武器の確認など盛りだくさんだ。


新しく解放された場所は宇宙庭園は庭園というより、巨大公園だ。映像か何かだろうが星空まで見える。普通に公園を歩いているのと大差ないな。


その能力は庭園だから草木を植えることが出来る。島が一杯になってきたから非常に助かるな。こっそりこちらでも生産をしようかな。


次は新しいサブエクスマキナとナノエクスマキナの起動だ。簡単に出来たのだが、問題が発生。名前が無いから命令がしづらい。というわけで分かりやすい名前にした。


「二人はミア、ディオ。ナノエクスマキナはアンとドゥでどうだ?」


「素晴らしい名前をありがとうございます。マスター」


「誠心誠意お(つか)えさせていただきます。マスター」


ナノエクスマキナたちも跳ねて喜んでいる。なんというか…ギリシャ語とフランス語の一、二読みでごめんなさい。


「そういえばバトルシップはどうだ?」


「現在最終チェック中です。明日には起動出来ると思われます」


マジで!これは楽しみだ。ディオとドゥにも最終チェックの手伝いを命令して、俺はイクスの新しい武器を確認する。


武器

エネルギーバスターキャノン 素材:メテオライト100、コロナサイト10、星核5、マナクリスタル100

サテライトレーザー 素材:メテオライト50、星核5、マナクリスタル100

グラビティバインド砲 素材:メテオライト50、星核5、グラビティサイト50

放射熱線砲 素材:メテオライト50、コロナサイト5、マナクリスタル100


ガトリングフライヤー 素材:浮遊石20、ミスリル100、フローライト100、マナクリスタル100


背中

ホーミングレーザー 素材:金剛石10、フローライト100、マナクリスタル100


スキルキャンセラー 素材:チタン鉱石100、魔素石100、マナクリスタル100


身体

空間転移装置 素材:空鉱石100、星核10、マナクリスタル300

EMインパクトウェーブ 素材:爆風石500、星核2、マナクリスタル100


弾薬

ドリルミサイル 素材;金剛石20、チタン鉱石100、火薬100


なんか凄いぞ。シミュレーションで確認する。


エネルギーバスターキャノン…エネルギーキャノンの倍はある砲身の銃。当然破壊力はとんでもないこれならアーサー王の攻撃に匹敵しそうだ。ただしチャージに時間が掛かり、チャージ中とても動けないだろうな。超遠距離の狙撃兵器といった感じだ。

サテライトレーザー…要はレーザー誘導をする銃だ。これで狙いを定めると空から神罰級のレーザーが落ちてきた。これはつまりサテライトレーザー用の衛星が宇宙にあるということだな。

グラビティバインド砲…これは球状の重力場を放ち、命中した者を重力で捉えるというものらしい。ダメージは発生しないみたいだ。

放射熱線砲…獣化した恋火が見せた放射熱線の兵器バージョン。威力も同じに見えるな。

ホーミングレーザー…追尾型のレーザー。最大四つのレーザーを放ち、レーザーはかなり自在に動いている。これは避けるのはきついだろうな。ただし火力は光線単発と同じくらいかな。

ガトリングフライヤー…連射タイプのレーザーフライヤー。これは狙われたくないな。ただし魔力消費がやはり難点か…後、一人しか狙えないみたいだ。

スキルキャンセラー…マジックキャンセラーのスキルバージョン。一定範囲にいる敵のスキルを封じることができるらしい。

空間転移装置…自分の前と転移したい場所の空間に穴を開け、転移することができるようだ。どうやら地図などの場所データがあればどこでも転移が可能らしい。これは欲しいな。恐らくこれでドォルジナスがしたような攻撃が可能になる。バレバレではあるかも知れないけどね。

EMインパクトウェーブ…体全体から一定範囲に衝撃波を放つ兵器。クリオネカラミティが使っていたものと似ているかも知れない。

ドリルミサイル…地中攻撃や障壁などの壁破戒用のミサイル。ドリルで掘り進み、ドリルが止まると起爆するらしい。便利だな。


これでイクスのレベルアップは確認出来た。最後にクイーンアンピストルの使い心地を確かめる。


「やっぱり命中に難有りだな」


結構近距離でも普通に外れている。ライフリングの重要性が分かるな。


「やはりエクスマキナの武器が最強です」


はいはい。それはわかっているって。使い方と性能がわかったから今日はログアウトしよう。明日は墓参りとか佳代姉たちの家に行ったりとかやることがたくさんあるからな。


「わたしと撃ち合いをするのでは無いのですか?」


「いやいや、勝てないから」


同じ武器でも普通に負ける自信がある。しかし負けると分かっていてもそれはそれで楽しそうな気がするんだよな。まぁ、これは保留だな。その後、帰るとマヨネーズを堪能したであろうリリーたちの幸福な姿があった。


『満足』


あーあー。口の周りにマヨネーズをつけちゃって…どれだけ甘やかされたかわかるな。俺は全員の顔を拭き、ログアウトした。

次回から三話は現実での話となります。随分お待たせしてしまいましたが、誠吾と佳代姉たちの過去エピソードを最後に公開する予定です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最新作『動物保護をしている少年は異世界で虐げられている亜人を救います』を連載開始しました。
以下のリンク先で連載中です。


動物保護をしている少年は異世界で虐げられている亜人を救います
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