まくら
ここ最近は気付いたらあの不思議空間にいた、なんてこともなくて平和だ。
朝は学校に遅刻しないギリギリまで寝て、夜は夕飯を食べた後に見たい番組でもなければ即寝る。こんな平常通りの1日を繰り返している。
今も学校から帰る途中で、電車を乗り換えるところだ。今日は六時間目に体育の授業があったから、もうできるだけ早く寝てしまいたい。
つまるところ、物凄く眠いから面倒事は回避したい。のに、そうもいかないようだ。
乗り換えで入った電車の車両内は久しぶりの不思議空間でしたー。
くそー、ふざけんなー、こっちは疲れてんだー、帰って寝たいんだー。
「疲れてるの?」
「それは大変なことでございます。」
あれー? なぜかこんなところにまくらが2つあるね。黄色いふわふわと、青いもこもこ...。
これはきっとこの睡魔に対する誘惑...。
「私たちを使って快眠~。」
とかって誘ってるに違いない。
負けるものかー、でも眠いー。けど負けんぞー。
「頑なでございますねえ。」
るせー。頑なで結構。何でもいいからそのふわもこを隠してー。
「ふーむ、飛翔!」
「フラーイ、でございます!」
ふわって来た! もこって来た! 足がふわもこを伝えてくるー!
我慢! 我慢!
......できない!! 無理! 眠いんだよ! 寝る!
「私が最初~♪」
わかったわかった。
「違います、私が最初でございます。」
どっちだよ! 早く決めてよ。っていうかどっちでもいいよ。
「「私!」」
もう! お前でいい! ふわふわの黄色だぃ!
「寝る! お休み! うるさい、黙る!」
「「はいぃぃ!」」
すぴー...。
「喋ったね~。」
「早かったですね。」
「私の勝ち~。」
「しょうがないですね。選ばれたのはあなたですからね。」
「私の圧勝~♪」
「むっ...。」
◇◆◇◆◇◆
『終点、熊野田です。終点、───』
はっ、寝てた。いつ不思議空間から戻ってきたんだ?
「あれ? 今回は寝ただけだったような?
まあ、寝たらスッキリしたし、いっか。」
はい、まくらでした。
書き始めたとき、すっごく眠かったんです。




