<2>~二人は学校へ向かい、今度は変人に出会う。~ (6)
「アンタ、一体何者なんだ?」
赤井は謎の男に連れられるままあるところへと向かっていた。
どうやらそこはこの男の隠れ家的な場所らしい。
「俺は、廻家界視。輪廻の廻に家、世界の界に視力の視だ。強いて言うなら“創造主”の知り合いだ」
「知り合い!?」
どうやら凄い人だった。
「でも、どうして俺がここにいるって分かったんだ」
「あー、色々とー、ほら……」
随分と言葉を濁す廻家。
「……禁則事項で」
「怖いわ!!」
一体どんなルートから情報仕入れてきてんだよ。
マジ恐ろしいったらありゃしない。
自分のキャラどんなのか分かってる?
謎の男だぜ?
「しかし世界は偶然で出来てるんじゃないかと思えるほどだ、思えるほどだよ。紅嬢が逃げたと思えば、それを助けた無謀な少年がいて、そしてそれがあの“創造主”の才能の一部と同じ。驚きの偶然だな」
確かに、そう聞くと随分不思議に思える。
ひょんなことは本当にひょんなことだったということか。
しかし……、
「さっきから色んな奴に話を聞くんだがよ、その“創造主”の才能ってのは何なんだ? 白道って奴にも聞こうと思ってたんだがなんやかんやで聞けなかったしな。知り合いのアンタは知ってんのか?」
「ん、ああ、もちろんだ、もちろんだとも」
廻家はこともなげに答えた。
「奴は“二重の才能”の持ち主なんだよ」
「二重?どういうことだよ」
「簡単に言うなら才能が二つあるんだよね、アイツには」
「へぇ、悪魔の実みたいに二つは共生できないってわけでもないのか」
そういえば紅も三重は無いって言ってたが二重まで無いとは言ってないな。
「アイツは右手と左手に二つの才能を持っている。アイツのつけた名前では、“創造主の右手”と“帰却者の左手”、だったっけか」
「……どういう才能なんだよ、それ。紅はアイツはおかしいといってたぜ。三重の才能はないとか、炎と氷と電気を同時に出していたとか」
「ああ、そういうことね。大丈夫、アイツの才能はそういうところがぶっ飛んでるから。さっき言ったお前と同じ才能ってのは“帰却者の左手”の方だな。こっちはお前と同じで触れたものの才能を消す。問題はもう一つの方、“創造主の右手”の方だ。アイツのあだ名がついた理由でもあるしな」
「ど、どんな才能なんだよ」
正直聞くべきでは無かったかもしれない。
それほどこの内容はかなりきついものだった。
「簡単に言うなら、何でも創れる。火だろうが氷だろうが雷だろうが鉄だろうが金だろうが何もかもだ。放出型をここまで馬鹿にした才能はないといっても過言じゃないだろう。あーでも、生き物は流石に創れないとか言ってたような気もするが」
「何でも創れる……?」
それって、最強すぎないか?
通りで指に炎と氷と電気を出せるわけだ。
普通発炎能力者などの火を出したりする才能は放出型、もしくは発能力者というそうだ。
この辺は才能学について聞いたときに紅に基礎として教えられた。
放出型はその名の通り、一つのものを出すことが出来る。
発炎なら炎、発氷なら氷、発電なら電気という風に。
だが今の説明を聞く限りでは、
こういう常識を軽く打ち破っているということになる。
流石、ラスボス格って事かよ。




