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37 三章キャラ紹介

すでに紹介済みのキャラは追加情報がなければ割愛しています。

■三章キャラ紹介



〇アルマ

年齢:外見10歳(精神は14歳)

身長:約130センチ

容姿:雪のような白い肌、透き通る碧眼、月白色の髪。

服装:主に白いワンピース。


 ヴァルハラのへなちょこ主。

 実は『冬の聖女』だったと判明したが、本人はアルヴィトの説明から、聖女代行だと受け取っている。あくまで本当の聖女は別の誰かだと。

 しかし実際のところ、アルマは冬の女神に認められているため正真正銘、本物の『冬の聖女』で間違いない。


 そんなアルマが作ったお酒とは、月霊酒(ソーマ)のことである。

 肉体と精神を一時的に強化し、幻視や超感覚を付与する霊薬であり、飲んだ量によって度合いは変わるが、小グラス一杯分ならば高揚感が得られる程度のため、目に見えるほどの変化はない。


 アルマはダンジョンの主が、モンスターやアイテム生成に用いる『知識(カタログ)』から生成したため、おいしいお酒っぽいポーションという風に認識しているが、実は他のダンジョンの主が月霊酒(ソーマ)を生成することはできない。

 これは冬の聖女だけに与えられた権能のひとつであるため、本来なら極一部、それこそ幹部級の配下に褒美として与えたり、戦意高揚と能力向上を目的として振る舞う代物である。


 古いダンジョンの主や魔族であれば、飲めば正体に気付くだろう。

 だが若い魔族や人間が古の霊酒を知るはずもなく、幻の美酒としてウワサが広まるのだった。


 なお、アルコール成分は微量であり、大量摂取時の酩酊に似た症状は、幻視や超感覚といった精神的な強化を得た際の副作用によるもの。

 慣れた者ならば有用だが、アルマたちにはまだ早かったらしい。






〇白い少女

年齢:不明(外見は基本的に10歳)

身長:約130センチ(変化時:170センチ)

容姿:アルマと同じ。

服装:アルマと同じ。


 本来の『冬の聖女』候補だったダンジョンの主。


 冬の聖女は、他の聖女たちと異なり、ダンジョンの主として生まれる。

 これは『冬の女神』がダンジョンを生み出した存在であり、代行者である聖女にすべてのダンジョンを統括する使命を与えるためである。

 だが、他のダンジョンの主を従える強制力はないため、実際に管理できるかどうかは聖女の手腕が問われるだろう。


 そんな『冬の聖女』が面倒だと感じていた白い少女は、モンスターを生み出す能力によって代わりの聖女を用意しようと考えた。

 しかし、聖女に相応しい魂を異世界から呼び寄せたところ、所持していたエネルギーが尽きかけてしまい、足りない肉体を奪われてしまう。

 結果、現在はアルマの精神に、一種の別人格のような状態で同居していた。


 なんとか完全消滅こそ免れたものの、アルマに受け継がれるはずだった基礎的な知識も、彼女が独占する形になってしまう。

 アルマが曖昧な知識だけ与えられたように感じたのは、その影響だった。


 以上のことから、アルマの言うブラリアンとは白い少女である。


 また、アルマは『冬の聖女』として作られたため、ダンジョンの主としての機能を有していない。

 その役割は、今も白い少女に残されたままである。


 肉体が同一のためアルマもダンジョンの主として振る舞えているが、あくまで白い少女が持つ能力の一端を借りている状態に過ぎない。

 そのためエネルギーの扱いは白い少女のほうが上なものの、聖女としての権能はアルマだけに許されている。


 そんな白い少女は依然として、自身をアルマと名乗る。

 だが、その名前は冬の聖女に与えられたものであるため、あくまで自称という扱いになるだろう。

 他の名前を考える気は微塵もないようで、本人はアルマを名乗り続けるし『アルマ』を『あの子(アルマ)』と呼ぶ。


 こう見えて割と常識的な精神の持ち主で、アルマや他の聖女の突飛な言動に頭を抱えることが多い苦労人枠でもある。

 そんな彼女だからか、一応アルマには負い目を感じており、自身が置かれている状況も自業自得と受け入れていた。

 本来のダンジョンとは異なるヴァルハラについても、当初は討伐されないかとハラハラしていたが、意外と上手くいっているため余計な口出しはせず(そもそもできない)、このままアルマの方針に任せることを決めている。






