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Elysion Online ~ドラゴニュートと召喚師~  作者: とんし
パラディンロードと第二回決闘イベント
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#576 決闘イベントの指針と透明の刀

サフィに乗ってギルドに来たら、もうみんなからパーティー戦に出場するのか質問攻めだ。


「だー! もういい加減にしろ! 全員落ち着け! イオンたちが作った料理を出さないぞ!」


全員ストップ。おい。


「まず出場するか俺はまだ考え中だ。もし出場するならパーティー戦になるだろうな」


「やっぱりそうですよね!」


「よし! 俺は個人戦にしよう」


「俺もだ」


俺が言った瞬間にこれかよ。するとメルたちが聞いてきた。


「どうして悩んでいるの?」


「兄ちゃんなら優勝しちゃうんじゃない?」


「俺の考えは逆だ。みんなの話では俺は一、二を争う有名人なんだろう? リリーたちの手の内もかなりの人が知っているはずだ。前には言ったけど、こういうのは有名人であるほど、対策はされやすいんだよ。実際メルたちも俺の倒し方を考えているだろう?」


「ま…まぁね」


これなんだよな。しかも俺に至ってはもっと悲惨なことが起きる可能性がある。それが予選での切り札隠し。十中八九発生するだろう。予選で俺たち対策の作戦を見せる奴はそうそういないだろう。


まぁ、これは本戦出場は他の人と比べて比較的楽ということを意味しているわけだが、本戦では厳しい戦闘を強いられることが確定していると言っていい。それでもリリーたちはたぶん参加したがるだろうな。


しかも今回の賭けゲームで胃が痛くなる。有名人ほど賭ける人が多いからな。運営が取り締まってくれるがそれでもやっぱり負けたら、がっかりされてしまう。そこがプレッシャーなんだよな。余計なことをしてくれたよ。運営め。


一応ギルドの方針を決めると今回は恨みっこなしの真剣勝負としようと言うことになった。


するとナオさんに呼ばれた俺は注文した指輪を受け取る。黒いハートのダイヤモンドがある指輪だ。見事な腕前だな。俺では絶対に出てない。


しかし今夜は予定があるから渡すのは明日だな。その後俺はリリーたちにトーナメントの話をしたら案の定だ。


『やりたい!』


こうなるんだよな。しかし出場者は五人だ。


「えーっと…まずタクトとリリーが決定で」


「勝手に決めないでください。どうするんですか? タクトさん」


「俺はグレイたちで挑んだほうがいい線」


リリーたちが凄い責めている顔をする。しかしリリーたちは絶対対策されるんだよな。それならスピカとか選んだほうが有利だと思う。しかしリリーたちがそんな顔をするならリリーたちの中から選ぶしかない。


となるとメンバー編成や作戦が重要になる。バランスパーティーにするのか。近接特化にするのか。搦手特化でいくのか。それにより作戦も変化する。


「う~ん…ちょっと考えさせてくれ」


『わかった!』


俺は自室のベッドで考えているとサフィに相談する。


「サフィ。誰を軸に編成を考えたらいいと思う?」


「イオンがいいと思います」


「リリーがいいと思うな~」


「れ、恋火がいいと思います」


…いや、サフィは話さないし、思っきりリリーたちの声だ。するとドア以外からも声がした。


「…ノワ、一択」


「超絶可愛いリビナしかありえない」


「最強の魔王セフォネを選べば勝利間違い無しじゃ」


「急成長中のユウェルがおすすめだ」


俺の影に潜ってまでアピールしてくるか。そしてユウェルは丸まっているだけだ。それでなぜバレないと思えるのか謎すぎる。


本当にどうするかな。俺は編成や作戦を考えながらペナルティの時間を過ごした。


夜、ペナルティが消えると俺はまず刀を完成させる。使うのは混沌竜石だ。俺は話しかける。


「俺たちに力を貸してくれるか? 混沌竜カオスドラゴン」


『元よりそのつもりだ。我が力、見事に使いこなし、更に強くなるがいい!』


なんともカオスドラゴンらしい。あくまで俺たちが強くなって、再び戦う事を望むか。混沌竜石から紫色の放たれ、刀に宿る。すると刀身が紫色に変化する。さて…どんな刀になったかな。


俺は試し斬りをする。あれ?普通の武器?すると見ていた恋火と千影が話す。


「は、刃が消えました!?」


「お館様! 凄いのです!」


「二人にはそう見えたのか?」


「「え?」」


俺は刀を千影に渡し、実際どうなっているのか見る。すると刀を振ると刃が透明になった。連続で刀を振ってもらうとずっと消えたままだ。実際に戦うとえげつない。最初の攻撃は防げると思ったら、攻撃を受けようとした刀をすり抜けて来た。イレイザーソードにあった効果だ。


この瞬間、俺は名前を決めた。まるでそこに存在していないように思われる幻の刀。


「この刀の名前は…鏡幻(きょうげん)だ」


「鏡幻ですか?」


「あぁ…鏡に見えているものは本物じゃない幻だ。だけど鏡に映るものは本物がある」


「なるほど。この刀にぴったりの名前であります!」


名前が決まり、鑑定する。


鏡幻:レア度9 刀 品質S-

重さ:80 耐久値:600 攻撃力:400

効果:物理切断、透過、透刃、黒竜解放

真玉鋼で作られ、カオスドラゴンの魂が宿っている刀。刀の刃が相手から見えなくなる力を持っており、更に攻撃を受けようとしても一度のみすり抜ける力を持っている。かなり特殊な能力を持っている刀。


透過が一度すり抜けるスキルということが判明しているから刀が透明になるのだが透刃だな。ステータスは恋煌より軽い代わりに攻撃力が下がっている。つまりこの刀は一撃必殺というより、じわじわ相手を斬る刀のイメージだ。


これは千影の刀だ。そして恋月は恋火に返された。それじゃあ、ファフニールのところに行きますか。

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