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さいご
彼女の前から去ろうとしていることを、僕たちは後悔していた。
彼女は、今も泣いているかもしれない。
彼女を救えなかったという思いが、■たちを苦しめた。
もう一度、彼女に会いたい。
会って、話がしたい。
でも、彼女には会わない。
もし会ってしまったら、今度は、彼女のもとを立ち去る自信がないから。
彼女と、もう一度友達になってしまうから。
だから、■たちは、消えることにした。
物語を、無理やり終焉に向かわせることにした。
怖い。
でも、彼女の為だ。
そう言い聞かせて、■たちは、ここから飛び降りようとした。
でも、■たちは、彼女を、天才を甘く見ていたようだ。
「ここにいたんだね。探したんだよ」
彼女が、僕たちの前に現れた。
ボロボロの姿で。
端正な顔も、高そうな服も傷ついていて。
きめ細かい白い肌も、泥だらけで。
彼女が、現れた。
「もう、どこにも行かないで。あなたたちは、私のかけがえのない友人なんだから」
■たちは、もう一度彼女の友人になるとき、3つのことを誓い合った。
1、もう二度と、彼女の前からいなくならないこと
2、天才に近づくために、努力すること
3、彼女の言う事は、全て聞くこと




