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ちびっ子猫口調TSサタンちゃまは悪魔ガチャで頼れる部下を集め、仲間と一緒に異世界大陸を楽しく冒険するにゃん♬  作者: 大空司あゆむ
邪神戦争編

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サタンちゃまとワラ人形

 

「見たな〜」


 真昼間からワラ人形使って呪いの儀式をしていた髪の長い女が恨めしげに言ってくる。


「『……』」


 なにか見ちゃいけない気持ちになったのか、俺たちは目をそらした。すると女がカッと目を見開き指差した。


「そこのお前っお前だっ!」

「にゃにっ!」


『まさかの俺か……』まぁ舐められ易いちびっ子容姿だから良くあることだ。


「お前見たな……」

「…………み、見てにゃい」

「……嘘をつくんじゃないよ。見てただろ?」

「……」


 まぁ見たのは確かだ。

 この某貞◯何某みたいな姿を見て金縛りみたいに釘付けになったよ。


「……にゃむ〜」


 腕組みした俺はため息を吐いた。


「見たにゃっ、にゃからにゃにか?」

「……お前っ……呪いの儀式を他人に見られたら呪いが成就出来ないのよ」


『だったらなんで自分から顔出した?』


「にゃから諦めろにゃ」

「……諦めるわけないでしょう。アイツが憎い。彼を奪った子持ちの女が……」

「にゃんにゃおみゃえ独身かにゃ? まさか子持ちに負けたのかにゃ」

「こっ! ……………」

「にゃっ」


 思ったこと正直に言ったら女の顔が引きつった。そして肩を震わせ俺を睨んだ。


「子供っ殺す……」

「にゃっ!」


 太い杭とハンマー握った女が俺に向かって走って来た。


「またアタチが標的かにゃっ!」


 見た目がまず怖いので俺はたまらず逃げた。すると下駄を踏み鳴らす音が追って来る。んで、逃げてる最中チラ見すると仲間は笑いながら見てた。


「こにゃっ誰か助けろにゃっ!」

「あははっ、相手は素人よ。頑張りなさい」

「ふざけるにゃっ」


 メリーにも馬鹿にされる始末だ。

 こうなったら『毒には毒をもって制する』だ。つまり似たビジュアルの黒鴉を呼び出した。


「社長っなんでワタシ呼びました?」

「にゃっ? おみゃえが適任だからにゃ!」

「それはどう言う意味で……」

「にゃにっ」


 黒鴉が俺と並走しながら質問してきた。


「うにゃ〜……あの女と似ているからおみゃえをぶつけてみたにゃ」

「……社長っ似てるって具体的に教えてください」

「にゃにっ、……井戸から這い出て来そうな陰気臭い目隠れ黒髪がにゃ……」

「……社長っワタシのことそんな目で見ていたんすね。よー分かりました。しかしその前に、社長っコラーッ!!」

「にゃっ!」


 黒鴉に怒られた俺はビックリしてうしろにコケ転がった。

 すると女とぶつかり見あげると目が合った。


「捕まえた」

「にゃっ!」


 女に腕を掴まれた俺はマジで恐怖した。そう俺は蜘蛛と幽霊が苦手なんだ。

『悪魔王なのに可笑しいだろ?』だって強さ関係なく薄気味悪いのが怖いんだ。


「子供っ……殺せば呪いが成就する」

「ちょっと待つにゃっ!」


 杭を握った女が俺ににじり寄りハンマーを振りあげる。すると黒鴉が割って入って黒剣で打撃を防いだ。


「大丈夫すか社長っ?」

「こにゃ助けに行くのにゃ遅いにゃっ!」

「いや余裕っすよ」


 お前が余裕でも俺は違うぞ。


「こにゃっ! 早くあの女をにゃんとかしろ!」

「分かりやした」

「邪魔するな〜」