〇アルヴィト

年齢:0歳

体長:約145センチ

容姿:アルマを少し成長させた姿、左は碧眼、右が金眼の虹彩異色症(ヘテロクロミア)

服装:アルマと対になる黒系。


 アルマに作られた機巧人(アンドロイド)のモンスター。

 以前は身動きできない球体ボディだったが、身体を得てからは毎日毎時毎分毎秒をアルマに付き従うか、あるいはヴァルハラ内にある監視カメラによってアルマをモニターしている。


 日常生活において、とにかくアルマを甘やかし、堕落させることが使命とでも言うかのようにヴァルハラ運営の仕事を一手に担う。

 その内容は、主にギルド支部や領主との打ち合わせなのだが、文書作成の基準が現代レベルであり、僅かでも書類に計算ミスや不備があれば淡々と問い質されるため、担当者から恐れられている。


 とある階層ではアルマ公認で秘密の工場が建設されており、アルマの手を借りずにヴァルハラを運営できるよう、謎メカを量産している。

 認識阻害型観察機(ゲイザー・サテライト)もそのひとつで、最終目標はアルマが一日中、部屋でゴロゴロしていても問題ない環境。

 ヴァルハラがメカで溢れたSFチックなダンジョンになる日は、そう遠くないかも知れない。


 アルヴィト本人のスペックは万能の一言。

 戦闘面でも外部装甲アーマーを開発しており、本人のみならず格納されている機械兵器群を指揮すれば、軍隊に匹敵する戦力を持つ。

 ただし本人が戦闘に出るのは、よほど追い詰められていなければ、まずあり得ない状況でもある。


 ヴァルハラ最深部に設置されている球状ボディ『マザーブレーン』と接続することで、情報処理能力が飛躍的に向上し、すべての認識阻害型観察機(ゲイザー・サテライト)や兵器群と同期状態……つまり感覚的に複数の視界とボディを得たようになり、分割思考による指示を同時に出すという、機械ならではの並列処理すら可能となる。

 人間で例えるなら、各兵器をひとつずつ分身したアルヴィトが担当し、常に情報を共有しているようなもの。


 唯一、弱点があるとするなら性能を発揮するのに膨大なエネルギーを必要とする点だろう。それもヴァルハラにおいては心配無用であり、その気になれば闇ギルドの襲撃も十秒とかからず制圧できた。

 そうしなかったのは『もう全部アルヴィトひとりでいいんじゃないかな?』という状況になっては、他の配下たちの存在意義を奪ってしまうため。


 アルマの配下、かつ同胞たちの気持ちに多少なりとも配慮する。

 それこそがアルマのためになると、アルヴィトは理解しているのだ。






〇すず

年齢:不明(外見9歳前後)

身長:約123センチ

容姿:灰色が混ざった黒い狐耳と尻尾、後ろでちょこんと結んだ黒髪。

服装:黒と臙脂色の忍装束と巫女装束が混ざったような和服。


 アルマに格安で雇われている優秀な狐人族(フォクシー)の少女。

 その正体は代々『冬の聖女』に仕えている、当代の『黒巫狐』だった。


 すずは『冬の聖女』誕生の兆しを受けて、ヴァルハラへ導かれた。

 そこにいるダンジョンの主が聖女であると確信していたが、当のアルマに自覚がなかったため困惑しながらも様子見に徹しており、ようやく白い少女から真相を明かされて得心するに至る。


