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Elysion Online ~ドラゴニュートと召喚師~  作者: とんし
リープリングトーナメントとドラゴンの試練
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#441 天使の選定

俺は目を開けるとそこは純白の神殿の中だった。壁にはステンドグラスはあり、天使たちが描かれている。


「ここはどこだ?」


「ここは天界のパンテオンの中みたいです」


パンテオン…万神殿か。確かローマ市内のマルス広場に建造された神殿だったはず。様々なローマ神を奉ることから万神殿と呼ばれるようになった。


この世界ではどうやら天使がいる場所みたいだな。


「それは違う。ここはパンテオンの天使の間。我ら天使が進化する道を選定する神聖なる場所だ。天使と絆を結びし、召喚師よ」


天井から無数の天使の羽が降ってくると光と共に沢山の天使たちが一斉に現れた。赤い鎧を身に宿した天使が前に出る。


「我が名は天使長ミカエル。ここにいる天使たちの長だ。他の天使たちの紹介はやめよう。時間がかかるし、機会があれば知る機会もあるだろう」


「うわ。ざつ~」


「何か言ったか? ガブリエル」


「なんでもありませーん」


あの天使がガブリエルか…まぁ、ラッパ持っている天使はガブリエルしかいないか。俺は気になってブランを見ると石になっていた。どうやら突然の事態に固まってしまったようだ。


「ミカエルさん、あの子固まっていませんか?」


「当然なんじゃない? 上級天使がこんなに集まるなんて普通ないっしょ」


「…みんな、暇」


「私は忙しいぞ。故にさっさと要件を済ませたいからさっさと復帰しろ。さもなければこの槍をお前の大切な主に向けて投げるぞ」


なぜ俺が狙われるんだよ。


「そ、それはダメです!」


「そうだ。それでいい…さて、では要件を言おう。まずお前に中級天使の資格があるかどうかを判断せねばならん」


やはり試練があるのか。


「慌てるな…これについてはお前はもう私たちに示した。魔王バエルを倒し、神バアルに歯向かってみせた。こんな天使を資格が無いと言ってしまっては殆どの天使が進化出来なくなる」


ごもっとも。しかし気になることがある。


「神バアルに歯向かうことを承認するのですか?」


「あの神は魔に堕ちた神で私たちが忠誠を誓っている神とは全くの別物なのでな…それでも神は神。当然眷属に天使はいる。彼らはもういないが、同朋が迷惑をかけたことは天使長として詫びよう」


「いえ、俺たちもたくさん倒してしまったので、謝るならこちらのほうです。彼らを救えなかった」


「優しい人ですね…彼らは救われましたよ。あなたたちが神バアルを倒したことで神バアルの呪縛から解放されて、下級の天使になってしまいましたが今もこの天界にいます」


そうなんだ…それなら良かった。


「主の資質も合格点だな…後はお前の進化先だ」


遂にきた…なんになるのかな?


「中級天使にはドミニオン、エクスシーア、ヴァーチュースがいる。お前はもう知っているから説明は不要だろう。故にこの中から二人で選ぶがいい」


あ、選べるんだ。


「…主が選んでください。私は主の決定に従います」


「そうか…ならブラン、お前が選べ」


「え!?」


何を驚いているんだか…。


「ブラン…お前はなりたい中級天使をもう決めているんじゃないのか?」


「そ、それは…」


「戦闘とか見てれば分かる。俺はお前の決定を支持するから、自分の意思で言ってみろ」


「…わかりました」


ブランは意を決して宣言する。


「私は…ドミニオンになりたいです」


だろうね…バアルと戦っている時、ブランは自信満々だった。バアルを真っ向から否定した程だ。


「…本当にそれでいいんだな?」


「…はい。後悔はしません。主が私の背中を押してくれましたから」


「ひゅ~。若いっていいね~」


「…姉さん。茶化さない」


ミカエルが咳払いし、天使たちを見る。


「では、この者をドミニオンにすることとする。主天使として主を支え、次の試練に備えるがいい」


ブランに光の柱が降り、進化する。


『ブランがドミニオンに進化しました。聖櫃、障壁、魔法妨害、防風壁、羽投擲、聖波動etcを取得しました』

『天使の加護が中天使の加護に進化しました』

『槍スキルに槍【光槍】を取得しました』


バアル戦で見た姿だな。ただ本とか無いからこれは作らないといけないみたいだ。


「ど、どうでしょうか? 主」


「あの時はじっくり見れなかったが、更に綺麗になったな。ブラン」


「そ、そうですか…ふふ」


改めてステータスを確認する。


名前 ブラン プリンシパリティLv30→ドミニオンLv1


生命力 112→142

魔力  170→210

筋力  135→165

防御力 140→170

俊敏性 130→160

器用値 124→154


スキル


飛行Lv28→飛翔Lv28 盾Lv28→光盾Lv28 槍Lv31 挑発Lv20→強制Lv20 光魔法Lv15 

浄化Lv2 聖櫃Lv1 障壁Lv1 魔法妨害Lv1 防風壁Lv1 

羽投擲Lv1 神気Lv1 封印魔術Lv10 聖波動Lv1 光輝Lv1 集束Lv1

光雨Lv1 光輪Lv26 光弾Lv17→聖弾Lv17 聖療Lv1 聖域Lv1 

守護Lv8→守護結界Lv8 天撃Lv11→神罰Lv11 魔力操作Lv13 連撃Lv13→多連撃Lv13 

天使の加護Lv23→中天使の加護Lv23 天昇Lv3


天昇した時と同じだな。改めて見ると強くなったな。するとミカエルが俺とブランに言う。


「天昇スキルは天使の位を上げるスキルだが、中天使から上天使には簡単にはなることができない。せいぜい次の成長、進化の段階までの強化となる。覚えておくといい」


「は、はい!」


ブランがそう答えるとミカエルが告げる。


「これで天使の選定は終わりとする。これより先、お主たちにはより邪悪で悪意に満ちた魔王たちと戦うことになるだろう。汝らに主の導きがあらんことを」


『主の導きがあらんことを』


天使たちにそう言われると光に包まれ、俺は転移する。なんか最後に凄く嫌なフラグを残された気がするんですけど!?

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