アビリティの可能性
僕はアビリティの可能性を再検討してた。もっとやれるって思いが合ったから今までのやり方が退屈だった。でもこれ禁断の方法を手に入れてしまった。こんなの正攻法でやるのお遊びになってしまうじゃないか。相手がモンスターの大群なら僕ほど強い冒険者は居ない。相手が大群であればあるほど強くなる。これは戦いの基本の数の論理が使えないんだから。
美しくない美的にこれは奥の手として却下。僕はもっとモンスター図鑑の使い手として充実したいんだー。それこそが僕の迷走を終らせてくれる。まだまだ迷走は続く。
マスターと話していた。
「マスターどうですか?なんならもっと大量の相手を引き受けて良いですよ。それこそ国が相手するような。それがマスターにとって助けになるんでしょ?。僕は以前から皆が苦手にするような大量のモンスターの殲滅依頼こなしてますよ。僕だけ特別視してもっと感謝してくれても良いと思うんですよね」
「どーせヤマト君本心じゃないんでしょ?」
「本心じゃないですが、マスターが助けてと懇願すればやりますよ」
「ヤマト君最初の頃と較べてすごく性格歪んでしまった気がする」
「他の人が単純すぎるんですよ。僕最初からマスターの事うさんくさいと思っています。僕もマスターに貢献できてよかったなんて思えれば多分このギルド最大の貢献を出来る自信はあります。僕はいざとなったらマスターのために国を脅す事が出来ますからね」
「全くそんな気も無いくせに」
「あなたがないて頼めばやりますよ。マスターって国と対立してる割にせっぱつまってるところが全く無い。そんなにこのギルドすごいんですか?」
「それは全部は言えないな。だって私ヤマト君の悩みを聞いてあげてるだけで、ヤマト君に悩みを相談してるわけじゃないから」
「マスターは強いから助けたくないんですよ」
「私を抜きにしたら、ヤマト君って魔王だよね」
「僕を生んだのはマスターですよ。僕はアビリティが無ければあっちではただの人なんですから。マスターはそういう危険を持ってることをやってるわけです」
「本当にヤマト君って例外なんだけどね。大体その気も無いくせに」
「そうなんですよね。魔王様になれる力を手に入れたけど実際やるきにならない。魔王様ってクソ真面目ですね」
力があるのにそれを納得できる形で生かせない。辛い。力そのものも求めることも出来る。オリンピック選手に何故1番じゃなきゃ駄目なのか?で家庭の事情とか話し始めたら興ざめだ。あの単純な1位に至る過程は美しい。冒険者にはそれがない。僕はこの異世界ライフを楽しめきれなくなってきた。僕は絶対に楽しんでやるって決めていた。僕の幸せはそういうものだった。僕はどこかでマスターを喜ばせたいと思ってた。ただおそらくマスターは僕が幸せを感じて欲しいんだと思う。それが自身の失態に対するエゴだと言うのは良く分かってる。でも僕は僕だけに見せるマスターの弱みを見てるのがとても楽しんだ。だから楽しんでやりたい。僕は彼女が僕を見て気の毒な顔をするのは見てて楽しい。だが僕が楽しんでるのを見てほっとするのはもっと見たい。ただそれだけだ彼女をちくちく攻撃するのが好きなわけじゃない。ベターであってベストの楽しみではない。最高を求めて迷走する。
実際そこまで高いレベルじゃなくて良い。あの最初の頃のドキドキ感をもうちょっと持続させなければ。僕この世界に来て1ヶ月もたたずに飽きてしまいました。これじゃ何かね…。モンスター図鑑っアビリティが悪かったのかな?実際この世界の召喚者はアビリティによって大きな差がある。皆が感謝してるのは単に元と較べてるだけだ。僕は例外なんだよな。全く戻りたいとも思ってないが、だからってこっちが幸せだなんてまるで思ってないんだ。上手く行かなくて、段々順調になってきたあの時楽しかったんだけどな。苦しかった時にあの特攻作戦思いつかなくて良かった…。僕は確かに充実してた、あれを上回るものを味わうために工夫しなくちゃ駄目なんだ。
僕は楽しむために自分を苦しめている。マスターも例外だと言ってたけど、そうなんだろうな。自分でも可笑しなことしてるの分かってるから。でもそれが僕なんだろう。単調な繰り返しが面白くないわけじゃない。そういったものが面白い時は必ず一工夫ある。それが僕は思いついてない。マスターは僕に幸せになるための力を与えてくれた。だから僕は楽しまなくちゃいけないんだ。それによって彼女の召喚に報いる事になる。僕はマスターが好きなんだろうな。最初は本当に腹を立てていた。しかし確かにあった楽しい時間。僕は彼女の思い通りになりたいんだと思う。だが嘘偽りごまかしではそうしてあげない。意地悪してるわけじゃない。それが僕の好意の裏返し。




