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魔王転生〜転生した世界は魔族が滅ぼされた後の世界でした〜  作者: るる
プロローグ

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66/103

2章-27話 海辺での激闘

高評価等とても励みになります。


もし良ければ高評価等よろしくお願いします

港街ラグノート海岸にて


海からは無数のサハギンが押し寄せつづけていた


「ギャアアアアア!」

「グルルルル!」


その数は千を超え、しかもサハギンキングによってステータスが上昇しているのだ……。

「無理だ……!」


「数が多すぎる!」


だが……アシュレイは冷静に海岸全体を見渡していた。


(右側は岩場で狭い……左側は崖……正面から来る数を減らせば戦える)


「サフィア!」

「はい!」


「砂浜を出来るだけを凍らせてくれ!」

「分かりました!」


サフィアが杖を掲げ

【アイスグラウンド】


前方数十メートルが巨大な氷原へ変わり先頭を走っていたサハギン達が足を滑らせ機動力を奪うと


「ギャッ!?」

「ギギィ!?」



「今だイグニス!」

「はい!」


イグニスが魔道具により靴に棘をつけ転倒対策を万全にし駆け出し動きが鈍ったサハギン達に一方的に攻撃を開始する


【ラッシュスラスト】


槍の連続攻撃がサハギンの群れへ突き刺さると

「どけぇぇぇぇ!」

 【パワースイング!】


十体近いサハギンがまとめて薙ぎ払われた。


「強ぇ!」


周囲の冒険者達が歓声を上げ、だが敵は止まらない。


次々と海から現れる。


「アシュレイ君!」


ギルド職員が叫ぶ。


「数が多すぎる!いったん引いて体制を……」


「大丈夫です!」


アシュレイは剣を抜いき拡声器の魔道具で声を響かせる


「全員聞いてください!」


その声は戦場全体に響く軍団指揮の称号を持ち指揮スキルを持ち前世の記憶があるアシュレイにより戦場の雰囲気が変わる


「前衛は三列!」


「槍持ちは二列目!」


「魔法使い、魔道具部隊はは後方支援!」


「岩場へ誘導してください!」


普段ならアシュレイの指示に従わなかったであろう冒険者達だが、今は緊急事態、すぐさま思考を切り替え冒険者達が動き始めると先ほどまで混乱していた防衛線が徐々に形を取り戻していく。


「本当にガキか……?」


ギルド長が驚愕する。


アシュレイはさらに叫ぶ。


「海岸全体を守る必要はありません!突破口を作らせなければいい!戦いやすい場所に誘導してください」


その判断は正しく防衛線が圧縮される事で戦力が集中していき、サハギン達の勢いが鈍りだす……


そして様子を見ていたサハギンキングがついに動き出した。


「グォォォォォォ!!」


咆哮と共に海が揺れるとサハギンが歓喜し冒険者達が怯みサハギンキングはアシュレイを凝視する。


…………こいつを倒せば指揮系統が崩れる


「イグニス!サフィア!」


三人が駆け出しサハギンキングとの決戦が始まった。


 ここで倒さなければラグノートは滅ぶ、だから負ける訳にはいかない。


「僕が前に出る。イグニスは隙を狙ってくれ」


「了解」


「サフィアは動きを止めてほしい」


「任せてください」


 しかしサハギンキングが槍を構えた瞬間

【ギュルルル】(スピードアップ)

 

「速っ!?」


巨体とは思えない速度でアシュレイの目の前まで迫ると三叉槍を振り下ろす!

 

【ガード!】

 ギィィィン!!と盾で受けるアシュレイとの間に大きな音が響く


「ぐっ!」


 腕が痺れる……でも!!


「まだだ!」


 アシュレイはカウンターで剣を首を狙った斬撃を放つが

 ……ガギン!!と鱗に弾かれしまう


「硬い!?」


サハギンキングがニヤリと笑うと大きな尾が横薙ぎに振り抜かれた。

【ジュルラァァァ】(テールスイング)

 

「アシュレイ!」

 もろにくらい吹き飛び凍った砂浜を何度も転がる。


「ぐっ、……まだだ!まだ行ける!」


「今です!」


 【アイスバインド】


 サフィアが隙をつき氷がサハギンキングの足元を凍らせると巨体がその動きを一瞬止める。


「イグニス!」


「オオオオー!!!」


【焔装:槍(タイムリミット160s)】

 

炎を纏った槍が唸ると

【焔槍突きぃぃぃ!】


 燃え盛る槍が胸部へ突き刺さる。


「グォォォォ!!」


 ここで初めて苦痛の声が上がった。


「効いた!」


「ガギィィー!」

【ギギギラススス】(アクアランス)

 

サハギンキングは槍を大きく振るいとっさに反応したイグニスの防御事吹き飛ばす


「ぐはっ!」


強い、間違いなく今まで戦った敵で最強…………でも弱点はある!


