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運で決まる。ガチャつく現代ダンジョン  作者: 甘井雨玉
3章

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97/110

第97話 え、これ見せるの?


「無難に罰ゲームありの勝負にしとくか」

「何故それをやる前提で話をしているんでしょうか」


 マルティアは即座にNGを出してくるが、以前にも拒否されているので予想通りだ。


「もちろんマルティアになんの利点もないわけじゃないぞ。勝てば――」

「あ、いいです。どうせ勝てないので」

「まさかのセリフを遮ってキャンセルしてくるとは」


 前に散々負かしたせいで勝てないと思っているのか。これは手ごわい。


「勝てばポイントを好きに使っていいとしても?」

「その言葉にのって何十回と負けてる時点で受けるわけないですよね?」

「最初の頃はともかく、途中からはイカサマもしてないんだが?」

「イカサマをしていたと白状する度胸はこの際置いておいて、イカサマ無しでも負け続けてるのだから、余計嫌に決まってるじゃないですか」


 マルティアの勝負弱さは際立っているんだよな。


「これは困ったな……」

「困る事なんてないでしょうに。私と勝負なんてせずにとっとと[ガチャ]を回せばいいだけでは?」

「いや、LRが出た時のジンクスは守りたい」

「またハリセンで何度も殴られろと!?」


 同じことしても新鮮な感情は出ないからやらんよ。

 でも似たような事はしたいと思ってるんだよな。


「紐無しバンジー、魔物達の前で一発芸披露……」

「このマスター、不穏なことしか言わない」


 そこそこ悪くないアイディアではあるだろうが、その後どうプラスに感情をもっていくかも問題なんだよな。

 それにそもそも、マルティアにこれをやらせようとしても、本人が嫌がってやらないから無理だし。

 せめてこいつが少しでもゲームで俺と拮抗できれば、そういった勝負に乗ってくるだろうに。


 さすがに何十回と、[ガチャ]を回す前にあの手この手の事をしすぎたせいでネタ切れだ。


「拷問器具、か?」

「ダンジョンマスターになったからって、人の心まで無くしたんですか」


 人の心はともかく、拷問器具なんて使っても後々の関係に困るから使えないし……。

 もちろん使って問題ないなら使ってたが。


「ダメだ。何も思い浮かばん」

「諦めて普通に回してください」

「やっぱり1人で考えても仕方ないし、誰かランダムに呼び出してアイディアもらうか」

「諦めるという選択肢が存在しないんですか!?」


 無いよ。


 じゃあ適当にサイコロ振って出た目の奴を呼ぶか。

 そしてある人物を呼ぶことに決まった。


「ルナ、ちょっと来てくれ」


 サイコロに従いサキュバスのルナを呼び出すと、ルナはすぐに呼び出しに応じてくれた。


「マスター、どうしたんですか~?」

「実は――」


 俺は簡潔に今の状況を説明すると、ルナはすぐに理解して頷いた。


「なるほど~」

「どうすればいいと思う?」


 マルティアがそばにいるので感情を揺さぶりたい云々は言えないが、〝名付け〟をした奴らには[称号]については情報共有しているので、〈妖精泣かせ〉の[称号]を上手く活用したいというのは言わずとも分かるだろう。

 それを踏まえた上で、ルナから何かいいアドバイスが聞ければいいんだが……。


「別にゲームじゃなくてもよくないですか~?」

「だが、それ以外だとあまり上手くいかない気がするんだが?」

「ワタシが最近見たアニメなら確実にいけると思いますよ~」

「アニメとか見るんだな」


 [ガチャ]を回してると〝日用品〟のカテゴリーから娯楽関係もかなり出てくるから、そう言ったものは適当に出して家に保管してあり、魔物達も自由に使っていい事になっている。


 ルナは意外にもアニメとかを見ていたようだが、そんな感情を揺さぶるようなアニメって何かあったか? 見たことはないが泣けると噂の【フランダー〇の犬】とかか?


「【School D〇ys】なんてどうでしょう~?」

「何故それをチョイスした」


 確かに感情は揺さぶれそうなアニメだが。主に主人公に対する怒りで。


「ワタシは複数の女性と関係を持ったり、無責任でクズな主人公が大嫌いですが、恋愛のもつれがどこまで人を狂わせるかが見れて中々面白いですよ~」


 サキュバスなのに女性関係にだらしない奴は嫌なのか。

 まあ俺もその主人公の無責任なところは嫌いだが。


「よし。じゃあそれでいくか」

「私の意思を無視して話を進めないでくれません?」

「アニメを見るだけだから、ハリセンで叩かれたりするよりはマシだろ?」

「それはそうですけど、聞こえてきた限りだとあまり見たいものじゃないんですが。無責任でクズな主人公とか、見る気がなくなるんですけど」

「俺と賭けありのゲームをするのとアニメ見るのならどっちがいい?」

「それ、結局ゲームに負けてアニメを見させられるだけですよね?」

「……どっちがいい?」

「図星ですか。まあいいです。全くつまらないという訳でもなさそうなので、試しに一度くらい見てみますか」


 マルティアがそう言ってアニメを見始め、視聴を終えた5時間後。


「さ、最後の10分で心臓止まるかと思いましたよ……。なんですか、あれ。恋愛アニメだと思ったら修羅場でドロドロじゃないですか。

 もう感情がぐちゃぐちゃですよ……」

「よし[ガチャ]を回すか」

「マルティア様を復活させなくていいんですか~?」

「こんなにも感情に振り回されてるのは初めてだから、今回はこれでいく」


 これでいいのが出たら、次は【ひぐらしの〇く頃に】だな。



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― 新着の感想 ―
け◯のフレンズ一期と二期の連続視聴も結構情緒に訴えますぞ。
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