 今度は女が黒鴉に向かってハンマーを振りおろす。しかし先に黒鴉か女の腹を蹴り飛ばした。


「ぐぎゃっ……」


 そのまま木に背中を打った女が動かなくなった。


「ケケ、終わりましたぜ社長っ」

「にゃむ〜……本当に大丈夫かにゃ……」

「もうっ社長は心配症なんだから〜、だったらトドメを刺しますか?」

「それはダメ駄目にゃっ! とりあえず帰るにゃ」

「へっ……参拝せずに帰るんすか?」

「当たり前にゃっ! こんにゃ縁起の悪い神社でお詣りしたってご利益にゃんかにゃい!」

「……お言葉ですが社長っ……」

「にゃんにゃ黒鴉?」

「ワタシらはむしろ縁起悪い方がパワー得られると思うのですが〜」

「にゃにっ……確かに」


 黒鴉の言う通りだな。逆に神聖な神の力を得たら弱体化する。


「仕方にゃい。お詣り継続にゃ」

「ところでこの女どうします?」

「……気を失っているみたいにゃが、ホッとくわけにもいかにゃいからにゃ……」


 万が一熊に襲われでもしたら俺らの責任だ。


「黒鴉っ背負って行け」

「ちょっ社長っ、流石に大人を背負うのはキツいっすよ」


 結局だらしない部下の代わりにヒューイが女を背負ってお詣りした。


 その帰り道に呪物収集冒険者の町彦も一緒に階段を降りる。すると町彦がチラチラと俺を見てくる。まさかロリコンか……。


「あの〜」

「にゃんにゃ?」


 俺がオモチャ代わりに握っていた呪いのハンマーを、町彦が物欲しげに指差した。


「このハンマー……」

「にゃんにゃ欲しいんかにゃ?」

「欲しいっ欲しいっす」

「……可笑しな物欲しがる男だにゃ〜」


 別に要らないので町彦にあげた。


「しかし理解出来にゃい趣味だにゃ〜、にゃんにゃさっきから大事そうに抱き抱えてるのにゃ?」


 町彦が神社の裏の木々から拾ってきた特大ワラ人形。しかも無数の五寸釘が刺さった特級呪物だ。


「これは呪いのワラ人形ですよ」

「知ってるにゃっアタチはサタンにゃぞ!」

「サタンっ……良く見ると頭の角と尻尾が生えてる……これも欲しい」

「にゃっ!」


 ある意味俺も呪物と言えるが、なんでも欲しがるなよ。これだからコレクターは見境がない。


「ところでこの女性はどうする?」


 ヒューイが聞いてきた。


「別にどうもしないにゃ」

「ちょっと、襲われたのに許すの?」


 笑って見てた癖にメリーが横やりを入れた。


「あのにゃ〜、別に怪我したわけじゃにゃいから襲われても警察呼ばにゃい」


 かえって俺が捕まる恐れがあるからな。


「ならいいけど、正月早々呪いの現場に遭遇して縁起が悪いわね……」

「あのにゃ〜……そう言うネガティブな考えこそが不運を招くにゃっ、にゃから前向きに」


 話している途中にエイトさんが俺の肩を叩いた。全く陰キャ天使が名前で呼べよ。


「にゃんにゃっ」

「ユウト艦長が今すぐ艦に戻れと言ってるのら」

「……なんで急ににゃ?」

「……タイが邪神軍に攻められてるらいら」

「にゃにっタイ!」


 東南アジアに位置する微笑みの国タイか……現地民の話しによると寒い冬は二日だけで、あとは年がら年中温暖な地域らしい。


「にゃった!」


 俺は飛びあがって喜んだ。


「ちょっとちびっ子。なんで喜ぶのよ?」

「にゃんにゃメリー知らんのかタイの魅力を」


 俺はタイの魅力をメリーに教えてやった。するとメリーの目が輝いた。そりゃそうだろ。冬も温暖で青い海に寺院の数々にグルメにトロピカルフルーツを楽しめるリゾート地だぞ。


 決まったな。

 次の冒険の舞台はタイ王国だ。


次回タイ編

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