 狐人族(フォクシー)の特徴に漏れず幻影術は得意だが、普通に身体能力で解決できるため使う機会は少ない。

 たまに感情が昂ると尻尾から黒炎が立ち昇るが、これは無意識に幻影術が発動しているためであり、実際に熱を発しているわけではない。

 触れると熱かったり痛かったり錯覚させるほどリアリティがあり、耐性の低い者なら本当に火傷してしまうだろう。

 ちなみにクーコは顔面に叩きつけられたが、痛いで済んでいる。


 クーコに対して辛辣な態度を取るが、それは自ら変わろうと努力しているクーコに対する、期待の表れでもあった。本当に失望していたなら、すずはクーコに関わろうとすらしないだろう。

 つまりは、すずなりの叱咤激励であり、基本的にスパルタ少女なのだった。

 なお、普通に呆れて叱っている場合もあったりするが、それはだいたい調子に乗ったクーコが悪い。






〇クーコ

年齢:不明(外見14歳)

身長:約150センチ

容姿:白い長髪、狐耳と尻尾。

服装:蒼白の巫女装束。


 なんやかんやで雇われた、ぽんこつ狐人族(フォクシー)の少女。

 その正体は代々『冬の聖女』に仕えている、当代の『白巫狐』らしい。


 少し勘違いした一族の下、特別な存在だと吹き込まれて育ったため修行らしい修行をしておらず、同格であるはずの黒巫狐のすずと比べると遥かに劣っている。

 それでも過去にすずとの出会いから意識に変化が生じており、どうしても高慢さが抜けないものの、本人なりに努力しているらしい。


 ちょっと残念な子かと思われたクーコだが、実のところ彼女の本質は従者よりも君主に近く、不思議なカリスマ性を持っている。

 これは本人も、すずですら気付いていない資質であり、自然体だからこそ持ち得る魅力とも言えた。


 唯一、幻影術は得意中の得意であり、本物そっくりに動く幻像を作り出せる。

 クーコは昔から、ひとりで過ごすことが多かったため友だちもいなかった。そんな彼女の遊び相手が幻影術による幻であり、部屋中を動き回る動物で溢れさせたりしていたら、得意になったという。

 幻に紛れて本体が攻撃できれば百点満点だったのです、とはスパルタ黒狐談。


 自身がそう育ったためか、子供に対しては無制限に甘く、むしろ甘えさせるのが大人(あるいは年長者、上に立つ者)の役割だと断言する。

 クーコが飴ならば、すずは鞭といったところだろうか。

 なんだかんだで相性はいいのかも知れない。






〇茶々子

年齢:0歳(外見8歳)

身長:約123センチ

容姿:短く切り揃えた黒髪。

服装:和服。白いエプロンと頭に三角布の仲居さんスタイル。


 アルマに作られた座敷童子のモンスター。

 主に『狐楼閣』の管理と、クーコのお世話係を任されている。


 家事が大得意であり、無駄に広い館内を小柄な彼女ひとりで清掃しつつ、クーコの相手ができるほどの手腕を発揮している。


 忠誠を誓う主はアルマだが、狐楼閣の主であるクーコも同じくらい慕い、任されたからではなく心から望んでクーコのお世話をしている。






〇夜美

年齢:不明(外見15歳)

