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54話 ブルーダイヤモンド?

 ふふ、佐藤君ががっついています。


 久しぶりのミートソースパスタですからね。


 存分に食べるがいいさ。


 おかわりはないけどね。


 だって佐藤君の大盛にしちゃったから。


 ウフフ。


 そして、先ほどのごはんがなかった私の嘆きを味わうがいい!


 え?食べ終わったら、ポテチとコーラをくれ?


 パスタはいいの?


 パスタはこれで十分?


 食後にポテチとコーラで締めたい?


 くっ、食べ(ざか)りめ。


 普通はパスタの後にポテチとコーラはない。


 どうやら、ここのご主人のようにおかわりはしないらしい。


 残念。


 しかし、佐藤君の意見はしっかり聞きます。


 ポテチとコーラを購入。


 渡します。


「あんがと。で、なんだ高梨?なんか用があるからここに来たんだろ?」

「うん、私、クリスさんと一緒に住むことになって、それの報告」

「クリスさんと?付き合っているのか?」

「付き合ってはいない、でもなんだかわかんないけどグイグイこられてる気はするかな、だけど、私なんかはクリスさんの眼中にないだろうし。それの話とは別にクリスさんから指輪をもらったんだけど、それをとりあえず見てもらってもいいかな?」

「おう。ポテチとコーラももらったからな、見るぐらいならいつでもいいぜ」

「本当?じゃあ」


 青い宝石のついた指輪をアイテムボックスから出す。


 あのときの大きな宝石からしたら、小さめの石だったし、大丈夫だよね?


「ちょっと寄越してくれ」


 指輪を渡す。


 佐藤君は天井の光りに向けて宝石を見ている。


 時々目を細めながらじっくり見ると、おもむろに大切そうに指輪を返してきた。


「どうだった?」

「ヤベェかもしんね」

「え?」

「それ、ブルーダイヤモンドかもしれん、前に聞いたことがある。噂だけどな」

「噂って?」

「クリスさんが得た物で一番高い物は何かってな」

「得た物?」

「ダンジョンだよ、一番は今クリスさんが使っているアダマンタイト製の神剣と呼ばれている物だと言われているがな、一部ではブルーダイヤモンドじゃないかって言われてるんだ」

「でも、これくれるって言った宝石たちの中でも端っこにあって、そんなに大切そうに扱われてなかったよ?」

「うーん、わざとかな」

「わざと?」

「だって高梨は、これが真ん中にあったら絶対選ばないだろ?」

「選ばないね」

「だからだ、わざと端に置いて高梨に取らせたんだ」

「嘘でしょ?」

「嘘じゃねぇよ、だいたい高梨の性格をみれば、どういった行動をとるのかわかるし。クリスさんに聞いてみな、これはブルーダイヤモンドですかって、一応確認しとけ。クリスさんが本気だったらヤベェぞ、高梨逃げられん」

「わかった、確認する」


「あー、しかし、同棲か、高梨に先を越されるとは思わなかった」

「まだ、同棲と決まった訳ではないよ」

「同棲だろ?そんな指輪までもらっておいて、どんだけボケかましても、相手はクリスさんだからな、逃がさねぇだろ」

「うーん、私、地味だし、クリスさんみたいなキラキラの主人公みたいな人とは釣り合わないんじゃないかって思うんだけどね」

「意外にクリスさんみたいな派手な人間に限って地味なのが好きなのかもしれねぇし、高梨だって自分で言うほど悪くないぞ、男ってのはちょっとぐらい隙がある女のほうが好きなやつだってたくさんいるんだぜ?」

「そうかなぁ?」


 S級冒険者からみると私なんて隙だらけで(かえ)ってげんなりすると思うんですよね。


「ま、元気だせ。そのうちいいこともあるさ」


 佐藤君が慰めてくれる。


 お礼に何でも好きなものを金貨1枚分選ばせてあげよう。


 なぜか佐藤君は、レンジでチンするご飯とレトルトのカレーを選んでいます。


 どうやら、レンジでチンするご飯は沸騰したお湯で温めて食べられるそうです。


 知らなかった。


 勉強になります。


 うんうん、暁の翼の皆さんとカレーパーティーをする?


 いいですね、レトルトカレーなら種類も豊富、選び放題ですよ。


 佐藤君がイキイキとしています。


 購入。


 いいことしたなぁ、私。

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