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******


「ライシーちょっといい?話があるんだけど」

「なあにー?」


 次の日。

 私はライシーにこれまでのことを話すことにした。

 隠しておくことでもないし、いろいろとアドバイスも欲しかったからだ。


 周りに聞かれないところまでライシーを連れていき、セフィードの想い人は伏せた上でこれまでのことをかいつまんで話す。

 ライシーはいちいち驚きながら話を聞いてくれた。


「……ということで、今度の休みに三人で出かけることになりました」

「えー!なんかすごっ!いろいろとすごっ!!」


 ライシーは興奮冷めやらぬ様子でぴょんぴょん飛び跳ねる。


「まさかマフルに好きな人がいたなんて……!どうして教えてくれなかったの?私だって協力したのに!」

「いや、それは本当にごめんね。恥ずかしくて言えなかったの。セフィードに話したのは自分でも予想外だったし」


 私が照れてうつむきながら言うと、ライシーはもう!と言って肩に軽く体当たりしてきた。


「恥ずかしがるマフルもかわいい!それで、実際話したマルディー先輩はどうだった?」

「それが……あんまり覚えてないの。とにかく緊張しちゃって。でも優しそうな人だった」

「いいね、恋だねっ!でもそんなんでよく遊ぶ約束まで取り付けられたね」

「それはもう完全にセフィードのおかげ」


 私の言葉に、ライシーはそこだよね!と一層興奮を強くする。


「セフィード様、あんなかっこよくて優しいとか神なの? 話しかけても塩対応って噂あったけど、そんなことなかったんだね」

「私もあのときは神に見えたよ……」


 私がしみじみ言うと、ライシーは頬に手をあててほうっと息をついた。


「いいなあ、私もセフィード様とお話してみたい……!優しくされたい……!」

「いや、ライシー彼氏は?」

「それとこれとは別でしょ」


 あっけらかんと言うライシーに私は苦笑する。

 でも、たしかに昨日はセフィードの魅力を実感した。

 いつもあんなふうに振舞っているなら、モテないわけがない。


「で、服はどうするの?」

「え?ハイキングだし、普通に歩きやすい格好で行こうかと……」


 私の言葉に、ライシーはありえない!と首を横に振った。


「だめだめ!動きやすくてもかわいい服着ていかなきゃ!」

「いや、私が着たところでね……」

「誰が着たっていいの!その人のためにかわいくなる努力をしたってところが重要なんだから!」


 私は自分では思いもつかなかった考えに目をぱちくりさせた。

 ライシーは今、とっても大事なことを言った気がする。

 しかし、私が考え込む前にライシーは話をどんどん進めていく。


「よし、じゃあ今日は放課後一緒に街に行こ!空いてるよね?」

「あ、うん、家に一回帰ってからでもよければ」

「おっけー!私いいお店知ってるから」


 結局、ライシーの勢いに流されて私は考えるのをやめてしまった。

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