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無能?を溺愛  作者: 桃花
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あちゃー誰か知らんがやらかしてくれたな。と自習室で頭を抱える。内側から鍵がかかる仕組みの自習室のドアが空かないのである。スライド式なのでつっかえ棒かなんかを噛ませているのだろうか?と思いつつも携帯で裕太さんに緩いヘルプを出す

学校祭で自分達の役割を果たした後に疲れたからと自習室で休んでいたのだが、兄に裕太さんが呼び出されてしまい私はお留守番となった

「危ないから一人で遊びに行っちゃダメだよ」と言われてやることもないしと昼寝をしていたのが2時間ほど前のこと。人の気配で目が覚めてドアを開けて確認しようと思ったらドアが空かないと言う現在の状況になっていた

ドアが開かないだけで特に危険性もないしと思って再度眠りにつくことにした。携帯を見なくても私を迎えに確実に来る裕太さんが回収してくれると信じているからできることなんだが

ぐっすり寝たなと思って目を覚ましたら裕太さんとこの車に乗って帰宅している最中でした。ややお怒りモードの裕太さんが私が起きたのに気づいて本の少しだけ機嫌が直ったようで雰囲気が柔らかくなった

「犯人を見つけ次第潰すか」と呟きながら私にキスをしてくる裕太さん。隣であきれている雰囲気を醸し出しているのは兄である

「潰す。潰さないは横に置いといて。犯人は見つけないとね。三花は閉じ込められても裕太が来てくれるから安心して2度寝するけれども、他の子だったらパニックになって大変だろうし」と一般的な考えを示してくれる

「学校側が防犯カメラをチェックするといっていたからすぐに犯人が見つかるだろうし。楽しみだな」と裕太さんが言っている。何が楽しみなのかは理解できないが安全に家に帰りたいです。

私たちを乗せた車は自宅ではなくて本家に向かっている様子に気がついたので裕太さんに何で?と聞いてみる

「ああ。説明が未だだったね」と頬を撫でてからキスをしてくれる。

「ちょっとした発表があるんだよ」と教えてくれると同時に車が止まりドアが開いた。抱かれたまま本家に入り会議の間に連れていかれた。大体この部屋に通されるときは裕太さんの膝の上か両親どちらかの膝の上に座らされている記憶しかない。能力を示して一人前として一族内で認識されていないと席が用意されない場所であるため私の席はない

それでも私がゆっくり膝の上で過ごせるように少し大きめのソファーやお茶をおけるテーブルを用意してくれているので、特に困ったことは無い。今回も私の分もお茶を用意してくれているので特に不満はない

「全員揃ったな」と席に参加者が座っているのを確認した当主が会議を開始する。

大体の決まり後との確認を繋がりを重視した婚約や一部恋愛の末に婚約して近く結婚をあげる人たちの報告がなされた。会社の業績などは会社ですませているのでここでは報告しないのが会議の流れである

「最後に京都の御所だが、ここにいる裕太と三花に任せることにした。三花の発言をきっかけに作った雅も好評であるし皆も知っている通り裕太は有能であるからな」

御所とはうちの一族が大切にしている土地の事である。本拠地とは別に京都に所有している場所で、代々欠かすことなく一族のものが住んで守っている場所である。

御所の管理を任されると言うのは結構名誉なことであるがなぜ?とは思う。普通なら異論が出ても可笑しくない案件なのに参加者全員納得している

「これにて会議を終える」と解散して会議は終了。帰宅する両親と合流して帰るものだと思っていたら玄関近くの一室で今日の出来事を親に伝達している

「閉じ込められた!!大丈夫なの」と心配そうに聞いてくるが閉じ込められた場所が自習室でありお昼ね最中の出来事だったと言うことで私は無傷だと言われてホットしている両親

「怖かったわね」と母にぎゅっと抱き締められた後に裕太さんの膝の上に戻された。あれ?っと思っていると

「今日はお泊まりだから」とそのまま裕太さんの家につれていかれる。

裕太さんのご両親とも仲良しであるから特に問題ないが、なんか気恥ずかしいのは確か。ご飯を頂いてから一緒にお風呂に入ってから美味しく抱かれてしまうが、明日はお休みだしお泊まりの時はいつもの事である。高卒したらすぐに籍を入れることが決まっているから卒業式に妊娠してないようにお願いしているので避妊だけはしてくれている

ぐったりしている私を嬉しそうに風呂に入れてから朝御飯を食べさせている裕太さん。それを微笑ましそうに見ているご両親。

「一年後には孫を抱けるかしら?」とか言ってますが、来年はちょっと早いです。できれば2年後にお願いします。卒業式だけはちゃんと出たいです

「母さん。1年後はまだ早いから。卒業式は出たいといっていたからね」と裕太さんが突っ込んでいるが

「あら。卒業式にはまだ目立たない程度にしてあげれば良いじゃないの」と言われて相違言われれば!!見たいな顔をしないでください。と言うか余計なことを教えないでください

「フフ。冗談はさておいて」と言いながら食後のお茶を飲んでいる義母さん

「で?どうするの」と話題を変える義母さん。義父は呆れながらお茶を飲んでいる。裕太さん家は義母さんが権力を持っている。

「ああ。見つけ次第と言うか昨日の時点で連絡が来ていると思うけど。誰?」そう言って私にお茶を飲ませてくれている裕太さんの声はちょっと怖かった

「篠崎 優季さんと読むのかしら?その人が昨日の閉じ込め事件の実行犯らしいの」

「篠崎。ああ例の特待生か」と納得している。恨まれる事はないが、前回ちょっかいを掛けられている。その後も他の生徒に迷惑をかけていて友人が少しずつ居なくなって現在は孤立しているらしい。まあ、ダメだと言うことをして先生に度々注意されているし生徒間でも注意をしているのに聞き入れない人間には人は寄り付かないだろうとは思う。

「どんな子なの?特待生と言うのだから成績はいいのでしょ?」と聞かれて

「校則で決まっていることや注意してほしいと入学式で配ったプリントに記載されている事を次々破っている問題児ですよ。以前も三花と食事をとっている時に文句を言ってきましてね。その後も色々としたようで、学校内で孤立しているような感じです」説明する裕太さん

「頭はいいのに残念。と言う人物か」ボソッと義父が呟いているのを聞いてうなずいてしまった私は悪くない

「一般家庭の人間なので矯正してくれる人間も側付きで居ませんし。何で何でといった感じなんでしょう」

「そういう人間はかわいそうだが、自業自得でもあるな。どこかいい矯正施設はないものか」

「優しいですね。父さんは」

「人間の一生なんだがら、切り捨てたらかわいそうだと思う。矯正できなければ、落とすところまで落とすしかないが」と言っているから優しいだけではない

「そうですね。飼い主でも探してあげましょうか。そうすれば、ちゃんと管理してくれるでしょうから」と言っている裕太さん

「飼い主か。それでもいいな」と納得している義父と

「いい人はいるかしら?」と言っている義母さん。それではと事態収集について提案を学校に送っている裕太さんたちの感覚が少しわからないけれども。みんなが納得する方法が私にはわからないので口を閉ざしておく



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