(首の付け根……)


 鱗が薄くそこだけ色が違う。

 ゲームでも攻略情報にあった弱点。


 あそこなら…………

 アシュレイは深く息を吸いうと

 

 【フィジカルアップ!】【精霊憑依!来いヴァーユ】

 持てる全てを重ね特効をかける!

 

「行くぞ……!ルーンマジックエアロシュート」

 

魔道具により風が爆ぜり砂が巻き上がると、サハギンキングの視界から消える。


「グルッ!?」


「そこだ!」


 首元へ剣を突き出すが……しかし。

 ギィン!!弱点を無意識に防御した槍で弾かれる!


「くっ!」


 読まれたか……でも!


「サフィア!」


「はい!」

【グラスバインド】


 無数の蔦がキングの身体へ絡み付くいていく!


「グォォ!?」


「イグニス!!」


「任せろぉぉぉ!!これが全力だぁぁぁー!!」


 イグニスが飛んび炎を纏った槍を両手で握る。

【焔槍:炎貫!】

 

 イグニスの渾身の一撃がキングの胸を貫ぬく


「グォォォォォォォォ!!」


今だ!

アシュレイが駆けアシュレイが今まで持ち得る最強の技を放つ!

 

 【アクティブスキルとスペルマジックを精霊の力で融合!】


【フュージョンスキル精霊:光風一閃シャイニングソニック


剣が白く輝くと閃光と共に斬撃が空を裂く!


そして

………………ズルリとサハギンキングの首が滑り落ちた。


「ギ…………?」

 今だに信じられないという顔のまま王は崩れ落ち息絶えるのであった。


 ドォォォォォン!!


 そして王の死を見たサハギン達が混乱し始めると


「ギャ!?」

「グルル!?」


 統率が消え逃げ出す者、暴れ回る者……隊列は完全に崩壊した。


「今だぁぁぁ!!」


 ギルド長が叫ぶ。


「総攻撃!!」


 冒険者、海軍、そして騎士達が雪崩れ込む。


士気を失ったサハギン達は次々と討ち取られていき……海岸に残ったのは無数の魔物の死体と大きな歓声が巻き起こる

 

「勝ったぞぉぉぉ!!」

「ラグノートは守られた!」


 アシュレイはその場に座りこむと辺りを見渡す………

 そこには壊滅していない街があった。


 本来なら失われていた景色、救えなかったはずの未来……それを守れた。


「間に……合った」


 その言葉と共にアシュレイは安堵の笑みを浮かべたのだった。


 サハギンキング討伐から一週間。

 港街ラグノートは活気を取り戻しつつあった。


壊れた建物の修繕に漁船の整備そして怪我人の治療と街中が忙しく動き回っている。


その中心には当然、アシュレイ達の姿もあった。

 

【光魔法ヒール】「ふぅ、もう大丈夫ですよ」

「おお、ありがとう!ありがとう!!最近の若いのは凄いんだな!!」

 

「もう漁師としてやっていけないかと思った!ありがとう!!君も魚は好きか?若いのは吸い込むように食べるからな。

 

今度沢山あげるからぜひ来てくれ!あっ、でもその場で全部食べ尽くさないでくれよ?ハッハッハ」


アシュレイが光魔法で怪我人の治療をしたり、イグニスは騎士団と共に残党狩りを行い、サフィアは氷魔法を使い腐らせないように討伐したサハギン氷漬けにしていた。


やっと訪れた平和に安堵していた時だった……

ゴオオオオオオオン!とギルドから鐘が鳴り響く


それはギルドの緊急招集を告げる鐘。


アシュレイ達は顔を見合わせ、そのままギルドへ向かう

 

ギルドに立ち寄ると領主や海軍、騎士団の隊長までラグノートの要人達が勢揃いしてた

 

