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第25話

 副王都メジンのハンターギルドの酒場前に十人の『フォグ副王の依頼』を受けた冒険者ハンターが集まった。


男が四人に女が二人、あと夫婦、ギニーンとハルナとエレオノーラ


募集したフォグ副王の付き人の召使が言った。

「フォグ副王さまの甥の10歳になられるアイロス小公子を故郷の占星術アステルスカス王国まで護衛してお届けする任務だ。レッサム街道を通って5日の行程だ。よろしくたのむ。成功報酬は各自金貨5枚だ」


「いい報酬だけど、なんでただの護衛がそんな良い報酬なんだい?」と男が聞いた。

「アイロス小公子は悪魔崇拝の教団であるババニア教団から殺害予告を受けている。従って、アステルスカス王家の王室護衛隊に引き継ぐまで、細心の注意で護衛してもらわねばならない」


「げげげ……よりにもよってババニア教団?!」


「おじけづいたか? だから金貨5枚の報酬なんだ」


「わかったよ」


「だったら、いっそなぜフォグ副王の精鋭部隊1万人が直接アステルスカス王国まで送らないの?

そっちのほうが、よほど安全じゃない?」とハンターの女が言った。


「パナーム戦線の状況が悪化してて、そっちに向かわなきゃならないのさ。フォグ副王さまの精鋭部隊1万人は」と召使


「まだあんな不毛の島をめぐって戦争続けてるのか……王族や貴族の考えることは訳わからんな」と男






 フォグ副王家より、眼の前に四頭立ての三台の馬車が用意された。

それぞれ三人の若い男の御者が付ついている。

フォグ副王の宮殿より、10歳位の男の子が数人の召使に付き添われて現れた。

真ん中の馬車に乗った。

馬車は六人乗りであるが、夫婦の妻が小公子の横に座った。

真ん中の馬車は小公子の付き人の召使の男と夫婦の4人。


「そっちのおばさんはなんなの?」とハンターの女。


夫婦の夫が答えた「護送中の小公子の付き人さ」「へえ?!」


ハンターの女が言った

「一応、みなさん軽く自己紹介お願いします。あたしたちはベルとバーバラ。ハンターは2級の白銀よ」と色の浅黒い女と背の高い金髪の若い女が微笑んだ。


「俺たちはビオルとゼネとハビン、ハンターは1級の金だ」と三人の男たちが、にやりとほほ笑んだ。


「あたしは僧侶よ。ヘラクレスだけどヘラって呼んでね。ハンターは2級の白銀。うふ♪」と野太い声の二メートル超える筋肉隆々の若い僧服の大男が体をクネッとさせて言った。「心は乙女だからほんとはシスターになりたいのよね、うふ♪」とゴツイ身体で微笑んだ。


夫婦の夫が名乗った「俺はクリスタル・ブラスター。ハンターはSSの白金だ。妻の名はアナスタシアだ」


六人のハンターは眼を剥いた。

「げげっ! あんたがあの悪魔に魂を売った覇王ジョー・デウスを倒した男?」

「SSの白金なんてこのヴィルガルドに数人しかいないランクじゃんん。すごいわ♪」


「そっちは?」と浅黒い美人のベルがハルナに言った。


「私はハルナ。神聖魔法騎士パラディンよ。ハンターは4級の橙」


「俺は傭兵でギニーン。ハンターは3級の銀だ」


「私はエレオノーラ。ハンターは5級の緑よ」


「おいおいまじかよ! 2級の白銀以上という条件の募集のはずじゃないのか?」とビオル。他の5人も怪訝な顔。


フォグ副王の召使が一言「この3人は女教皇さまのフォグ副王さまへの推薦状付き。問題ない」


「そんなんありか! もし足引っ張ったら承知しないからな!」とギニーンとエレオノーラに喧嘩腰でゼネとハビンが噛みついた。


先頭の四頭立ての馬車にビオルとゼネとハビンの男三人と、ベルとバーバラの二人の女が乗り

真ん中の馬車にアイロス小公子と執事のじいやとクリスタル・ブラスターと妻のアナスタシア

しんがりの馬車にギニーンとハルナとエレオノーラとヘラクレスが乗った。

副王都メジンの都市の城門から

三台の四頭立ての馬車はレッサム街道をアステルスカス王国向けてひた走る。




ハルナがギニーンに言った

「あのクリスタル・ブラスターというおじさん、昔、ボロボ傭兵隊でボロボおじさんが命を助けてあげた人じゃないかな?」

ギニーン「うん? そんなことあったかな?」

綺麗な女性は忘れないが、男はことごとく忘れる主義のギニーンに聞いても無駄なようだ。


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