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魔王転生〜転生した世界は魔族が滅ぼされた後の世界でした〜  作者: るる(カイルルイ)
1章 辺境ダンジョン編 1〜33話

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23話 アシュレイ貿易都市ヴァラレートにつく

もし良ければ高評価等よろしくお願いします

ソルテジオ・アシュレイ視点

少し時はさかのぼり。

ルク達がスノーボードで山を滑り降りていた頃。

 

アシュレイ達は獣人と人とが共存して暮らす街、貿易都市ヴァラレートに到着していた。

 

辺境都市リサナクを出発して二週間。途中でいくつかの村を経由し、ようやく辿り着いた大都市である。

「ふぅ……長い馬車旅だったな」


前世の身体だったら腰と尻が完全に終わっていたなこれは。


それにしても道中立ち寄った村で。

『子供三人だけで旅をしている連中がいるらしい』

なんて話を聞いたけど……。

そんな無茶をする奴がいる訳ないじゃないか。


魔物も盗賊もいる世界だぞ?

まぁ僕も子供なんだけど、護衛付きの馬車旅だからな。


「アシュレイ殿、どうします?まずは宿へ向かいますか?」

「いや、とりあえず冒険者ギルドかな。移動報告もしておきたいし」


「承知しました」

「イグニスは何か寄りたい場所ある?」

「防具屋に行きたいですね。その……最近少しサイズが合わなくなってきまして」


「ああ、成長期か」

チラリとアシュレイの視線が大きな膨らみにいく。


「言わないでください……」

そんな他愛もない会話をしながらギルドへ向かうと案の定。


「ガキが冒険者?」

「親の七光りか?」


そんな他愛もない会話を交わしながらギルドへ向かうと、案の定、お約束の洗礼を受けた。

 

「ガキが冒険者ぁ?」

「どうせ親の七光りだろ」

 

テンプレ通りの煽り文句が飛んでくるが、リサナクでとっくに慣れているので軽くスルー。

サクッと移動報告を終わらせ、防具屋を巡ったあと、その日は宿で疲れを癒やした。

 

 

翌朝

ぐっすり眠って体力を回復させた僕たちは、さっそく情報収集を開始した。

目的の一つである『とある魔法使いの少女』を探しつつ、ダンジョンの情報を集める。

 


「貿易都市ヴァラレートには2つのダンジョンがある。1つはボアや牛系の魔物が出るレベル2ダンジョン。ただ、こっちは騎士団の管理下にあるから僕たちは入れない」

 

「で、もう1つが森のフィールド型レベル1ダンジョン。全2階層しかない代わりに、とてつもなく広い。一般開放されていて、敵も植物や虫系だからそれほど強くないよ」


「ある程度情報を集めたら挑もうか。因みに攻略は許可されてるけどダンジョンを潰したりしたら極刑だから気をつけないとね」

そう話していると、受付嬢の一人がこちらへ手招きしてくる。


「アシュレイさん、お待ちしてました」

「何か情報が入りました?」


「はい。探していた魔法使いの少女についてです」

「サフィアさん。現在冒険者登録をしていて、条件付きでパーティーメンバーを募集しているそうです」


「本当ですか!?」

「今もギルド内にいますよ」

よし!やっと見つけたぞ。

 

「それでもう一つの爆発魔法の魔導書についてなんですが、貰った地図の場所で本当にあってますか?」

 

「行商人の護衛として同行した冒険者に確認したところ貧相な村ではなく、そこそこ大きな村になっていて。爆発魔法を扱える者も爆発魔法の魔導書を知るものも確認できなかったらしいです」

 

「そうですか…………いえ、ちょっと気になっただけですので!ありがとうございます。これ代金です」

 

そうか、まぁ爆破の魔導書が手に入るのはまだまだ先の時系列だしこれからなのかな?

 

「爆発魔法ですか、残念でしたね手に入れば王都に豪邸を立てれるほどの財産でしたのに」

 

「まぁ、こっちはあったらラッキー位だったからね仕方ないよ。それよりもサフィアだ!何としてもパーティーに入って貰いたい行くよ」


「あっ、そうだ受付嬢さんもう一つの銀髪少女の幽霊というかそれに近しい者の目撃情報ってありました?」

 

本当は天使が行った儀式の途中で才能がある魂が引っ張られて出来た擬天使なんだけど…………。

 

「いえ、そちらは何も無いですね?黒髪のお姉さんを探し回っていて、魔法使いを名乗るものを次々に斬り伏せていくんですよね?本当にこの街に?」

 

「ええ、まぁまだ先かもしれないですけど。情報が入り次第よろしくお願いします」


 

——サフィアサイド——

 

サフィアは貴族の父と娼婦の母の元に生まれた。

父は幾らかの金を母に渡しただけでそれ以降会うことすらなかったと言う、勿論サフィアは父の顔すら知らない。

 

