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ちびっ子猫口調TSサタンちゃまは悪魔ガチャで頼れる部下を集め、仲間と一緒に異世界大陸を楽しく冒険するにゃん♬  作者: 大空司あゆむ
日本クエスト編

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サタンちゃまと悪魔五将軍ソルト伝説とビックバード

 

 デビルオクトパス二体を回収してから、今回の日間賀島のボスが棲息する戦艦岬に到着した。

 俺たちは目の前に広がる光景を見て絶句して立ち止まった。


「なっなによ。この景色……」


 異世界人のメリーが戸惑うのも無理はない。現地人の俺でもその光景は異常に見えたからだ。

 その光景とは、中央の平原に全長約300メートルの空母が船首から地中に突き刺さっていた。三百年という時間の流れから船体全てがサビついていたけど、崩壊せずなにかの教訓として保存されていた。


「こんなでっかい船初めて見るわ」


 メリーが船を見あげた。


「しかしよ、どうなったらこんな巨大な船が地表に突き刺さる?」


 谷川シェフが言うと、立ち入り禁止の柵をまたいで入ると船体に触れた。


 こんな現象は天変地異かまるで巨人が突き刺したとしか考えられなかったな。

 三百年前の出来事。

 もしかしたら悪魔が関係しているのかも知れない。不意に俺は隣に控えるレッドデビル松尾の顔を見あげた。


「にゃあ松尾〜にゃにか分かるにゃ?」

「ええもちろんあの時あっしも戦いに参加してやしたから良く覚えてやすぜ」

「にゃんとっ!」


 俺と松尾の会話に皆が振り返り注目して集まった。ありゃりゃ注目浴びるのは苦手なんだが、それより好奇心優先だ。松尾との話しを続けた。


「いやぁ〜懐かしいやんしなぁ〜」


 腕を組みながら松尾は、突き刺さった空母を見あげた。


「この船は、悪魔五将軍ソルト様が椅子代わりにこの地に突き刺したモノさ」

「悪魔五将軍っ?」


 目を丸くしてメリーが言ったけど俺も初耳で驚いた。

 だってたった一人の悪魔が、椅子代わりにこんな巨大な空母を突き刺したと言うからな。


「ねえっそのソルトってのはどの位強かったの?」


 メリーが話しに乗ってきた。しかし、普通に悪魔に話し掛けるようになったな。


「そりゃソルト様は五将軍の中でも最強でさ、三百年前この地で天使騎士数人と並行世界の助っ人戦士が束になっても敵わなかったんだぜ」

「なにそれじゃあソルトってまだ生きて訳?」


 メリーの問いに松尾は目を閉じ首を横に振った。


「残念ながらソルト様は三百年前のこの地で並行世界の助っ人との決闘で死んだ。しかし現在は復活しているか死んだままなのかは、あっしでも分からねぇ……」


 松尾は残念そうにお手あげの仕草をした。しかし俺にひざまづくと、


「あっしもあの時に戦死しやした。しかしっサタン様に呼びだされこうして蘇ることが出来やした。だからっサタン様ならソルト様や他の将軍様を復活させられるはずでやんす!」

