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魔王転生〜転生した世界は魔族が滅ぼされた後の世界でした〜  作者: るる
プロローグ

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82/106

2章-40話 大精霊ルナスィラ ②

高評価等とても励みになります。


もし良ければ高評価等よろしくお願いします

時は少し遡り。


ルクはアシュレイ達を見送った後、様々な方法を使いリリを探していた。

 

「うーーむ?全く反応がないな…………!」

そして探し始めてから10分程が経ちルクは閃いた!

 

もしかして結界に閉じ込められたのでは?

——と。

 

しかもルクのサーチが届かない結界となるとかなり限られてくる、そしてこの場合はダンジョンの力を借りた固有結界だなとすぐさま思い至る。


流石は元魔王である!魔に関してはすごく優秀なのだ!

 

そして

すぐさまリリが立っていた、石像で作った星の中心に魔短剣を刺しユニークスキル星喰いによる解析を始める。

 

「ぬぬぬぬ…………おっ!!キタキタキタァ!やはり結界だったか!流石我よく見破ったぞハーハッハッハ!」

魔短剣を指した真下に、固有結界が出来ていてリリの気配もその中に見つける事が出来たのだ!

 

だが、笑っていられたのも今だけだった。

結界を解析し中の様子を見てみると…………

 

そこにはスキルも使えない状態で必死に攻撃を防御し続けるリリの姿があった。

しかもリリと対峙してる敵の魔力量が膨大で、あっ……これリリには無理だなと一瞬で悟った程のレベル差がそこにはあった。

 

「…………ちょっぴり不味くないか??」

必死になって結界を解析していくも、結界に込められた魔力量が膨大すぎて全く突破口を開けない。

 

「無駄に固い結界を作りやがって!全く…………、結界?」

ここでピコンと一つの結論に辿り着く!

この結界……と言うかこのダンジョン自体が固有結界みたいなものだな?

 

通常、ダンジョンとはこの惑星に溜まりすぎた魔力を放出する為に世界が作り上げた膿のような物。

 

しかし、この場所は大精霊ソルアルディアと大精霊ルナスィラが作り上げた勇者を試すための固有結界だったのだ。


だから、いつきてもレベル1の状態で固定されておりモンスターも出なかった。

 

そしてここで問題にぶち当たる、リリが閉じ込められている結界を突破するのはダンジョン自体を突破するのと同義であったのである…………。

 

「………………うーむ。どうしよう?」

ルクが、あーでもないこーでもないと何とか突破方法を考えている内に事態が急展開を迎える。

 

リリが大精霊に傷を負わせたのを合図として大精霊がブチギレ一方的にリリを傷つけ始めたのである!

「おいっ!あの白黒パンダ!!我が賴き家族に何しておる!!」

 

「ぬぬぬぬぬ、不味いぞ早く…………早く…………。」

そこでふと思いつく。

そういえば結界ならユニークスキル星喰いに進化してから喰えるようになったなぁと?

 

以前フェイナートの結界をつい食べたことを思い出しすぐ様行動に移る!思ったら即行動、それがルクなのだ!

 【ユニークスキル:星喰い エナジードレイン】

 

魔短剣を星の中心に突き刺したままそこからエネルギーをどんどん吸い上げていく…………。

 

その時、リリが涙を流しながら倒れるのが見える。

だが、リリの周りには誰も味方はいない

——そしてゆっくりとリリに近づく大精霊。

 

「なん、だと!?あの、あの野郎!!負けるなリリーー!!!!」

【我がいるぞ!新魔団は必ずかーーつ!!】

 

みんなで決めた新魔団の決め台詞を魔言葉に変え、全力で魔短剣を押し込む。

更には自らの口を地べたにつけて魔短剣からもルク自身からも同時に固有結界のエネルギーを奪っていく

 

「ぬおおおお!!!!フルパワーで吸い上げろ相棒ー!」

グングングングンと夢中になってエネルギーを吸い上げ続けていたルクは気づかなかった。


押し込みながらエネルギーを吸い込み続けている魔短剣がどんどんと結界の中に潜っていっている事を…………

 

そして、ストーン――――

——と魔短剣が固有結界の中に落ちていった

「………………あれ??………ウソン?」

その後ルクは頑張って床に噛みつき続けた…………。


 

リリサイド

 

何かが足りない気がする…………。

 

大切なものを思い出そうとしても思い出せない

——思い出さなくていいんじゃない?

 

何かを失ったはずなのに

——本当に失ったの?


胸にぽっかりと穴が空いたような気がする

——気のせいじゃないの?


苦しいし悲しい、それなのに何故そう感じるのかも分からない

————何故そう思うのかな?