身長:155センチ

容姿:切れ長の目、長い濡羽色の髪、黒い片翼(左側)。

服装:黒いロングスカートのセーラー服に黒タイツ。編み上げショートブーツ。


 アルマに雇われた魔族、闇鴉族(レイヴン)の少女。


 本来は一族の長の娘であるため、次期族長の黒姫と讃える声も大きかった。

 しかし、とある事故で闇鴉族(レイヴン)にとって命の次に大切な翼の片方を失ってしまい、一族から追放されてしまう。


 闇鴉族(レイヴン)の翼は、最も魔力が集まり、同時に魔力を制御するのに必要不可欠な器官である。

 片方だけとはいえ、翼を失った夜美は飛行どころか、まともに魔力を扱えなくなっており、ほぼ人間に近い状態まで弱体化していた。


 現在はシラタマの協力もあって、右半身を白く染める白翼を生やすことで一時的に本来の力を越えた戦闘力を得られる。

 その状態は後に『双極(モノクローム)彩鴉(・レイヴン)』と名付けられた。


 もし夜美がまったく自重しなければ、メガロドンすらも単独で撃破できるほどの戦闘力を秘めているが、戦果を一人占めしない程度には弁えている。


 アルマに多大な恩義を感じており、騎士の誓いに似た忠誠心を持っているが、どうしてもアルマの見た目に引きずられて気安く接してしまう。

 生真面目な彼女は、敬わなければと頭ではわかっていても、アルマには威厳というものが圧倒的に不足しているのである。






〇ザクロ

外見:黒いカラス、紅い瞳、額に赤宝石。


 レッドアイというカラス型のモンスターを、アルマが作ったら生まれた上位種。

 その名もカーバンクル・レッドアイ。(命名:リゼ)


 空中を自在に飛び回り、硬質化させた翼による攻撃や、羽根を弾丸のように放つなどの攻撃を得意とする。

 額に埋め込まれている赤宝石からは、魔術を反射する閃光を放てるため、魔術師の天敵とも言える。


 ちなみに元になったレッドアイも百羽、アルマは作っており、その他の鳥系モンスターを含めて、ザクロをリーダー役に任命している。






〇ライトニングフェザー(ハト)

 見た目は白いハトだけど上位モンスター。

 雷光を纏って飛翔し、敵に電撃を浴びせる危険な攻撃を仕掛けるが、アルマは偵察用に作ったので一度も戦いに参加していない。

 総数は百羽。






〇サイレントアサシン(フクロウ)

 様々なフクロウをモデルにした上位モンスター。

 闇夜を音もなく飛び交い、敵の首を切り裂く危険な攻撃を仕掛けるが、アルマは偵察用に作ったので、やはり一度も戦いに参加していない。

 総数は百羽。






〇グラコーン

外見:氷の角と翼を生やした白馬。


 本来はユニコーンだが、アルマが作ったら氷属性っぽい外見の亜種モンスターとなっていた。

 その名もグラキエス・ユニコーン。(命名:リゼ)


 角による突進や、後ろ脚の強烈な蹴りだけでも戦力として十分だが、白魔術による癒しの力を持っており、後方支援も可能となっている。

 翼によって大空を翔ることもできるが、主人たるアルマを背に乗せて飛んだところ非常に怖がらせてしまい、それ以降はあまり飛ぼうとしなくなった。






〇シラタマ

外見:おもち。


 シマエナガをモデルに、本来はウィスプというモンスターをアルマが作ったら生まれた上位種。

 その名もエレメンタル・ソウル。(命名:リゼ)


 高密度のエーテル体で構成されたシラタマは、他者のエーテル体に干渉する能力を持ち、その欠損した肉体を補うことが可能。

 基本的には回復能力に類するが、完全なる復元とまではいかず、あくまで一時的なものとなる。

 それでも使い方次第では、とんでもなく有用であり、希少なモンスターだろう。


 なおアルマはペットとして作ったため、あまり戦闘向きではない。






霧込む騎士隊(ミスティーナイツ)

身長:約180

外見:黒い騎士甲冑。

名前:グラム、デュラン、エクス、レイヴァ、アスカ


 霧のモンスター『ミスティー』と、鎧のモンスター『リビングアーマー』が融合した新種。


 どちらも互いの弱点を補強するように組み合わせられているため、元のモンスターが持つ弱点は存在しない。

 また、二つのモンスターが協力しているわけではなく、完全なる融合によって意識も各個体ごとに統一されている。


 中身が霧であるためか、独特な風の囁くような声と喋り方をするので初見の者は戸惑うが、聞き取りに関しては問題ないようで、意外とあっさり馴染めたりする。


 外見はすべて同じ黒い騎士甲冑に、お揃いの剣を装備しているため、アルマでも見分けがつかない。

 現在は五名の小隊長を選別し、指揮官だと区別できるよう装飾が施され、それぞれに名前も与えられている。


 各小隊長に上下関係はないものの、戦場においてはライバルであり、自身が預かる隊が最も多くの敵を討ち取ったとアルマに報告するべく、初陣での士気はとても高かったという。

