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世界に轟け中華の声よ  作者: 鈴木颯手
東歴304後半・赤い津波
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第三十八話「戦後処理」

 共産勢力との戦いは思いのほか手早く終わった。海杏軍閥が参戦してきたのが大きいけど時間をかければ普通に勝っていただろうな。とは言え参戦した事は事実。今は大杏帝国、海杏軍閥、モンゴルの代表が集まり戦後処理について話を始めた。

 先ずはモンゴル。彼らは自らが切り取った新疆軍閥の領土を主張してきた。これは予想通りだし特に問題はない。何しろ海杏軍閥の参戦であっという間に戦争は終結したためモンゴルはウルムチにたどり着く事が出来なかったのだ。故にモンゴルが踏み込めたのは国境付近。とは言え彼らは新疆軍閥と戦ったのみでそれ以上の活躍をしていなかったため獲得していない土地まで奪おうとするのは無理だったようだ。

 そして、次が問題だ。海杏軍閥は一体どんな要求をして来るのか。大杏帝国の代表(名目上)の僕は心して聞いた。しかし


「我らが望むのは上海などの沿岸部のみです。それ以上は何も望みません」


 肩透かしとはまさにこの事だろう。僕は絶対に大杏帝国より領土を大量に持っていくと思っていたけど彼らが要求したのはほとんどない。それこそ今回の戦争で使った金すら補填できない程度には。そう思った僕は交渉を担当する高官を見るけどあまりいい顔をしていなかった。とは言え反対意見は特にないようで残リの全領土を大杏帝国が領有する事となった。

 大杏帝国本来の領土がどんどん戻ってきていると嬉しかったけど後日、僕は高官の人がいい顔をしていなかった理由を知る事となった。


「……ねぇ、これ本当なの?」

「はい。その通りです。自給率は2割にも満たず土地は荒れ、インフラは悲惨という言葉では足りない状況です」


 僕は清択さんの報告を聞いて大きくため息をついた。共産勢力の領土。予想以上に悲惨だった。だって作物は取れないんじゃなくて育ててないし道は補強すらされてなくて土を踏み固めたようなものばかり。そのくせ人口はそれなりに多い。もう悲惨という言葉でも間に合わないような状況だった。


「軍閥同士で小競り合いを起している事も日常茶飯事だったようです」

「……もしかして今回の件って食料確保が目的だったの?」

「可能性は高いです」

「……」


 なんでこんな悲惨何だろう……。せめて海杏軍閥が少しでも領土を主張していれば押し付けられたかも……。


「あ! だから海杏軍閥は領土を要求しなかったの!?」

「そうだと思われます。上海はかなり栄えていたのでそこだけなら今回の出兵以上の益があるとふんだのでしょう」

「そんな……」


 結局、大杏帝国が得たのはお荷物としか言いようがない荒れた土地だなんて。普通なら内政チートと言えるような知識でも披露するんだけど僕にはそんなのないしどうすればいいんだろう……。


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