 しかも全員の顔色が悪い。


「何かあったんですか?」

ダンジョンパレード討伐の功績者として呼ばれたアシュレイが尋ねると支部長は重苦しく口を開いた。


「海底ダンジョンが見つかり探索隊突入、そしてダンジョンコアの破壊には成功した」


「それなら解決ではないのですか?」


 イグニスが言うがしかし誰も笑わない。

 ………………嫌な予感が強くなる。


「帰れないんだ」


「……え?」


「探索隊が帰還できない」


 アシュレイは眉をひそめた。

「どういうことです?」


「ダンジョンは海底三百メートル付近にあり魔導潜船で潜り、ダンジョンを攻略に成功した」


「ならその船で戻れば……」


「ダンジョン突入時にサハギンに囲まれ突破したはいいが完全に破壊してしまったらしい……」


 会議室に沈黙が落ちる。

「残っているのは十数名救助できなければ…………全滅だ」


 サフィアが息を呑んだ。

「そんな……」


 深海三百メートル。

 普通の人間が泳いで帰れる場所ではない。


 いや、泳ぐ以前の問題だ。

「魔法で何とかならないんですか?」


「無理だ」

 即答だった。


「深海の水圧は想像以上だ」

「身体強化を使おうが人間は潰れ、魔法障壁も長時間は持たない」


絶望的だった……折角生き残った探索隊が、ダンジョンを壊した英雄達が帰れないのである。


 ……ふとアシュレイの脳裏にある光景が浮かんだ。


 風の精霊…………光の結界魔法。

(待てよ……)


 アシュレイは顔を上げた。

(人を守れるなら……船は?人じゃなくて船を守ればいいんじゃないか?)


 アシュレイは勢いよく立ち上がった。

「船です!」


 全員が振り向く。

「え?」


「船を精霊魔法で覆うんです!」


 支部長が困惑した顔になる。

「何を言っている?」


「精霊の力で船全体を包むんですよ!」


 アシュレイは机に地図を広げた。

「精霊の力を使えば深海でも耐えられる可能性があります!」


 部屋が静まり返る。

「待て……そんな強力な精霊の力をを一体誰が使えると言うのだ」


 支部長が呟く。

「僕が使えるかもしれません…………いえ、使います!」


「………………魔法を船体全体に展開する術式なら組めるかもしれん、」

技師が頷くと会議室の空気が変わる。


「アシュレイ君その案、詳しく聞かせてくれ」

何もしなければ全滅なのだ、やれる事はやるしか無い。

 

アシュレイは頷いた!ゲームにはなかった未来。

だからこそ切り開ける未来もある。


いける!……そう確信しながらアシュレイは作戦を語り始めた。


その場にいた技師達も次々と意見を出し合い、魔導回路の調整、船体への術式刻印、精霊魔法との接続方法――救助作戦は急ピッチで進められていく。


そして数時間後。


全ての準備を終えた魔導潜船は、精霊ヴァーユの加護を纏い、深海へ向けて静かに潜航を開始した。


誰もが固唾を飲んで、その帰還を待つ。


そして――大きな影が海面に近づいてくるのが見える

 

「浮上だ!」

「よしっ!」

 

精霊の力で守られた魔導潜船が、ゆっくり姿を表し皆が待つ港へと無事に到着した。

 

その後掛け橋がかけられ、深海ダンジョンを潰した英雄達が続々と地上へ足を踏み入れていく姿をアシュレイも見守る。

 

海軍本部長、隊員達が続々と降りてくると今度は小さな男の子……そしてデスボンバーサキに似た女性に真っ黒な見た事もない獣人が姿を表し

 

(こんな子供達がと自分の事を棚に上げじっと見守っていると銀髪の女性が最後に地上へと足を進める)


 なっ!??あ、あれは擬天使リリ!??

天使に攫われ改造を施され姉を探しながら魔法使いを次々に切り裂いていく絶対防御、最強のパリィ使いの??


なんでこんな所に……

まさか……人に紛れレベルを上げている??

 

まずい、レベルが上がれば上がる程こちらの攻撃は完全に無効化され勝ち目が無くなり詰みとなるゲームでの最悪の詰み要素の一つ…………。

 

ここで絶対倒す!

【来い!風の精霊ヴァーユ】


こうしてすれ違い続けたルク達とアシュレイは、最悪な出会いを迎えるのだった。

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