 以下は、各小隊長の名前と特徴である。



・グラム

 黒に金色の装飾を施した、高級感と上品さのある鎧。


・デュラン

 全身を覆い隠すようにローブを纏い、暗殺者のような風格を持っている鎧。


・エクス

 鎧の上に白銀の装甲と蒼いマントが追加され、もはや黒騎士というより白騎士っぽい鎧。


・レイヴァ

 血のような赤い傷痕(飾り)が施され、相手を畏縮させるほど禍々しい鎧。


・アスカ

 他とは逆に飾りを減らし、全体的に角がない丸っこいシルエットになった鎧。



 以上、五名の小隊長の下に、それぞれ九名の黒騎士が付いており、総勢五十名のヴァルハラ第一騎士団となる。

 まだ第二騎士団がないとか、騎士隊じゃないのかとか、そういった細かいことをアルマは深く気にしない。かっこよさを優先するので。







〇ホットドッグ

年齢:0歳

体長:色々

体重:色々


 アルマによって作られた101匹の犬型モンスター。


 普段はヴァルハラを巡回(散歩)しており、モンスターらしさは皆無。

 戦いになると高温の熱を発し、全力を出せば赤熱化するほどの熱量が群れを為して襲いかかる。


 100匹が揃って赤熱化した時、マグマのように融けて一体化し、冷えて固まると一体の魔獣ケルベロスへと変貌する。

 隠されし101匹目のホットドッグである。


 なお、たいていの者は101匹なのに一匹だけ足りていないことなど気付かないため、隠れホットドッグのギミックを知る者は少ない。






〇ヘリヤ

年齢:外見10歳

身長:135センチくらい

容姿:アルマに似たお嬢様。深紅の瞳。鋭い鉤爪のような黒い三対の翼。

服装:黒いゴシック系ドレス。


 アルヴィトの姉妹にあたる機巧人(アンドロイド)のモンスター。

 強襲型戦闘タイプで、局地的な戦闘においては無類の強さを発揮する。


 特徴的な翼は最大十メートルまで伸縮自在であり、一歩も動かずに斬撃、打撃、刺突を離れた敵へ繰り出し、盾としても活用できる攻防一体の武装である。


 さらには黒い粒子を放出すると、常に本体を中心として一定範囲内を覆い包む。

 それこそがヘリヤの真骨頂『ヘリヤ粒子』によるフィールド展開であり、自身が有利な環境に塗り替える。


 黒い粒子の嵐は敵の体力を奪い、蝕み、長時間留まれば放っておいても勝手に倒れる上、魔力を遮るため魔術すら無効化されてしまう極悪な毒とも呼べるフィールドで、ヘリヤだけは瞬間移動の如く自由に動き回れる。

