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Elysion Online ~ドラゴニュートと召喚師~  作者: とんし
パラディンロードと第二回決闘イベント
611/1718

#584 烏の大天狗と九尾の社

では、進化先を見てみよう。進化先は二つ。


鞍馬天狗

鼻高天狗


ここで烏天狗と普通の天狗に分岐するんだな。どちらも有名な天狗だ。説明を見てみよう。


鞍馬天狗…大天狗になった烏天狗。武芸に更に磨きがかかり、変幻自在な近接戦で無類の強さを誇る。操る武器の豊富さでは召喚獣の中でもトップクラスに君臨している。人に武芸を鍛える変わり者の天狗。

鼻高天狗…術に特化した鼻が長い大天狗。強力な神通力と多彩な術で山に侵入した敵を翻弄する。人間にも容赦なく襲いかかることから山の民から恐れられている。


鞍馬天狗は牛若丸に武芸を教えたことで有名な天狗で鼻高天狗は一般的に知られている天狗だ。どちらも実力は疑いようもないが、ここは鞍馬天狗に即決。理由は千影の鼻が伸びている姿が想像できないから。ということで進化だ!


千影が緑に輝き、進化する。


『千影が鞍馬天狗に進化しました』

『紐、扇、棒、仙気、他心通、神道魔術、仙術、透過、変わり身、影縫い、集中、鎌鼬、連撃を取得しました』

『縮地が空脚に進化しました』


おぉ…なんかクールな美人なくノ一になったな。しかしその中には達人の気配を出している。


「あの…あまり見られると恥かしいであります…」


俺はクールな美人が恥ずかしがる破壊力を味わった。


「んぎ!?」


背後からセチアにつねられ、イオンから肘打ち、リビナの踏みつけをくらった。やりすぎじゃないか。俺は千影に謝り、ステータスを確認する。


名前 千影 烏天狗Lv30→鞍馬天狗Lv1


生命力 70→90

魔力  104→134

筋力  110→150

防御力 41→61

俊敏性 128→168

器用値 112→142


スキル


飛翔Lv24 刀Lv20 杖Lv1 紐Lv1 棒Lv1

扇Lv1 暗視Lv13 気配遮断Lv12 気配察知Lv7→天耳通Lv7 他心通Lv1 

縮地Lv10→空脚Lv10 練気Lv16 仙気Lv1 見切りLv10 闇刃Lv13→暗黒刃Lv13 

透過Lv1 妖術Lv1 幻影Lv11→夢幻Lv11 風魔法Lv3 闇魔法Lv3 

神道魔術Lv10 仙術Lv10 霊力Lv5→念動力Lv5 強奪Lv3 変わり身Lv1 

影分身Lv15 影縫いLv1 集中Lv1 鎌鼬Lv1 連撃Lv1 


武器が多いな…しかもかなり特異なものばかりだ。しかも千影に聞くと投擲武器も得意という。


「戦ってみるでありますか?」


凄く嫌な予感がする。俺はリリーたちを見るといつの間にか庭に座り見学体制だ。さっきまでそこにいただろうに…仕方無いから俺が戦うか。


千影は準備でアラネアの鋼線と柔糸を貰っている。更に俺が貰った破戒僧の錫杖も渡し、準備完了。最初は破戒僧の錫杖を構える。俺は迅雷を構える。


決闘

対戦者:タクト、千影

勝利条件:タイムアップ、生命力全損

制限時間:30分

審判:イオン


「では、始め!」


俺と千影が同時に飛び出し、ぶつかる。通常なら迅雷とぶつかればただで済むはずがない。しかし千影は迅雷の抜刀に反応し、破戒僧の錫杖で上に弾いて見せた。


「は!」


「が!?」


俺は破戒僧の錫杖の突きをもろに受けて吹っ飛ばされる。元々、この武器は直接攻撃に特化した武器だが、その武器に更に練気と妖気を集中させて威力を上げているのか…これは効いた。吐きそう。