そして今、サフィアは深刻な金難に陥っていた。

女手ひとつで育ててくれた母は、すでに他界している。

残されたのは、生まれ持った魔法の才能と、鮮やかな青い髪、水色の瞳、そして母譲りの整った容姿だけだった。

 

この世界で12歳の少女が生きるには余りにも苦しく。

いい顔をして近づいてきた大人達によって母が残してくれた少ない金銭も全て奪われた。


冒険者としてギルドに登録するも独学の魔法ではなんの役にも立たない。


このままいけば奴隷になるしか道はない状況にまで陥っていた。


唯一の希望は、ギルドで『自分の魔法の才能を買ってくれるパーティー』を探すこと。

将来の成長を見据え、魔法技術が身につくまで一緒にパーティーを組んでくれる仲間を募集していたのだが……。

 

「そんな都合のいい話、あるわけないよね……」

来る男、来る男、全員がサフィアの容姿目当て。心底、疲れ果てていた。

 

「もう……奴隷になった方がマシなのかな……」


ギルドに頼み込み、ギルドの掃除係として安い賃金で働きながらため息をつく。

 

そんな時だった。

見るからに貴族らしい、整った顔立ちの少年が近づいてきたのは。

 

「ちょっといいかな。サフィアさんで合ってるよね? パーティーメンバーを募集しているアシュレイと言います。サフィアさんもメンバーを探しているんだよね?」

 

(またか……)

サフィアは小さくため息をつく。今度は貴族のお坊ちゃんの暇つぶしだろうか。

 

「……ええ。でも、もういいかなって思ってて。折角なのにごめんなさい」



(えっ?? おかしいな、そんなはずは……)

サフィアの拒絶に、アシュレイは焦った。

アシュレイが15歳になって始まる『ゲームのメインストーリー』では、サフィアはこの時期に奴隷になったという回想が存在したはず。

 

そう、ゲーム内でのサフィアとの出会いは『悪徳奴隷商人のお気に入り』というシチュエーションから始まるのだ。


無理難題なクエストをこなしていくと、金に困った商人がサフィアを手放し、身受けできるというイベント。

 

そしてこのサフィアは、希少な【水・氷魔法】と【草魔法】の使い手。

 

この世界において水・氷魔法は超レアで、中級レベルまで鍛え上げるだけで国家から優遇されるレベルなのだ。

 

(まあ、今の段階では使い方が分からなくて大したことはできないんだろうけど……。

そこは僕のゲーム知識でどうにでもなる! この子は将来、国中に名を轟かせる大魔法使いになるんだ!)

 

まぁただ、それを知っているからだけじゃないんだけどね。

困っている人を放っておけない、だから助ける。

 

アシュレイとしてこの世界に転生して、前世では絶対思わなかった事を考える様になってる自分がいる。

 

絶対こんな正義感強くなかったのにな僕。

でも、結構満更でもなんいんだよな(笑)

よしっ!仲間になってくれたらラッキーだくらいで頑張ってみようか!

 

「何か困ってる事とかありますか?もし有るなら僕たちで出来る限りの事をしますから」

 

「そうだ、良かったら一緒に軽いクエストでも受けてみませんか?稼ぎは50対50で大丈夫です」

 

「そんな都合のいい事ある訳ないでしょ」

冷ややかに返すサフィア。すると、後ろに控えていたイグニスがついに痺れを切らした。

 

「もう我慢なりません!アシュレイ様こんなやつ放っておいて別の魔法使いを探したほうが良いのでは?」

 

「まぁまぁ、落ち着いてイグニス大丈夫だから。

そんな都合の良い事があるんです、僕たちは君の魔法の才能がどうしても欲しいお願いします」

 

「………………そこまで言うなら1クエスト位なら、でもワタクシ魔法の使い方知らないの……役に立たないわ」

 

「任せてください!僕でよければ教えますよ」

その日からクエストを受けながらサフィアのレベルアップと魔法の特訓が始まった。

 

魔力の流れを感じるれるようにアシュレイがサフィアの手を握り……ハッ!っとサフィアは慌てて離れるなんてイベントもあったりした。


魔法に関する独自理論を解説しながら、アシュレイが風魔法で華麗にゴブリンを倒してみせたり。

 

なかなか上手く魔法が使えず落ち込むサフィアに、彼が親身になってサフィアに合った魔法の使い方を一緒に考えてくれたり。

 

そして——初めて魔法の発動に成功した時。

サフィアは嬉しさのあまりアシュレイに抱きつき、ハッと我に返って再び顔を真っ赤に染めるのだった。

 

ちなみにその頃、イグニスはヴァラレート騎士団にいる知り合いのもとで、共に汗を流して訓練に励んでいたという。


「サフィア12歳 (アシュレイと出会った直後時点)ステータス」

 体力12魔力25力10守10速8技9

 使用可能魔法(水・氷魔法、土魔法、草魔法、無属性魔法)

 

アシュレイはスーパーイケメン設定です。

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