 それだけでも厄介極まりないが、粒子はヘリヤの意思で操作できるため、例えるなら大量の砂を操れるようなものだろう。


 これに対抗するには、黒い粒子の嵐を吹き飛ばすほど大規模な攻撃か、展開される前に逃げるか、一撃でヘリヤを落とすしかない。

 つまり……なにも知らない相手なら、ほぼ完封できてしまう初見殺しである。


 性格は残虐的で、特に倒した敵のプライドを踏みにじるのが大好き。

 それが強者であればあるほど良く、逆に弱者へは興味を持たない。

 大多数の人間は弱いため、基本的に人間とは関わろうとせず、顔を見せようともしない。


 そんなヘリヤにとっても、創造主たるアルマは大切な存在であり、アルマに褒められることが、この世で最も価値のある栄誉だと考えている。


 ちなみに、アルマを『お母様』と親しみを込めて呼ぶことについてヘリヤは『なにかおかしいのかしら?』と、疑問すら抱いていない。

 産み出した当人であるアルマも、なぜこうなったのか理解できないものの、無理に呼び方を変えさせても、少しかわいそうだからと受け入れている。






〇リーゼロッテ

年齢:11歳

身長:約135センチ

容姿:淡いライトブルーの髪、左右で大きなお下げ。

服装:大きな魔術師の帽子、黒い魔術師ローブ、木製の古めかしい杖。


 大賢者の弟子にして、アルマの友だちである魔術師の少女。


 サメ怪人との『戦争』では銀の魔動車・改(アルゼンタム・マキナ)の開発で貢献し、侵入した闇ギルドの刺客も圧倒する実力を見せているが、それらはすべて些末なことであり、本人は意に介していない。

 もちろんアルマの役に立てたのは嬉しいが、彼女にはもっと大きな野望がある。


 フラスコの中の命、人造精霊の器に宿った『アリーゼ』が成長すれば、それはダンジョンの主がモンスターを作るのと同義となる。

 つまり、リーゼロッテはアルマのように配下を作り出し、ヴァルハラ運営に活かそうと考えているのだ。

 第二、第三のフラスコも準備されており、ヴァルハラが人造精霊で溢れる日も遠くない。


 名前を自分とアルマから取ったのは、特に他意はないらしい。






〇アレクシス

年齢:不明

身長:約180センチ(本来の姿:約16メートル)

容姿:絹のように滑らかなヒゲと長い白髪の老人。

服装:灰色のローブ。


 人間からは大賢者と呼ばれているが、その正体は魔族の白鯨族(モカディック)である。


 大きな白いクジラの姿を持つ白鯨族(モカディック)は魔族の中でも特に長命であり、古くから存在しているため経験豊富かつ戦闘力も高い。

 ダンジョンの主からの人気も高く、引く手あまたな種族のひとつである。


 そんな中でもアレクシスは、人間の姿へ変化する魔術を生み出すほど優れた知能と魔力、そして好奇心を持っていた。

 大賢者と呼ばれているのも、魔界に籠っていては魔術の探求に限界があると見切りをつけ、人間の世界で功績を成したからだが、本人的には不本意な模様。


 というのも大賢者の地位は有用だったが、なにかと制約やしがらみも多く、なにより教えを受けようと弟子入りを志願する者が後を絶たなかった。

 仕方なく簡単に手ほどきをすれば、周囲からの圧力は増し、時には勝手に弟子を名乗る者まで現れる始末。


 そこでアレクシスが思いついた計画が、ひとりだけ育てた弟子に雑事をすべて押し付ける、というものだったのだが……リーゼロッテは優秀だった。

 魔術の申し子とでも言うべき少女は、いつしか単なる身代わりではなく、本当の孫のように健やかな成長を望む存在となっており、アレクシスは今までの計画を放棄してもいいとすら考えるほどに溺愛している。


 アルマに雇われた際、以前からリーゼロッテに聞かされていた特徴と一致していたため、意図して呼んだものだと疑ったが、実際は古い知人からの紹介であり、この偶然になんらかの因果を感じ取っていた。


 その後、アルマが冬の聖女であったと知ってからは、無償でヴァルハラのために仕えることを提案している。

 もちろん、そこには孫のお願いも関係しているのは言うまでもない。






〇モニカ

年齢:ナイショ

身長:約165センチ

容姿:パステルピンクの髪、春の陽気のように明るい笑顔。

服装:主に薄手の踊りやすい服装。


 いつもニコニコしている踊りが好きな冒険者モニモニ。

 しかし、その正体は『春の聖女』その人である。

 正式に冒険者としても登録しているため、今回はお忍びでヴァルハラを訪れるのに利用したらしい。


 春の聖女は舞によって人々の心を慰撫する役割を持っているが、モニカは自身が好きで踊っている面が大きく、常に新しい演出を考えている。

 ダンジョンという斬新すぎる舞台と、ヴァルハラの見慣れない照明には期待しており、後に方向性の違いで揉めている身内を一喝してまとめあげた辺り、聖女としての実力は高い。


