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Elysion Online ~ドラゴニュートと召喚師~  作者: とんし
ゾンビ襲撃
239/1718

#226 ドワーフの里の問題と交渉

俺たちはまず、武装を解除する。恋火たちも戻した。せっかく呼んだのに…悪いことをした。後で頑張ったノワたち含めてブラッシングしてあげよう。


その後、武装したドワーフたちが集まってくる。暫くにらみ合いになったが、杖をついた年老いたドワーフがこちらに来る。


「人間よ。この里になんのようじゃ?」


「えーっと…この里には偶然来たんです」


「ふぉっふぉっ。胸がない娘よ。嘘を申すな。お主たちの思惑などわかっておるわ」


メルが笑顔のまま固まり、冷たい空気が流れる。


「…姉様。どうどう」


「…うん。大丈夫だよ。この程度の挑発には乗らないから」


ステータス画面を操作しようとした人に言われても説得力がないな。


「思惑とはなんのことでしょうか?」


「惚けるでない! 大方ゾンビが怖くて、ワシらの強い武器を奪いに来たんじゃろうが!」


へ~、ゾンビのことは知ってるんだ。そういえばフリーティアから連絡しているんだったな。


「いえ、そんなことはありません! 私たちは自力でなんとかしようとしているところで!」


「聞く耳持たんわ! 帰れ! ここはワシらが作った土偶に守られておる! ゾンビなど倒してくれるわ!」


ん?その土偶はさっき倒したやつのことか?


メルが俺を見る。俺を見られても困る。


「えーっと…その土偶を壊して、ここに来ちゃったんですけど…」


「何を馬鹿なことを…」


お爺さんのドワーフが俺たちが入ってきた洞窟を見て、慌てる。


「な、なぜ入り口が許可なく開いておる!? ま、まさか…本当に壊してしまったのか?」


「えーっと…ごめんなさい?」


「謝って済む問題か! この疫病神め! た、大変じゃ…大変じゃあああああ!」


お爺さんは逃げ出した。何やら大変みたいです。そこでインフォが流れる。


『緊急クエスト『ドワーフの里の防衛』が発生しました』


『緊急クエスト『ドワーフの里の防衛』:難易度D

サンドアントからドワーフの里を防衛せよ。

被害状況により報酬が変化します。


インフォを見て、俺たちが入ってきた入り口を見るとそこには巨大な蟻がたくさんいた。


サンドアントLv18

通常モンスター 討伐対象 アクティブ


壁を歩き、あちこち動き回る。当然こちらにも来る。


「装備をつけろ!」


満月さんの指示で装備をつける。装備を解除したのが完全に裏目に出た!俺が時間を稼がないと!


「来い! 恋火、グレイ、虎徹、白夜、ダーレー!」


「どうしたんですか? タクトお兄ちゃん」


「説明は後だ! 蟻たちの相手をしてくれ!」


「は、はい!」


わらわらドワーフの里に入ってくる。入り口を止めないと!


「まずは入り口だ! グレイ! 白夜! 咆哮で吹っ飛ばせ!」


俺が指示を出すとグレイと白夜の間に連携の線が発生する。まさか…召喚獣同士でも発生するのか!?悩んでいても仕方がない。発生したなら使うまでだ!


「連携!」


グレイと白夜が頷く。


「「ガァアア!!」」


二匹が叫ぶと旋風を纏った衝撃波が発生する。入口を包み込むほどの衝撃波はサンドアントたちを吹き飛ばしながらバラバラに刻んでいく。


すげー威力。っと惚けていないで準備しないとな。俺はインベントリから槍を取り出し、ダーレーに乗る。前を見ると土偶がいた広場からわらわら湧いてくる。


上等だ。残らず焼き払ってやる。みんなに言う。


「入口は俺たちが抑えます」


「わかったわ。壁を歩く蟻は私たちに任せて」


「えぇ。矢の的です」


トリスタンさんや与一さんにとって壁を歩くのは空を飛んでいるのと大差ないからな。


「与一たちの護衛は我々がしよう」


「じゃあ、私とケーゴが接近戦だね」


「お、おう! 任せておけ!」


「…凄く心配」


ミライの心配はわかるが今は我慢してくれ。


「突っ込むぞ! 恋火、乗れ!」


「はい!」


恋火を後ろに乗せ、ダーレーが火を纏う。するとまた連携のラインが発生する。今度は俺とダーレーだ。発生したなら使ってみるしかない。


「連携!」


「ヒヒーン」


ダーレーの炎が俺の槍に宿る。そしてダーレーが力を貯める。俺は表示された指示に従い、槍を突き出す。そしてダーレーが勢い良く飛び出すと俺たちはまるで巨大な火の槍となった。


群がるサンドアントは槍に触れるだけで次々、消し炭となって消える。そのまま広場まで走り抜けると広場中、サンドアントだらけだった。これはダメだな…魔法で消し飛ばそう。


