27話 VSボスミノタウロス 準備編
もし良ければ高評価等よろしくお願いします
貿易都市ヴァラレート草原レベル2ダンジョンに入ってから4日目の朝、7階層の入り口前でルクが手で止まれと合図する。
「モンスターハウスだな…………いや、7階層に今まで見なかった個体がいる、それにビックボアやビックブル含めた魔物達が群れてるような気配だな。
何だこれは?」
「………………、モンスターパレードか」
軽く舌打ちしながらヴィカが言う。
「なによそれ?」
「ダンジョンで極々稀に上位個体が生まれることがあるニャン。
そして生まれるだけならいいニャンが、その上位個体に知性やカリスマが備わってるとダンジョンの魔物を統率してしまうのニャン。」
「最悪の場合ダンジョンの外に出てダンジョン周辺に被害がでちまう、クソッ何の上位個体か分かるか?」
「気配しかサーチでは感じ取れんからな……ただ、そこそこ強そうだな?我の敵では無いが」
「そうか、いや魔物が活性化した原因がわかっただけで収穫だ、一旦ダンジョンからでるぞ」
「「「????」」」
「何言ってんのよ?敵がそこにいるのよ?逃げるの?」
「そうです、狩りましょう」
「ボ、ボクは逃げた方が……デス」
「ふっ、レンカよ弱きになるな、弱気になったものから負けるのだ、任せろ我が魔法でドカーンと!」
「撤退ったら撤退だ!オラいくぞ!ワープ」
ヴィカが強引にルク達を掴むとニカと共にダンジョン入り口にワープする
「ええ??転移魔法だと!!お主何故使える!!??」
「ワープの宝珠と言ってな?使い切りだし敵と戦闘中以外しか使えないがダンジョンの入り口にワープ出来る。
まっ高級品だがな!それよりワタシは報告に行く。
オマエらはニコと獣人騎士団駐屯所にいけ」
「「「ええ〜〜〜??」」」
「多分だが、騎士団と高ランク冒険者での討伐戦になる。
オマエら黙って勝手に参加しそうだからな、ワタシがねじ込んでやるから大人しくしてろ」
ヴィカから領主へと、そして領主から各騎士団、冒険者ギルドへと通達が入り迅速に第七階層討伐隊、及びダンジョン攻略隊が結成させる。
この際だからレベル2のダンジョンをレベル1に下げてしまおうとの領主の判断であった。
「どうやら高ランク冒険者が集められてるみたいですね?どうします?アシュレイ殿」
うーん?こんなイベントあったかな?
まぁ過去編は全部見れてるわけじゃ無いし見逃してたのか。
「僕たちはまだDランクだからね、コネもないし無理かな…………それよりトレントのボスを倒す準備も出来たしそっち行こうか」
アシュレイ達とルク達が出会う日はまだ先であった。
翌日には第一騎士団、第三騎士団、獣人(第二)騎士団、更にはBランク以上の冒険者達が集結。
普段は静かな草原ダンジョン待機場が戦場前夜のような熱気に包まれていた。
そんな中、ルク達はおやつを食べていた。
クゥゥゥー!たぎってきたぁぁ、戦い前のこの雰囲気!熱量!堪らん!そしてこの甘い芋!うまいな……ん?
「どうした?3人とも、この芋美味いぞ?パクパク」
「あ、アナタはいつも通りなのね?何かこう、周りの大人が慌てて動き回ってると緊張するわね…………フグ!?モグモグ」
ルクが焼き芋を3人の口に捩じ込む
「そんな緊張しても良いことはないぞ?よし!あれやるか。レンカも覚えてるな…………いくぞ!」
「何故ここで?」
「決戦前はそうやって気持ちを高めるのだ!ほら早く!」
「「「「我ら正義の味方!最強パーティー新魔団(決めポーズ)」」」」
騎士達は癒やされた……とても。
「どうだ!我らは最強なのだ!臆することはない」
「そ、そうね!そうだわ新魔団だものね」
「はいっ!なんだかやる気がみなぎってきました」
「全てニクにしてやるデス」
…………………………報告が終わり帰ってきたヴィカは頭を抱えた。
そんなやる気出されてもと、トラップダンジョンで無数の罠に追いかけ回されたトラウマがフラッシュバックする。
「オイ、オマエら…………まぁやる気が無いよりは良いか」
「おっ?早かったな!もう出発か?」
「いや、出発は明日の朝一だ今日1日は準備期間だとよ。
それと…………オマエらのやる気を更に上げるようで非常に言い辛いんだが…………」
「なんだ!!やる気があるのは良いことだハーハッハッハ」
「………………。
実はな、この際ダンジョンを一段階沈める事になった、さらにこの件を発見した我が隊がダンジョンボスを倒す名誉を頂いた!
上位種が想定より強かった場合でもダンジョンのレベルを下げれば弱まるだろうとのことだ」
「でだ!ワタシの独断でオマエらも連れて行ったっていいと思ってるんだが…………」
ルク達のとてもキラキラした目を見てすご〜く不安になってしまったヴィカ。
「まぁ、来るよな?