 事実、四人いる現聖女の中では最年長であり、他の二人は彼女に頭が上がらないとの噂があったりなかったり。

 なお年齢については本人の意向により伏せられている。


 神器とは、聖女が女神より賜った証にして権能のひとつ。

 モニカが持つ双刃の大剣がそれにあたり、特性は聖女によって変わるため一概にこういう物だとは説明できないが、いずれも強力な魔道具に等しく、戦闘時においても絶大な威力を発揮する。


 『荘厳なりし神(グラヴィス・)域を奏でる聖剣(グローリア)』の特性。

 それは回転させた時に生じる風切り音が、詠唱と同様の意味を含むことにあり、モニカは大剣を振り回すだけで複数の魔術を発動させられる。

 言わば魔法剣士という戦闘スタイルであり、人間の世界においては非常に珍しい上に、他の追随を許さない完成度でもある。


 闇ギルドが春の神殿の騎士を騙った件では、聖女として介入せざるを得なかったが、その処分は領主に任せている。

 ヴァルハラにいるのは、あくまで冒険者モニモニであるとの意思表示だ。






〇エルマ

年齢:8歳

身長:約120センチ


 とある地方の村で暮らしていた少女。

 モンスターの襲撃から逃れるため、村丸ごとヴァルハラへ避難した折に、色々あってクーコをヴァルハラの主と勘違いしてしまう。

 それ以降、クーコを慕ってなにかと付き従うようになり、村の大人たちは失礼がないかとハラハラしつつも見守っている。


 好きな動物は羊(肉)だったが、今ではカラスと狐も大好き。






血胤を統べる者(ブラッド・ルーラー)

年齢:不明(外見17歳)

身長:約170センチ

容姿:銀髪の中性的な美形。

服装:フリルの付いたお洒落な白いシャツに黒いズボン


 古いダンジョンの主のひとり。

 なぜか冬の女神に辛辣な言動をして、ダンジョンの運営もやる気がない。


 面倒事が嫌いで他者に関わるつもりはなかったが、受け取ったワインからアルマに興味が湧いている。

 面倒は嫌いだが、面白そうなことには飛び付く。


 ちなみに帰り際、腕に乗せたトカゲは同じく古いダンジョンの主のひとり。






〇サメ怪人


 サメが二本足で立っているような外見のダンジョンの主。

 ダンジョンの主は、基本的に名前というものを持たない。普段から他者との交流がないため、必要ないからだ。


 サメ怪人はダンジョンの主にしては珍しく徒党を組んでおり、仲間内では相手の特徴的な部分を名前代わりに呼んでいた……のだが、今後は『サメ怪人』が定着することになるとは、本人もまだ知らない。


 敗北後は意外と素直にアルマに従うようになっている。

 それを不満に思ってヴァルハラへ敵対する意思を示した仲間のダンジョンの主たちが、ヘリヤの襲撃を受けてボコボコにされるのだが……それは少し後の話。






〇剛嵐


 サメ怪人に雇われ、夜美に敗北した闇鴉族(レイヴン)

 その後も、サメ怪人に雇われ続けており、間接的にヴァルハラへ従うようになっている。


 夜美に対しては色々と思うところはあるものの、魔族の敗者らしく、黙って恭順するつもりでいる。

長くなった上に遅くなりました。

これで本当に三章は終わりました。ありがとうございます。


他にも魔術の設定とか書こうと思っていたのですが

さらに時間がかかるので今回はやめておきました。

いずれ書けたら書きたいですね。


四章は書き溜めてから投稿したいのですが、

ちょっと最近のペース的に未定としておきます。

気長に待っていただけたら幸いです。


ここまで読んで頂き、本当にありがとうございました。

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