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プロローグ

「あー、つまんない!相変わらず真っ白だし!誰も居ないし!」


少女は誰も居ない空間で叫んでいた


彼女の名前は叶野(かのう) 夢美(ゆみ)、私がファンタジー小説を書こうとした時にメインヒロインになる予定だったキャラだ。

でも、私には文才が無かった、だからこの小説には世界がない、日常もない

一人のキャラが居て、それだけの世界。


(そんなこといったって、世界観とか伏線とか色々難しかったんだ、仕方ないだろ。それに昨日は紙と鉛筆を作ったじゃないか)


私は自分で自分の小説のキャラに話しかける。

いや、最初のうちは自作自演、独り言を言っているだけだったのだろう。だが、しばらく続けていたら自分と会話をしている感覚はなくなってきていた。


「いい加減新しく話し相手作ってくれたっていいんじゃないの?」


叶野は私が思いもよらないことを言った。

私はただ、話し相手が欲しかっただけなんだ、だからこれ以上キャラをつくろうなんて思っていない、なのに叶野はそれを望んでいるのだ。


(そんなわけにはいかないよ、結局台詞や性格を考えるのは私なんだ、新しくキャラを作ったって話なんて出来やしないんだから)


どうせ作ったって無駄になる、誰がどんなキャラだったかなんて、覚えてられないから。私は自分の作ったキャラに言い訳をする。


「じゃあさ、私の設定をもう少し詳しくしてよ、名前と性別だけしか決めてなかったでしょ?」


叶野の言っていることは私の言っている事、のはずなのに、私とは全然意見が違う。

もしこのまま設定を詳しく書いたとして、私には何も書けないのに…

何にも、出来ないのに…


(…わかった、じゃあここに書いておくよ)


もしかすると、本当は自分でも、そろそろ設定を付け足してあげたいとか、思っていたのかもしれない。

でも、やっぱりその言葉は叶野の言葉だった。


私はノートの端っこを切り取って設定を書いた

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・登場人物の設定


<<叶野(かのう) 夢美(ゆみ)>>

・女      ・年齢14才

・身長150cm  ・体重38kg   ・血液型 AB型

・一人称 私  ・二人称 あなた

・服装は薄くて風が無くてもふわふわと浮いてしまいそうなワンピース

・作者の話し相手になることができる

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思ったより書くことが無い、多分私に文才が無すぎるのが原因なのだと思う。

スペースがあいてしまったのでもう一人分書くことにした。もちろん新しいキャラではない。

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<<作者(さくしゃ)>>

・男      ・年齢19才

・身長170cm  ・体重51kg   ・血液型 AB型

・一人称 私  ・二人称 臨機応変

・服装に特にこだわりを持たないが、簡単に言えば動きやすくてポケットの多い服をよく着ている

・小説を編集することが出来る

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同じ項目だけ埋めて満足する。


(よし、書けたぞ、少ないが許せ)

「あ、本当に書いてくれたんだ、おおー」


叶野は少し大げさに驚いて見せた。

台詞や様子を書いてるのは自分なのに、本当に喜んでもらえているようで嬉しかった。



(それじゃあまた明日)

「また明日ー」

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