入口に引き返すとグレイたちが対処してくれていた。テンション上がって飛び出してごめんなさいだな。では戦術を組み直そう。


俺は槍をしまい、杖を取り出す。


「恋火、トリッドヘルだ! ダーレーと一緒に徹底的に焼くぞ!」


「はい! トリッドヘル!」


「グレイ、虎徹、白夜は近付いてくるサンドアントを頼む」


「「「ガウ!」」」


というわけでグレイと虎徹に守られながら、広場にファイアーシャワーを撃ちまくる。


サンドアントは口から石を飛ばしてきたが、白夜が霊力で飛ばし返し、虎徹が虎砲で石ごとサンドアントを倒し、グレイは俺を身体を張って石からしっかり守ってくれた。


暫くして、広場のサンドアントを全滅させる。これで終わりか?まだインフォがないのは里のほうがまだ倒せていないせいかな?


まだ敵が来るかも知れないからみんなを回復してから解体をする…解体すると手に入ったのは石ころ10個だった。


一体で石ころ10個…周りには大量の蟻の死骸。なるほど…解体しまくれと言うことだな!


解体していたが遅いので、見に戻るとミライがサンドアントに追いかけられていた。


ありんこの分際で何してやがる!


俺はダーレーに乗ったまま、槍を投擲し、サンドアントに命中する。そのまま、ダーレーでぶっ飛ばした。


「…兄様」


「大丈夫か? 一体どうなって…」


生き残っていたのは与一さんとトリスタンさん、ミライだけだった…二人はサンドアントに追いかけられている…えー。


全滅させるとインフォが来る。


『緊急クエスト『ドワーフの里の防衛』をクリアしました』


「「助かった…」」


三人に理由を聞くとまず満月さんたちがドワーフの被害を防ぐために挑発を使った。


盾でいつものように防御していたらしいのだが、群がる蟻を捌き切れず、一人一人噛まれて、拉致られたらしい。


壁役を失ったら、後はもう悲惨だったらしい。足が速いケーゴが囮役になるが蟻に集られる。


そこをアローレインで蟻を倒すが、全部倒せず残った蟻に追いかけられながら戦っていたらしい。


「もっと早く戻るべきだったか…」


「この蟻の実力を見誤った私たちのミスよ」


何はともあれ、クエストクリアしたから避難していたドワーフたちが再び集まってくる。杖をついたドワーフが再び代表して来る。


こちらの代表は俺になった。


「お、お前たちがあの蟻を倒したのか?」


「はい。大丈夫でしたか?」


「お陰でこちらに被害はない…じゃ、じゃが! 元はと言えばお主たちが土偶を倒したのが原因なんじゃぞ!」


「わかっています。お詫びに何か出来ませんか? 例えば先ほどのサンドアントを全滅させるとか」


奴等は石ころの宝庫だ。ならそれに挑む価値がある。


「ふん。それが出来るならとっくにしておるわ! 奴等は全滅させるためには奴等の巣に行き、女王を討伐する必要があるんじゃぞ」


「そいつを倒せばいいんですね?」


「本気で言っておるのか?」


「はい。その代わり、土偶を壊した話は無しにして貰います」


「わし相手に交渉してくるか…いいじゃろう! やれるものならやってみるがいい!」


するとインフォがくる。


『討伐クエスト『サンドアントの巣を攻略せよ』が発生しました』


討伐クエスト『サンドアントの巣を攻略せよ』:難易度B-

サンドアントの巣の最奥にいるサンドアントたちを討伐せよ。

報酬:ドワーフの里の解放


よし!狙い通りだ。後は許可を貰わないとな。


「討伐のために仲間の力を借りてもいいですか?」


「手段は問わん。じゃが、里に立ち入ることは許さん!」


「わかりました」


俺が振り返るとドワーフの代表が止める。


「待て! 里を守ってくれた礼がまだじゃ。欲しい宝石を言え」


え?宝石くれるの?しかし宝石を貰えるのは生き残った俺たちのみみたいだ。気前がいいのか悪いのか分からないな。結局ミライたちはシトリン。俺はルビーを選んだ。これで魔法剣の条件が揃ったぞ!


里の立ち入りを禁止したのは報酬だからだろうな。俺はミライ、与一さん、トリスタンさんに事情を説明し、解体を手伝って貰う。


「タクト君は交渉上手だね。こちらのマイナスをチャラにして、大量の石ころをゲットするクエストを貰うなんてね」


「しかもフリーティアのプレイヤーが全員参加できる。帰ったら、早速募集をかけましょう」


死に戻った皆にもそれぞれ連絡することにして、俺たちはフリーティアに戻り、ルインさんに事情を説明した後、進化したロコモコの育毛と採乳を試す。


幸福羊のウール:レア度7 素材アイテム 品質C-

幸福羊の毛。滅多に市場に出回らない高級ウール。

非常に高い防寒性と天の加護を受けている素材。


幸福羊の羊乳:レア度7 食材アイテム 品質C-

幸福羊から採乳することが出来る乳。飲むだけで人を幸せにしてしまうと言われているほどの美味しい羊乳。料理に使用すると非常に高いバフ効果が付く。


やはりロコモコは爆弾だな。ここからはルインさんたちと交渉する。


まず俺の新しいロコモコのローブだが、当然和狐に作って貰うことになった。他のみんなにも欲しいので、ミュウさんと交渉する。


結果、ミュウさんは現状、幸福羊のウールを断念することになった。理由は単価。いくら連携価格といっても、幸福羊のウールは高すぎだった。


「間違いなく現状最強のローブが出来上がるはずだけだど、プレイヤーが買えない装備を作っても商売にならないのよ…これを買うのはプレイヤーにそれだけのお金が溜まった後ね」


