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Elysion Online ~ドラゴニュートと召喚師~  作者: とんし
リープリングトーナメントとドラゴンの試練
454/1718

#433 ギルド設立とトラブル

お昼を食べた俺はまず完成したギルドホームを見に行くことにした。


『おぉ~』


まぁ、凄く大きい。ユグさんたち、頑張ったな。するとルインさんがいた。


「来たわね。とりあえず中を案内するわ」


ギルドの中は受付があり、他にも売店スペースが沢山用意されていた。そしてみんなでわいわい騒ぐ大広間に、作戦会議などをするための場所などが完備されていた。


そして後は部屋がたくさんあり、ベットや椅子や机などが完備されている。


「そしてここがギルドマスターの部屋ね」


「やっぱりあるんですね…柄じゃないな~」


「まぁ、悪ノリで作ったものよ。実際はこんな部屋必要ないからね」


クエストの管理は各巨大ギルドがしている。プレイヤーのギルドはギルド専用のクエストや国からの依頼クエストなどを扱う感じだ。


俺の仕事はギルドや国に報告をして、報酬を貰うこと。報酬についてはみんなで相談して決める。一つしか報酬がないなら揉めるからな。大変だ。こりゃ。


そして俺は集まってくれた人たちに挨拶していく。ゾンビイベントで一緒に戦ってくれた人も居れば、他の国から来てくれた人もいる。それぞれ話して見たが、みんないい人みたいだ。


ただやはり心配はあるみたいだ。まずレベルが低い人たち。


「あまりレベルが高くないんですが、大丈夫ですか?」


「大丈夫ですよ。もしレベルが気になるなら、俺もレベル上げに協力しますから」


「ほ、本当ですか! それは助かります」


次に強い人たち。


「フィールド攻略はお任せでいいのかい?」


「はい。獲得した素材は基本的に攻略メンバー内で決めます。一応攻略情報はギルド内で共有しようと思います。俺の情報も全てあげます。ただこれは掲示板で公開するのは禁止としています。ギルド同士の対戦イベント対策と思ってください。これに違反するとギルドを脱退してもらうことになります」


「なるほどな…了解した」


次にルインさんが集めてくれた鍛冶職の人たち。


「素材をたくさん提供してくれるというのは本当か?」


「はい。すぐに提供出来る素材もあります、ただギルドに所属している人の装備依頼を優先してもらうことになります」


「それはそうだろうな…鍛冶場もあるのか?」


「ここの近くにあります。お店も完備しているものですね。必要なものはこちらで揃えましたが、他に注文があれば遠慮なく行ってください」


そしてサバ缶さんが誘った変わった忍者の女の子たちがいた。


「銀だよん。お風呂シーンはNGね」


名前のチョイスが渋いな…多分水戸黄門で出てくるくノ一だろう。正確な名前はかげろうお銀だったはず。お銀にしなかったのはそのままはまずいと思ったからかな?


「…(あられ)です。よろしく、お願いします」


「暁でーす! よろしくお願いしまっす!」


タイプが違う三人だな。しかし変わっているのはこれからだ。


「私たち、隠密偵察特化なんですけど、大丈夫かな?」


「隠密偵察?」


「そうだよ! 忍術は最小限でスピード特化なんです。得意は暗殺でーす!」


さらりと怖いこと言われた。


「…あの、嫌なら」


「大丈夫だ。サバ缶さんが誘ったなら何か理由があるんだろう? 歓迎するよ」


「おぉ~。即決! 凄いねん。バレているみたいだからネタバレすると私たちは検証組の情報収集をしているんだよん。私たちがここに来たのは馬と他国に行きやすいからだねん」


隠密偵察の意味がわかった…ある意味本物の忍者タイプの忍者なわけだ。


「事情はわかった。情報は俺たちも助かる。何か必要なものがあれば言ってくれ」


他にも多くの質問に一つ一つ答えていく。お店の事や銀たちも気にした騎乗用の馬のこと、パーティーの編成のことなど様々だ。


そして俺は時間が来て、役割をルインさんにチェンジして、お城に向かった。これからグラン国王から正式にギルドとして認可して貰うためだ。


フリーティア城で認可式を終える。こういうの本当に慣れない…するとカインさんがいた。


「ギルド設立おめでとう。同じギルドマスターとして、歓迎するよ」


「嬉しくない…」


本当に心からそう思う。


「まぁ、君の場合は召喚獣と一緒にいる時が一番輝いているからね。それでも君のギルド設立は他の国でも注目されている。グラン国王様もフリーティアが今より活気に満ちることを期待していたよ」