「はぁああ!」


更に千影はすぐに追撃に来る。俺はバク転し、破戒僧の錫杖を弾きに掛かるが千影の手に持っていたのは鏡幻だった。見えないが蹴り飛ばすことには成功した。


すると俺の後方に錫杖が刺さる。ちょっと待て…いつ。やばい…体が動かない。錫杖が俺の影に刺さっていた。


「影縛り…これで終わりであります」


俺の首に透明の鋼線が巻きつくと俺の首が飛び、ブラックアウト。


「だ、大丈夫でありますか!?」


「…だから戦いたくなかったんだ」


あぁ…嫌な死に方をした。


「夢幻で武器を隠していたな?」


「すぐバレてしまいますか…正解であります」


俺に追撃する前に錫杖を夢幻で隠し投げて、俺の影に影縫いして動きを封じる。その後、鏡幻に仕組んだ鋼線を首にくくりつけて、念動力と腕の力で首を飛ばしたんだろう。恐らく錫杖も念動力で操っていたんだろうな。


投擲操作が何故無いか気になったが念動力があったら、必要無かったんだな。この分なら糸も自在に操れるだろうし、心を読まれて攻められるからどうしようもない。


切り札が無さそうだから心配をしたが身を持って知った。鞍馬天狗は近接戦をしたら、いけない類の召喚獣だ。


そしてあの烏魔天狗…完全に俺たちのレベルに合わせて戦っていたな。この千影より強いはずなんだからあの程度のはずがない。


千影との決闘後、俺は新しいお礼品を持って、恋火と和狐と共にイエローオッサの雪山から行ける洞窟に入った。流石にモンスターは出ることなく、俺たちは以前来た九尾の社にたどり着いた。


そして鳥居の前には葛葉がいた。


「ようこそ。恋火ちゃん、和狐ちゃん。九尾様が尻尾を振って」


葛葉に雷が落ちた。


「お…お持ちです…」


最後まで言うその姿に敬意を評したい。その後、黒焦げの葛葉に案内されると何人もの巫女の狐のセリアンビーストがいたのだが、こちらをやたら見ていた。


『なんか変じゃないか?』


『タクトお兄ちゃんが油揚げを持っているからですよ』


『みんな、おこぼれが貰えるんじゃないかと期待しているんだと思います』


それの決定権は俺には無いのだが…たぶん九尾が全部独占するだろう。


そして九尾と久々に面会した。


「よく来たな!」


手をくいくいさせてくる。お土産を早く渡せというジェスチャーだ。


「先日はお力添え頂きありがとうございます。これは手を貸していただいたお礼品です」


「お、おう。まぁ、あれぐらいなら余裕だな! 余裕」


そう言いもお土産に手を伸ばす九尾だが、隣にいた巫女の狐のセリアンビーストたちが先にお土産を手にする。


「な、何をする! これは俺へのお礼品」


「違います。これは戦いに参加した私たちへのお礼品です。九尾様にはお酒だけで十分でしょう」


「何!? 待て! それでは酒のつまみが」


「それぐらいなら私たちが用意してあげますよ。葛葉が持ってきたものをお一人で全部食べてしまったんですから、今回は我慢してもらいます。これは私たちの総意です」


まさかの反逆だ。そりゃあ…目の前で美味しい物を食べて、与えもしなかったら、こうなっても仕方無い気がする。


「ま、待て! 持っていくな! せめて一口」


「私たちがそう頼んだらなんと言いました? これは俺様の物だからお前たちにはやらんと言いましたよね? ですからこれは私たちの物です。九尾様には差し上げられません。それよりも放ったらかしにした仕事を押し付けてしまったんですからしっかりお礼をしてください」


テウメソスアレプーの依頼は放ったらかしにしていたのかよ…最悪だ。しかし話の流れからすると原因は俺が作った油揚げにある気がする。深く聞くのはやめよう。


「わかったわかった。ほらよ」


九尾が俺に宝珠を投げてきた。雑だな。


九尾の宝珠::レア度10 重要アイテム 品質S

九尾の力が封じ込められている宝珠。九尾に進化するために必要なアイテム。


「それが九尾の宝珠だ。残念ながらそこにいる巫女たちの最終試験は空天狐が行う。まぁ、死ぬ気で頑張れ。そうすれば俺たちの域にたどり着ける可能性があるかも知れねー」


「九尾様がそんなことを言うなんて珍しいどすな?」


「一応実力でここにたどり着いたからな。そこだけは認めている。だが、ここはまだ通過点だ。お前たちが次に目指すべき場所はここより遥か東にある空天狐が支配する山だ。そこは神通力や仙術を操る化物たちの巣窟だ。それでも行くか?」


絶対四神とか天狗がいるよね…だけど恋火たちの進みべき道がそこなら行くしかないよな。


「はい」


「そうか…ならさっさと転移…とその前に言うことがあったな」


なんだろう?


