44話 ロールキャベツ
さて、オーブン付きレンジ、オーブンレンジを手に入れた……何をしようか。
まぁ、とりあえず特級ポーションでも作ろうかな。
特級ポーションを30本作る。
よし、暇だな、クッキーでも焼こうかな。
……。
くっ、分量を忘れた。
いつもは本を見て分量を量ってたからな。
あーあ、次に女神様が来たら本屋さんで買えるようにお願いしようかな。
ふて寝をする。
あー、夕食にピザでも食べようかな。
それともお寿司とか?
どうしようかな、夕食までまだ時間もあるし、クリスさんにもらった指輪でも眺めていようかな。
きれい。
青くて本当にきれい。
うーん、もらっちゃったけど、何にもお返ししてない。
特級ポーションはオークキングの肉のお礼だしね。
それにこの指輪きれいだしね、高いのかもしれない。
エリクサーの作り方ってどうやるんだろう。
ちょっと薬師ギルドの受付のお姉さんに聞きにいってこようかな。
……。
「すみません、ちょっとお聞きしたいのですが、いいですか」
「はい、なんでしょう」
「エリクサーなのですが、作り方とか材料とか教えていただけませんか」
「エリクサーの作り方は知っている薬師の方にお聞きするしか方法がないのですが。材料なども同様で知っている薬師の方にお聞きください」
「では、知っている薬師の方をご紹介いただけませんか?お礼はしますので」
「そうですね、幾人か心当たりはありますが、かなり偏屈な方もいるんですよね」
「そこをなんとか」
「そうですねぇ、ちょっと上司に相談してきますね」
「お願いします」
受付のお姉さんが行ってしまった。
「お待たせしました。こちらへどうぞ」
個室に案内される。
おお、薬師ギルドの重鎮。
ヨーグルトの人。
「幾人か心当たりはあるんだが、教えてもらえないかもしれん。二人ほど教えておこうと思う」
「はい、ありがとうございます」
「一人目だが、若い男性だ。街の外れに住んでいる、腕はいい、エリクサーだけでなくマナポーションも作ることができる。二人目は女性だ、森に住んでいる。若く見えるが実際はもう何百年と生きているらしい、一応人間だが、若くなる薬を常用して若さを保っているらしい、こちらは、エリクサーをはじめ、マナポーション、傷薬、毒消しポーションなど各種薬剤を作れる。どちらも腕はいいが、癖があってな、教えを乞うのは難しいかもしれん。他にエリクサーを作れる人物が一人いるが金に汚なくてな、多分教えてはくれんだろう。一応こちらに二人の住んでいる場所と名前は書いておいた、役にたたないかもしれんが、薬師ギルドとしてもエリクサーを作ることができる薬師は喉から手がでるほど欲しい、というのもエリクサーに使う薬草はなかなか集まらないのか、エリクサーは滅多に卸してはもらえん、どんなにお願いしても譲ってはもらえんこともあった。エリクサーを作ることができるよう祈っているよ」
「ありがとうございます。教えていただいたお礼は何がいいですか?」
「いらないよ、と言いたいところがだね。あの朝に売り出しているヨーグルトをいただけたら嬉しいかな」
ヨーグルト。
いつもの四種類のヨーグルトと、たんぱく質多めのフルーツソース入りのヨーグルトを二種類、スーパーの袋に入れて渡す。
ちょっと少ないかな?どうだろう。
偉い人を見ると嬉しそうだ。
6個でいいだろう。
「ありがとうございました」
頭を下げて部屋を出る。
うーん、二人いるのはいいけれど、菓子折りを持っていっても教えてもらえそうもないのかな。
まぁ、教えてもらえなければ教えてもらえないで仕方がない。
夕食の時間帯が近づいたな。
今日は食堂で食べるか。
ううーん、今日は何を食べよう。
パンとスープはここのを食べるとして、なにか別に食べたいな。
デパートのお惣菜屋さんを見る。
うーん、ロールキャベツかぁ、二つ食べればお腹いっぱいになるかな。
これに、シーザーサラダもつけよう。
購入。
まぁ、おいしいかな。
でもこれって冷えてるんだよね。
レンジがあるから温めてもいいけど視線を集めてしまう。
モブは目立たない。
ま、冷めててもおいしいから問題はないけど。
温かいスープを飲む。
今日もごちそうさま。




