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Skills Cross  作者: 敷儀式四季
第二章
24/130

<2>~二人は学校へ向かい、今度は変人に出会う。~ (5)

 事件は、門を出てすぐに起こった。


「ん、やっと出てきたか。“創造主”に目を付けられた哀れで哀れな少年赤井君」


 目の前には、男。

 まったくもって普通。

 30代くらいで、上は黒のパーカー、下はジーンズ。

 群衆の中にいれば気づかないであろう。

 ただ、一つ違うとするなら、



 違和感。



 存在感といっても良いかもしれない。


 この感じは、白道…、ていうより崩野の感じだな。


 そんな分からない男は左手をポケットに入れたまま右手を振り近づいてくる。


(なあ、あれ、赤井の知り合い?)

(俺も知らん。)

(少しー、危ないー、ニオイがー、しますねー)

 小声で話し合う。

(ってか、クリエイターって何?)

(くりえいたー?なんだそりゃ)

(何かを作ってるじゃんよ)

(何かとは、何でしょうか)

(さあ?)


 そんな訳が分からない空気も敢えてか読まず、混乱させる言葉を喋りだす男。


「とりあえず、俺と一緒に来てくんね?」

「アンタ、何者だ。赤井は知らねぇって言ってんぞ」

 やっぱ藤崎は強気だなぁ。10%感動。


「おいおい、喧嘩腰だねぇ喧嘩腰だねぇ。確かに彼と僕とは初対面だ、初対面だよ」

 まるで大事なことのようにくどく話す男。

「だけど信じてくれよ信じてくれよ。俺は少なくともお前の味方だとは思うから」


 味方?

 意味が分からない。

 何だこのおっさんは。


「“天啓”。天より閃く教えの如く。」

 不意に十島がスッと普段と違うような声を出した。


「視界により範囲指定。分析。answer、‘ついていった方がいい。’天啓終了」

 まるで十島が別人に変わってしまったかのような喋り口だった。

 その変化に周りも驚いている。

 ただし、その驚き方は違っていたが。


「お、“センス”じゃん!」

「天啓来るか。それにしても、この男を信じて良いのか?」

「……十島君、ついていった方がいいって……、本当……?」

「このような怪しい人についていけ、というのが答えですか。なかなかどうして」

 ん?

 今の電波受信を信じたのか?お前ら。


「おいおい、今の何だよ。訳わかんないぜ。十島もどこから電波受信してんだよ」

 確かに普段からぽわぽわしてる奴ではあったけどよ。

 流石に今のは電波キャラ確定並みの所業だぜ?


 その答えに答えてくれたのは他ならぬ十島だった。

「今のはー、電波受信とかじゃなくてー、僕の才能なんだよー」

「才能?」

「そー、僕の才能、“センス”の“天啓”ってやつなんだよー。赤井君に効くかどうかー、不安だったけどー、見ないようにすればー、大丈夫だったね」

「“センス”?“天啓”?どんな才能なんだ?」

 聞いた感じだと凄そうだけど。


「“センス”ってのはー、僕の才能の名前でー、“天啓”ってのは技みたいなもんかなー。見たものの(・ ・ ・ ・ ・)問いに(・ ・ ・)対する(・ ・ ・)答えを返す(・ ・ ・ ・ ・)。いかようであってもねー」


 え…?

 そんな才能まであんのか。

「それって、どれくらいの的中率なんだ?」

「昔は低かったけどー、今は99%だよー。ほとんど絶対といっても良いかもー。」

 的中率ほぼ100%じゃん!!

 ちょっと待てよ。

 それって……。


「テストは、どうなってるんだよ……?そんな才能使っちまったら……」

「ああ、その点は心配ないじゃん。」

 そこは染山が説明してくれた。


「テストは才能は使っちゃいけないルールなんじゃんよ。それに元々高校生になるまでは才能は学校の授業以外で使っちゃいけないんじゃんよ」

「そうなのか……、よかった……」

 もしも使えていたらアイツは常にテストで100点を取り続ける化物になっちまう。


「よく分からんが、そこの彼の才能の力で俺の無実が晴らされたって事で良いのかよ。」

 置いてけぼり感たっぷりの謎の男が会話に入ってくる。

 そういや、忘れてたな。


「じゃあ、お前と一緒に行く……、ぞ?いいんだな、十島」

「うんー、良いと思うよー」


 何か信じにくいが。

 とりあえずついていくことにした。

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