「にゃっ!」


 復活させたら色々ヤバい気がするけど、俺に従うならいいことに使えばいいか……。


「でもさっ、そのソルトって奴。魔王より強いの?」


 メリーが聞くと松尾が『ソルト様って言え!』とキレてから答えた。


「あったりめぇ〜よ。その力故、部下を持たずたった一人で武を極める武闘派ソルト様が魔王なんか敵じゃねえよ」

「実に興味深い話ね」


 腕組みして誇らしげに語る松尾に聖女さまが話し掛けた。そして彼女は俺の顔を見た。


「その話が本当なら、サタンちゃまは悪魔五将軍を制御する自信はお有りかしら?」

「にゃっ……」


 正直自信がない。だから下を向いた。

 しかし松尾の俺を信頼する顔を見ていたら自信が湧いて来た。

 小さな右拳を握り締め首をあげた。


「出来るにゃっ!」

「そうですか……益々もって魔王いや、勇者に勝つ鍵は貴女の悪魔召喚スキルだと確信しました」


 微笑む聖女さまが俺の右肩に触れた。

 どうでもいいけど聖女さまはガチャとは決して言わないんだね。


「それではサタンちゃまには一刻も早く成長してもらいませんとね」

「にゃっ……なるべく努力するにゃっ……」


 俺は皆んなから受ける期待と言う名のプレッシャーに押つぶれそうになった。

 だけどやらなくちゃいけない気がする。やることは単純にレベルをあげて行けばいいんだ。


『ガァーガァーッ!』


 そんな中、上空から鳥の鳴き声が聞こえた。


「オイッ!ビックバードだっ!」


 谷川シェフが空母に向かって指を差した。艦尾(かんび)に一羽の鳥が止まりコチラを睨んでいた。

 鳥と言っても全長5メートルの化け物ハゲタカだ。


『ケエェ〜〜ッ!』


 雄叫びをあげたビックバードが羽ばたくと滑空した。


「オイッ来るぞっ!」


 谷川シェフが右腕にはめた射出型鉄杭を構えると叫んだ。


「フンッ俺に任せろ」


 モスマンが見あげビックバードに狙いを絞った。そして大きな黒目が赤く光った。


「目玉ビィィィィーームッ!」

『キイッ!』


 攻撃魔法に匹敵いや、それ以上のモスマンの目玉ビームが発射された。しかし、ビックバードが紙一重で避けた。

 残念と言うか逆にホッとしていた。だってまた獲物を横取りしたら仲間に顰蹙(ひんしゅく)を買ってしまう。

 特にメリーにな……経験値を稼ぎたいのは俺だけじゃないからね。


『ギイッギゲエェッ!!』


 逆上したビックバードが降下して来た。モスマンが再度構えるが俺が一旦さがらせた。近距離で目玉ビームは仲間に当たる可能性があるからだ。


「松尾っモスマンッアタチを守れっ!」

「『かしこまりましたっ!』」


 二人には俺の守備に徹するように命令した。

 これでメリーと谷川シェフに花を持たせられる。


「この鳥野郎がっ!」

『ギャアッギャアッ!』


 谷川シェフがビックバードに対して鉄杭を発射。しかしハズした。攻撃に怒ったビックバードが大きなクチバシで突いてくる。


「おっと危ねぇっ!」


 間一髪谷川シェフは転がり攻撃を避けた。


「はあっ!」


 そこにメリーが飛び出して大上段の構えで剣を振りおろした。


『ギゲエェッ!』


 見事に左翼を切断に成功し、これで空への自由を奪った。しかし、仲間と連携する戦い方こそパーティープレイだと実感した。

 俺は見ているだけだけど、あと一息だな。


「ハアッ!」


 ガツンッ!


『ギッギャッ!』


 珍しく聖女さまが飛び込んで手にしたモーニングスターでビックバードの後頭部に打ちつけた。


「今よっメリーッ!」

「はいっ!」


 これ以上レベルがあがらない聖女さまは、トドメはメリーに任せた。

 しかし、魔物を弱らせてから身を引き、発展途上な仲間に経験値得る機会を与える。実に合理的な考えだと感心した。


 メリーがビックバードの首を剣で切断して見事仕留めた。


「やった!あたしヤレるじゃん!」


 素直に喜んだメリーはぴょんぴょんジャンプした。


「これでクエスト完了だな」


 そう言って谷川シェフがビックバードの死骸をその場で解体し始めた。

 彼の元にメリーが駆けつけた。なにか相談があるみたいだ。


「どうしたメリー?」


 谷川シェフが顔をあげる。


「今からバーベキューパーティーを始めたいの。だからこの肉使っていい?」

「……ああ、もちろんだ」


 ワイルドナイスガイの谷川シェフは笑顔でOKした。

 これで急だけど日間賀島でバーベキューパーティーが開催されることが決まった。


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