 

リリの心の中で光と闇、その二つの残滓が自問自答していく。


「ぁ……ぁぁ……」


光と闇のスキル、はリリにとって心の在処そのものだった。

そのスキルが消滅した事で、完全に心が砕けてしまったのである。

 

「あらぁ?少しやり過ぎちゃったかしら?まぁいいわ光と闇両方の力なんて人の身で使いこなせない、その先にあるのは永遠の深淵だけ——私みたいになりたくないでしょう?」

 

1人呟きながらルナスィラがリリに歩み寄っていく。

「貴女には光がいいと思うわぁ?光の道を歩みなさい?」

 

そうしてリリに近づくと光の剣をかざし光のスキルのみを与えようとしたその時。

 

ストン――――とリリの手元に一本の短剣が降ってきた。

 

「………………え?なぁにこの短剣、と言うか何処から?」

ルナスィラが疑問に思い歩みを止め上を見上げた時だった。

 

リリがその短剣に手を伸ばしたのだ。

完全に無意識だった、無意識に大事な人の剣に触れたいと感じ、手が自然と伸びたのだ。

 

そしてその短剣を握った時、リリにある変化が訪れる…………。


 

【その魔短剣には意志があった】

今まではエネルギー不足でスリープモードに近かったのだが、大量のエネルギーを吸い上げた事で一時的に意識が戻る。

 

そしてすぐさま現状を把握し我が主人が大切に思っている、仲間のピンチを察するとその者の心に働きかける……

【————————!!————??】

 

しかしその者の心は壊れてた、心にあるはずのエネルギーが無くなりかけていたのである。

だが、この現状おいてそれがピンチを救う事になる。


【——————!!!…………!】

魔短剣はすぐさまリリを解析すると、リリの中にある人物の記憶を召喚する。


そのある人物とは……。


魔短剣が思う最強の戦士、魔王軍四天王の1人

その名は『黒鉄のヴァルガ』と言う。

究極の戦士が今、リリの身体を借りて現世に蘇ろうとしていた。


吸収した膨大なエネルギーを使いその

——経験を、

——技を、

——スキルを。

リリの心に一時的にトレースしていく。

 

そして魔短剣の刀身もロングソードへと変化した今、全ての準備が完了する。


「嫌な雰囲気を感じるわね?……さっさと終わらせましょうか」

ルナスィラが剣を再び構え、リリにその刃を向ける。

 

その時!

 

【アクティブスキル暗黒剣:黒波斬り】

結界の力が弱まった事でスキルが使えるようになり、

漆黒のオーラに包まれたリリが、構えていたルナスィラの白い剣を真っ二つに斬る!

 

「なに!??」

あまりの衝撃に剣を手放し全力で距離を取るルナスィラ。

 

しかし、ヴァルガの経験がそれをさせない

【暗黒剣:影縫い】

剣を影にさすとルナスィラの動きが止まり、そのまま剣の柄を使い、大きく反動をつけた回し蹴りを顔面に叩き込む


大きくのけ反りながらもルナスィラは感じ取っていた……。

背筋を這い上がるような悪寒を、まるで地獄から蘇った史上最強の剣士が、目の前に現れたような錯覚を。

 

「ぐっぅ、……な、なんなんよぉ?急にさっきまでと何もかも動きが違うじゃない??――――ってちょっとぉぉ」

 

魔王軍最強の戦士ヴァルガの戦いは常に敵の先を読み、敵よりも先に動き何もさせず勝つ。

 

それがヴァルガの戦い方だった、たとえ相手が大精霊だろうとそれは変わらず

 

【暗黒剣:黒影連斬こくえいれんざん

 

自身の体に影を纏わせ高速で接敵、敵を斬るとすぐさま背後に移動し斬る。

 

ルナスィラが反応するより早く背後から三撃目。

四撃目そして五撃さらにもっと……

斬っては消え斬っては消える。

 

永遠と続くかのような闇の連撃、それは闇そのものが牙を剥いているかのような、美しいくも最強の剣の形。


ルナスィラは意味がわからなかった。

圧倒的な実力差のある相手だった筈。


一方的に戦って光か闇どちらかのスキルを取り上げて、代わりに強力なスキルを渡して終わる筈だった。

 

そうした方がこの子のためになる筈なのだ。

しかし、今の現状はなんだ?

 

何も出来ない、何もさせて貰えない、魔法を使う隙すらなくただ一方的に攻撃され続ける。

 

ありえなかった、大精霊である自分が一対一でこれ程のダメージを受けている。

しかも一方的に…………。

そんな存在が現代にいるとは考えた事も無かったのである。


だがリリにも限界が近づいてた。

魔王軍最強の戦士、その力は余りにも強過ぎたのだ。

 

技を使うたび、剣を振うたびにリリの体にもダメージが蓄積されていたのである。

 

しかし、魔短剣にも成長があった。

魔短剣はフェイナート達との戦闘で学習していた。

人には魔力とは別に限界があると。

 

それを察し決着を早める為、ヴァルガの経験から現状のリリが放てる最強の技を選択する。

 

その技は、『月を斬れた者が最強の戦士だな!』

とどっかの魔王が思いつきで言ったことを間に受け、密かに練習していた技…………。

 

リリの体を包んでいる漆黒のオーラが刀身集まっていき、その技を発動させる。

 

【暗黒剣:暗月】

月を斬る為の剣撃により、もう片方の黒い剣ごとルナスィラを叩き斬ったのであった。


 

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