「この山の入口にお供え用の社があることは知っているか?」


そういえば以前ルインさんからそういうものがあると聞いたことがある気がする。ってまさか。


「そこに油揚げとお酒を毎日お供えしろ。そしたら、報酬を考えなくもない。じゃあ、行ってこい」


九尾が手を叩くと俺たちは転移した。インフォすら受け取らないまま、転移するなよ。するとインフォが来た。


『依頼クエスト『九尾へのお供え品』が発生しました』


依頼クエスト『九尾へのお供え品』:難易度なし

報酬:お供え品により変化

イエローオッサ山の入り口にある社に一定期間指定のお供え品をお供えせよ。


油揚げやお酒じゃなくていいんだろうか?ダメなんだろうな。なしなのはお供え品で変化するからかな?


さて、長居は無用だな…転移するか。すると地面が振動する。なんだなんだ!?地面が盛り上がっていく。これって…まさか…下に何かいる!


玄武?

? ? ?


ははは…なんてところに転移しやがった!あの狐野郎!


というかこれが玄武?この辺りの地面全てがまさか玄武の体なのか?とにかく今は脱出最優先だ!


「テレポーテーション!」


『魔法の発動に失敗しました』


だー!やばいやばいやばい!死ぬ!は!これなら脱出出来るはずだ!


俺たちは転移クリスタルで難を逃れた…俺たちはホームでへたれこんだ。


「おかえり~タクト。どうしたの?」


「…何もなかったさ。とりあえず今日はお供えする気になれないな」


「…同感どす」


「こ、怖かったです~」


恋火たちは一日に二度死ぬところだったからな。これぐらいのことはしてもいいだろう。その後、部屋で恋火たちと話した。


「九尾も言ってたが俺たちはまだまだ強くなる可能性がある。それを求めるのか求めないのか決めるのは恋火たちだ。道は示された。後は進むかどうかだ」


「あたしは進みます。今日は負けちゃいましたけど、もっともっと強くなってタクトお兄ちゃんたちの役に立ってみせます!」


「うちも同じどす。さっきの場所はこれまでより更に厳しい場所やと思いますけど、うちらと一緒に行ってもらえますか?」


「二人がそういうなら俺も腹をくくるさ。ただし少しずつな…現状だとかなり苦労しそうだ」


俺の言葉に笑いつつも元気に二人は返事をした。もう大丈夫そうだな。安心してログアウトするとしよう。


名前 千影 鞍馬天狗Lv1


生命力 90

魔力  134

筋力  150

防御力 61

俊敏性 168

器用値 142


スキル


飛翔Lv24 刀Lv20 杖Lv1→Lv2 紐Lv1→Lv2 棒Lv1

扇Lv1 暗視Lv13 気配遮断Lv12 天耳通Lv7 他心通Lv1→Lv2 

空脚Lv10 練気Lv16 仙気Lv1→Lv2 見切りLv10→Lv11 暗黒刃Lv13 

透過Lv1 妖術Lv1 夢幻Lv11→Lv12 風魔法Lv3 闇魔法Lv3 

神道魔術Lv10 仙術Lv10 念動力Lv5→Lv6 強奪Lv3 変わり身Lv1 

影分身Lv15 影縫いLv1→Lv2 集中Lv1→Lv2 鎌鼬Lv1 連撃Lv1 

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最新作『動物保護をしている少年は異世界で虐げられている亜人を救います』を連載開始しました。
以下のリンク先で連載中です。


動物保護をしている少年は異世界で虐げられている亜人を救います
― 新着の感想 ―
[気になる点] いや、流石に千影の強さは やり過ぎやと思う。 しかもレベル1でスキルレベルも 1とかでタクトに圧勝は萎える。 そして千影への特別扱いも 意味が解らない。
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