死にたがりの領主の息子 8 終
あの日、王様に謁見の後の話だ。
「我が娘との結婚を認める」
結婚?誰が?俺が…娘って誰?
「無論、重婚も認めている、我が娘とエルフ、選ばずに居たのはこの為であろう、英雄色を好むと云う言葉もあるな、婿殿の血筋なら増える方が益が多かろう、だが後継者争いを起こさぬようにしっかりとな」
何がどうなっている?親友を見ると良い笑顔でサムズアップ…お前何を知ってる!明らかに視線で王様と通じてるし何を言ったらこうなるって…ダンスパーティーか…そうか時期的に姫騎士とあのエルフと俺が二人共と結婚するために魔王探索に行ったと思われたのか、しかし結婚って告白の返事もしていない、虐めでなければ勿論嬉しいが、デートの1回さえしてないが。
その時に扉が勢い良く開かれ姫騎士とエルフが並んで入ってきて俺の前で停まるが、気のきいた言葉も何も出ない。
「あんたが自己主張が苦手なのはわかったけど、主張したと思えばやることがでかいのよ」
「親衛隊さんを頼るなら私達も頼って欲しかったです」
「意地っ張りで鈍感で」
「誰にでも優しく、皆が好きで」
「好きだから失うのが恐くて」
「本当は臆病なのに勇ましく」
「敵にさえ優しくしてしまう」
「でもそんなあなたが」
「でもそんなあんたが」
「「好きです」」
「1人でふらふらと消えそうなあなたを」
「私が剣となり前から支え」
「私が杖となり後ろから支え続けます」
「振りかかる痛みを」
「目につく苦しみを」
「「私達が一緒に背負います」」
「例えこの命が果てようとも」
「例え神が敵に回ろうとも」
「「私達は愛し続ける事を誓います」」
「誓おう、俺はこれから苦難の道を歩む、だが支え続けらる限り歩み続け愛し続ける事を誓う」
「この誓いは重く苦しい事もあるかもしれないが俺はその苦しみさえ共に歩めるなら自ら欲し喜んで歩もう、遅くなってしまい尚且つ女性から言わせるとは申し訳無い」
「姫騎士 、エルフ 、俺と生涯を共に歩んでくれ」
「「はい!」」
俺は二人を抱き締めキスをした。
さて、この話はここで終わりだ、何故か簡単な事だ、どんな出来事がおころうと、今は支えてくれる人が居る、死にたいとはかけらも思わない、乗り越える、前に進む、無限に気力が溢れる、死にたがりの領主の息子はお仕舞いだ、ここからは幸福な領主…違うな、愛妻家の領主、いや微妙だな、まぁいい機会があれば会うこともあるだろうその時はまた話をしよう。
読んでくれた方ありがとうございました。
キャラ事に設定色々ありましたが、ほぼ生かせずですが主人公が見てない所で起こったことを書いていくと話が広がりすぎたので、書きたくなったら視点変更で外伝とかしたいです。
ありがとうございました、誤字、脱字は時間がある時にちょくちょく直します。