「答えられるかわかりませんが俺は俺なりにみんなと進んでいくだけです」


「それでいい。これからは同じギルドマスターとしての付き合いだ。共にフリーティアを盛り上げていこうじゃないか」


「はい」


そして俺はギルドに戻り、グラン国王様から貰った認可状と旗を掲げて、ギルド『リープリング』はスタートを切った。


そして俺は現在、イオンとハンコを押している。ギルド設立と同時にギルドクエストに挑戦する人がごった返したのだ。更に予約分もある。他にもお店の許可状などたくさんあった。


「いいな~イオンちゃん。楽しそう」


「変わるぞ?」

「変わりますよ?」


「や、やっぱりいい…」


俺とイオンがどれだけ大変か分かってくれ。


やっと終わりが見えると今度はギルドクエストを終えた人たちが報告しに来た。楽しそうだな~。


どうやらギルドクエストは経験値やクエストで貰えるお金や報酬、アイテムが結構いいみたいだ。みんなこれを知っているから、殺到したわけだな。


ようやく一段落し、イオンと机で伸びる。めっちゃ重労働だった。社長とか結構きついんだな。クーラーの効いている部屋でふんぞり返っているイメージがあった。


「お疲れ様。タクト君。もう大丈夫よ。後は任せて頂戴」


「…はい」


するとチロルたちが入ってきた。顔はよろしくない。何かあったみたいだな。


「タクトさん、ごめんなさい!」


「何かあったのか?」


「沈没船の捜索をしていたんですが、予想通り罠に合いまして、みんな死に戻りしちゃったんです…」


詳しく聞くとジャンボウツボに近付くと新たなボスでシーサーペントが現れて、海上にはカツオノエボシが大量発生したらしい。カツオノエボシは放電や麻痺する触手を使うらしく、大苦戦したらしい。嫌な予感というのは当たるものだ。


話を聞いたが謝る必要がない気がする。だが、話は終わっていなかった。


「それで死に戻った後でまたリトライをしたら、クリアをされてて、船の中はもぬけの殻になっていました…」


「恐らくメンバーの誰かがクリアして、アイテムを独占したんだと思います。確かめる術はありませんが」


「絶対あいつらだと思うんだけどね…アイテムの確認を拒否してきたし」


なるほどね…あのメンバーの中にそういうことをする奴がいたのか。


「元々提案したのは俺だ。謝る必要なんてないさ。こうなったら、仕方が無い…沈没船探索は打ち切ろう」


『えぇ!?』


チロルたちに驚かれる。だが、手がかりが無くなってしまったからにはどうしようもない。


「一応聞いておくが、ギルドのメンバーじゃないよな?」


「それは違います」


「なら諦めるしかない。他の沈没船を探すかどうかは個人の判断に任せるがわざわざそんなトラップがあるなら恐らくあそこが当たりだろう。チロルたちは攻略を進めたほうがいいと俺は思うよ」


「そう…ですね。じゃあ、沈没船を探しながら、先に進んでみます!」


うん。それがいいと思う。今回は酷いトラップだったが、普通の戦闘ならチロルたちは大丈夫だろう。切り札もあるからね。


さて、俺もいよいよ出陣をする。狙いは小麦クエストだ!絶対クリアして見せる!

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動物保護をしている少年は異世界で虐げられている亜人を救います
― 新着の感想 ―
[一言] 何かあった場合同じクラン同じギルドならシバけるけど違うとこだと面倒極まりないよね(笑)
2020/01/08 21:45 退会済み
管理
[一言] ギルマスとかって大抵事務処理には何も恩恵無いよなぁ。そこにやることでの経験値じゃないけど旨味が有ればやる気上がるよな・・・・ギルドの舵取り出来るとか言われてもそれを魅力と取るかはそれぞれだし…
[気になる点] ギルドは信用度とかあるのですか? 信用度が高いと受けることができる依頼が増えるもしくは、高難易度依頼を受けることができるなどです。
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