同じ理由でユウナさんとハルさんは幸福羊の羊乳も断念することになった。


プレイヤーにお金の余裕が出来たときのために俺たちは先にロコモコの装備を整えておかないとな。そんなことを考えながら、ログアウトした。


名前 タクト 情愛の召喚師Lv2


生命力 66

魔力  123

筋力  56

防御力 40

俊敏性 55

器用値 96


スキル


格闘Lv9 蹴り技Lv16 杖Lv22 片手剣Lv20 槍Lv10 刀Lv1 

投擲Lv7 高速詠唱Lv21→Lv23 召喚魔術Lv28 封印魔術Lv8 

騎手Lv15→Lv16 錬金Lv17 採掘Lv20 伐採Lv17 解体Lv33→Lv34 

鑑定Lv20 識別Lv30 風魔法Lv23 火魔法Lv21→Lv25 土魔法Lv22 

水魔法Lv29 闇魔法Lv22 神聖魔法Lv8 雷魔法Lv22 爆魔法Lv22 

木魔法Lv23 氷魔法Lv22 時空魔法Lv35 水中行動Lv2 読書Lv8 

料理Lv33 餌付けLv7 釣りLv16 シンクロLv10 連携Lv2→Lv3


名前 恋火 シュラインビーストLv4→Lv5


生命力 76

魔力  84→85

筋力  83→85

防御力 47→48

俊敏性 94→96

器用値 70


スキル


刀Lv15 二刀流Lv1 風刃Lv2 炎魔法Lv7→Lv9 邪炎Lv12 忌火Lv14 

気配察知Lv16→Lv17 危険予知Lv15→Lv16 霊力Lv2 幻術Lv1 神道魔術Lv5 

見切りLv2 俊足Lv2 妖術Lv2 血醒Lv5 料理Lv8 神降ろしLv1 獣化Lv1


名前 グレイ シルバーウルフLv5→Lv6


生命力 47→48

魔力  29→30

筋力  64→66

防御力 32

俊敏性 68→70

器用値 38→40


スキル


噛みつきLv21 銀の爪Lv10 鉄壁Lv9→Lv12 気配察知Lv18→Lv19 

夜目Lv18→Lv19 危険察知Lv18→Lv20 銀の牙Lv16 疾風Lv9 

咆哮Lv7→Lv8


名前 虎徹 剣虎Lv5→Lv6


生命力 53→54

魔力  26→28

筋力  96→99

防御力 46

俊敏性 50

器用値 44


スキル


噛みつきLv16 爪撃Lv18 太刀Lv5→Lv8 跳躍Lv16 暗視Lv12→Lv14 強襲Lv12 

威圧Lv10 俊足Lv4 疾風Lv3 風刃Lv5→Lv6 虎砲Lv2→Lv3 見切りLv3→Lv4


名前 白夜 仙虎Lv1→Lv2


生命力 38→40

魔力  44→45

筋力  56→58

防御力 33

俊敏性 60→63

器用値 35→37


スキル


噛みつきLv18 風爪Lv18 見切りLv1→Lv2 飛行Lv1 跳躍Lv11 

暗視Lv11→Lv13 威圧Lv8 風魔法Lv16 仙気Lv1→Lv2 霊力Lv1→Lv4 

旋風Lv1→Lv2 咆哮Lv1→Lv2 疾走Lv15


名前 ロコモコ ハピネスシーフLv1


生命力 90

魔力  53

筋力  10

防御力 77

俊敏性 42

器用値 33


スキル


飛行Lv1 体当たりLv3 危険察知Lv7 逃げ足Lv1 育毛Lv7→Lv8 採乳Lv7→Lv8 

耐寒Lv1 幸福Lv1 祝福Lv1 守護Lv1 光魔法Lv1 天の加護Lv1 


名前 ダーレー 赤兎馬Lv1→Lv2


生命力 40

魔力  32→34

筋力  37→38

防御力 28

俊敏性 93→96

器用値 60


スキル


蹴り技Lv5 突進Lv7→Lv9 猛火Lv1→Lv3 火炎操作Lv1→Lv4 乗馬Lv22→Lv23 

疾走Lv12→Lv13 騎手強化Lv19→Lv20 連撃Lv1→Lv2 英気Lv1→Lv3 闘気Lv1→Lv3 

譲渡Lv1→Lv3 赤馬の加護Lv1→Lv3



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動物保護をしている少年は異世界で虐げられている亜人を救います
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