た・だ・し!
ワタシ達がやる事はダンジョンボスを倒す事だ!
7階層の上位種と溜まった魔物達は他の騎士団と冒険者が抑える。
他の騎士団の奴らと行動する時はフードをかぶって背の低い獣人感を出しておけ!勝手に暴れないように!いいな!!??」
「「「「はーい!(ワクワク)」」」」
当日、安全を重視した軍の行軍に疲れながらも、後方で獣人騎士団員達にチヤホヤされながら進み現在6階層終盤でキャンプを張っていた。
獣人達は一度力を認めればとても気さくでいい人たちだったのだ!
「フー、長ったらしい軍議がやっと終わったぜ、おっ?今日はシチューか?
オマエらと一緒だとデカいアイテムバックがあるから美味い飯が食えていいな!」
「それでそれで?団長、明日はどう動くのニャ?」
「ああ、ワタシ達が動くのはだいぶ後だ。
まず斥候職が夜明けと共に出発。
その後情報が揃い次第第一騎士団、第三騎士団、冒険者の順で突撃する。
冒険者が入る頃には道を作っておくとの事だ、よってワタシ達は冒険者と共に出発して冒険者の援護を受けながら8階層まで走り切る。
その後は出来るだけ迅速にボスまで辿り着いて攻略だな。
因みにだがルク?ワタシ達は5階層までは詳しいんだが旨みのない6階層以降はあまり行かなくてな?最短ルートのサーチを任せていいか?」
「ウム、問題ないぞ!」
レベル2のダンジョン攻略か〜ステータスが今回で10も上がるぞ!ウッシッシ。
「モグモグモグ、…………!!そういえばヴィカの獣化にまだ私乗ってなかったわ!明日かしら!?」
「あ、あ〜。まぁ、今度余裕がある時にな?ほら!ワタシの肉1つやるよ」
ヴィカは子供の扱いが巧かった…………。
「ヴィカっていい人ね、ありがとう!!パクパク」
翌朝、騎士団の熱気により目が覚める新魔団
すごい熱気だな………………ホウホウ。
騎士団の方はちゃんと隊列を組んで、ん〜その隊列じゃ大魔法使われたら一撃だぞ?
まぁこのダンジョンにそんな魔物がいないか…………。
「そろそろ第一陣が出発するな。ワタシらも準備を始めるぞ」
そうして始まったダンジョン攻略作戦。
ルク達が冒険者のすぐ後ろを走るとワインレッドの色をした3メートルはある大きなミノタウロスが周りの魔物を率いて騎士団と激戦を繰り広げていた……。
「オイオイ、何だあのミノタウロス!ありゃユニークだぞ。こっちに気づかれる前にとっとと抜けるぞオマエら」
【アクティブスキル:スピードコマンド】
ヴィカがスキルを発動すると周囲の味方の速ステータスが一定時間アップする。
ヴィカ達の行く手を阻むビックブルの群れ。
その横を第一騎士団が切り裂き道を作る。
更に飛び掛かるビッグボアを冒険者達が迎撃。
ダンジョン内はまるで戦場だった。
冒険者の援護もあり獣人騎士団精鋭20名とルク達は8階層に到達する。
「ヨシ!ルク任せた!最短で頼む!最短だからな」
「わかっておる」【サーチ】
「ヤロウども!眼前の敵は我ら獣人騎士団が倒す!子供達にかっこいい所を見せようではないか!」
「「オオオオオオー!!!」」
大きな雄叫びと共にルクの指示に従い階層を走り抜けていく。
途中途中でこのダンジョンでは確認されていなかった魔物(通常のミノタウロス)と遭遇するが騎士団が複数人で囲み見事な連携で倒しながら進める。
そして……………………
ここが10階層入り口か。
「オマエら体力は大丈夫か?」
「ウム、貰ったポーションのお陰で有り余ってる位だ!ハッハッハ」
「よし、よく聞けオマエ達!いつまたユニークが現れるかわからん!
疲れてると思うがこれで最後だ!
ダンジョンボスを倒すぞ!
武器を持て闘志を燃やせ!
我ら獣人の誇りを見せつけろいくぞ!!」
騎士団達は掛け声と共に10階層に駆け出す
「…………………………。えっ???」
「ちょっ、ちょっと、何よあれ!カッコいいじゃない私たちもやりましょうよ」
「ウム!我も丁度思った所だ!やはり気合いを入れるには掛け声が大事だな」
ボス部屋前。
何故かルク達は円陣を組んでいた。
「もっと勢いが必要だと思うの」
「確かに!」
「ニク要素も欲しいデス」
「それは違うのでは?」
そしてボス部屋の扉が閉ざされるギリギリまで白熱した会議で盛り上がり
「よし!決まったな!」
「「「「我ら新魔団!我らが最強!必ずかーつ!」」」」
掛け声と共にルク達もボス部屋に駆け出していくのだった。
ボス戦はこの話を含めて3話編成になってしまいました。
思ったより長いです、その為明日は2話分を時間を少しずらして投稿します。




