表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
灰の街を越えて *AI執筆  作者: gramgram


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

126/131

p115

刺激臭は瞬く間に濃くなり、乗員たちはブリッジの出口へ殺到した。

一斉に押し寄せ、互いに肩や背中を押し合い、身動きが取れなくなる。


刺激臭は瞬く間に濃くなり、乗員たちは本能的に出口へと雪崩れ込んだ。

狭い出口へ押し寄せた群れは、狭いドアにせき止められ、倒れた体が折り重なって通路を塞ぐ。


ガスマスクを求め、壁際のラックに群がった乗員たちも、伸ばした腕をが毛髪の

ように絡め合い、脱力しながら床へ沈んでいった。


ヴァルターは手錠のまま、袖を口元に押し当てて必死に呼吸を抑えた。

肺が焼けるように痛む。

目も開けていられない。


(……限界だ)


膝が揺れ、床が近づいてくる。


そのとき――

背後から何かが口元に押し当てられた。


布とゴムの感触。

空気が変わる。

刺激臭が薄れ、呼吸がわずかに楽になる。

ヴァルターは振り返った。


そこには、防毒マスクをつけた若い兵士が立っていた。

「間に合ったな、伍長」


低く抑えた声。

その背後には、同じくマスクをつけた数名の兵士が立っている。


振動罠(シュヴィングファレン)だ」


若い兵士は、ヴァルターの肩を支えながら静かに言った。


「外れた配管から、海水がバッテリーに流れ込むと、電圧で分解された海水から、塩素ガスが発生する。それで、配管を支えるクランプを細いワイヤーへ交換した。潜航時、ディーゼルから電気推進に切り替わる振動で、破断するようにな」


兵士は続ける。


「賛同者が多数にならない場合の最後の手段だ。

細かい段取りまで伝えきれなかったが、上出来だったな」


背筋に冷たいものを感じながら、呼吸の落ち着いたヴァルターは、周囲を

見渡した。ブリッジには、マスクをつけた者たちを除き、倒れて動かない

乗員ばかりだった。副長も、通路の入口付近で崩れ落ちている。


だが――

フリンツの姿は、どこにもなかった。


若い兵士は周囲を一瞥し、静かに言った。

「出入口はふさがれている。

逃げ場所があるとしたら……」


彼はゆっくりと視線を上げた。

艦橋へと続く梯子の先――

暗い天井のハッチを見つめながら。




梯子を上りきると、艦橋へ通じる丸いハッチが現れた。


若い兵士がハンドルを回そうとしたが――


ガチリ。


重い金属音が返ってきた。

「……ロックされてる。内側からだ」

兵士が顔をしかめる。


ヴァルターはハッチに近づき、拳で軽く叩いた。

「フリンツ! そこにいるんだろう!」


返事はない。

ヴァルターは続けた。


「もう終わりだ! ガスで皆やられた!

お前一人でどうするつもりだ!

ハッチを開けろ、投降しろ!」


しばらく沈黙が続いたあと、若い兵士がヴァルターに目を向けた。


-艦橋に海水を引き込む→P.116

-ハッチを爆破する→P.117

-艦橋付近の配管にタンクブロー(圧縮空気の放出)する→P.118

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