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7 猫タワー

 夏野菜の苗も植えました。親戚の田植えも無事終わりました。畑ではモンシロチョウが飛んでいます。暖かな日です。何も考えたくありません。でもこうやってPCに向かって言葉を綴るのは悪くないです。

 最近の虎子は高い所が好きなようだ。庭の木の上は勿論、タンスの上、カーテンレールの上、座っている私の肩の上、何かしらの上に登ろうとする。

 昔、テレビだったか、木に登り、降りれなくなった子ネコを救出している場面を見たことがある。

 ネコは高い所に上りたがる習性があると思います。

 張り替えたばかりの障子を破られないためにも、虎子の要求を満たしてあげる物が必要だ。

 私は猫タワーなる物を買いに、ホームセンターへ出かけだ。

 ペット用品売り場はもう何度も来ているのでよく知っている。何回かトンボが先に付いている猫じゃらしを買っているからだ。

 我が家のおもちゃ箱には、羽を毟られ青虫のようになった元トンボ型猫じゃらしが何本もある。200円ほどしかしない猫じゃらしだが、修理すれば使えると思い、捨てずにいたので増えてしまった。

 今日も、そのトンボ型猫じゃらしを買う。そして今日の目的である猫タワーが置いてあるコーナーへ行く。

 猫タワーは、形の違いの他にも大中小と大きさにも種類がある。

 私は迷わず一番大きな物にする。庭の木に登る虎子だから、小さい物では物足らないだろうと考えたからだ。

 家に着くと直ぐに、猫タワーを組み立てる。虎子は例によりその作業を嗅ぎまわりながら見ている。

 完成すると、それは2mの高さがあった。天辺にはお盆の様な円盤状の底の浅い箱が取り付けられている。

 虎子は直ぐには登らず、臭いをかぐなど点検している。虎子は用心深い。

 一通り点検が終わると、おもむろにタワーの天辺まで登った。

 そこから私を見下ろしている。何やら気分が良さそうである。

 でも、ネジが緩かったのかタワーは少し揺れている。

 ネジの増し締めのためには、邪魔な虎子には降りてもらう必要がある。

「虎子、そこから降りてくれ」

 気分良さそうに、私を見下ろす虎子は、降りてこない。

 仕方がないので、強制的に降ろすことにした。私は虎子に手を伸ばす。

 すると虎子はあろうことか、私の手にネコパンチをおみまいしてきた。

「ほほー。偉くなったな虎子軍曹」

 私は両手で虎子を捕まえようと手を伸ばす。虎子はこれを撃退せんと、ネコパンチを繰り出してくる。

 なかなか手ごわい。あたかも攻城戦の様だ。

 仕方がない。空軍を出そう。

 私は猫タワーと一緒に買った、トンボ型猫じゃらしを取り出した。

 虎子の目の前をトンボが飛び交う。虎子はそれを撃墜するためトンボに食らいつこうとする。

 ある程度じらして、猫じゃらしを遠くに投げる。虎子はそれを追って猫タワーから飛び降りる。

 守り手を無くした城はあえなく落城。

 私は猫タワーを横に倒し、ネジの増し締めを行った。

 私の隣では、虎子がトンボに齧りつき羽をむしり取ることに無中になっている。


 2・3分でまし締めを終わらせ、猫タワーを再び立てる。

 それに気付いた虎子は、猫じゃらしなる捕虜を咥えたまま、再びタワーの天辺に登る。同時に捕虜の拷問が再開される。

 我が家において、ジュネーブ条約が適用されたことは一度もない。捕虜にされた者は、私が助け出さない限り、拷問の末、バラバラにされ捨てられる。

 今回も捕虜になったトンボ型猫じゃらしは、羽をむしり取られたうえ、目玉もなくしている。そして無造作に打ち捨てられた。

 買ったばかりなので修理することにした。修理自体は簡単だ。羽と目玉を拾い、緑色の胴体に縫い付けるだけだ。

 私は裁縫箱を取り出し、早速トンボの修理作業に掛かる。虎子はそれをタワーの上から覗いている。高い所から見下ろすのは、さぞかし気持ちの良い事だろう。

 猫じゃらしの修理が終わる頃には、タワーの上でそのまま寝てしまったようだ。

 見張りの兵が居眠りをするのは、映画でもよくあるシーンだ。

 大変気に入ってくれたようだ。


 我が家の居間には塹壕の様な掘りごたつと見張り台の様な猫タワーがある。秘密基地は少しずつ要塞化してきた。


友人に続きを書かないのかと聞かれ、慌てて書き足し、投稿します。

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