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パーティー

作者闘病と入院のため遅れました!!

次回から頑張って行きます!!

その頃ベルモンドは副団長モーグに殴られた後頭部をさすりながら夜風に当たっていた。


「おもっきり殴りやがって...。」


モーグからはしばらくここで頭を冷やせと言われた。

普段人の言うことを聞かないベルモンドだったがその命令には従った。


貴族間の交流は面倒なのだ。


人付き合いが苦手な訳ではない、むしろ好きな方だ。

騎士団の部下達とよく飲みに行ったりしてる、しかしこういった場は堅苦しい。


社交辞令というものがどうも苦手な性分だった。


「はぁ、アケラが来ると思ってたんだけどな...。」


「おや?騎士団長殿ではありませんか!」


声がする方へ振り返ると中庭とテラスを繋ぐ階段から身軽な軽鎧と槍を持った警備兵が登ってくるのが見えた。


「ん?どこかであったか?こんなデカい女忘れる訳無いんだけどな。」


階段を上り切った警備兵は少しキツそうな鎧を着ていた、背が低い訳では無いベルモンドを少し見下ろす高身長。


街中ですれ違っただけでも記憶に残る見た目だ。


「失礼、白服のバラモと申します。

面識はありません、こちらが一方的に存じてるだけでして。」


「へぇ、白服にこんなデカい奴が居たなんてな、華奢な奴等ばかりかと。」


「お褒めの言葉ありがとうございます。

して、団長殿は何故ここに?」


「いや、貴族の集まりは好きでなくてな...そういうアンタは?白服が警備兵の格好して何してるんだ?」


「もちろん見た目通り警備を、今日は魔王国からお偉いさんが来てるそうなので。

見た目が見た目ですから中には入れませんけど巡回警備を。」


「あぁ、あの妖艶な女か。」


「お、お話しされましたか。」


「ん?あぁ、いや話したって言うか...まぁ挨拶程度には。」


「どうでした?印象は?」


「うーん、かなり危ないな。」


「ほう、危ないと。」


「もしあの女が『私の願いを聞いてくださったらこの身体を差し上げますわ。』なんて言ったら戦争が起こるね。」


「あぁ、そういう...。」


「いや、貴族ってのは見栄っ張りでプライドが高い連中だ。

あんな特大の宝石みたいなの手に入れたがる奴らは多いだろうな。」


「それはまた...揉めそうですね。」


そのとき駆け足でこちらに近づいてくる1人のメイドが見えた。


「あぁ!こちらにいらしたのですね!!

ベルモンド騎士団長様、陛下がお呼びです。」


「陛下が?わかった。

じゃあな警備兵さん、お仕事頑張ってな。」


「はっ!しっかり努めさせていただきます!」


バラモは直立し騎士団流の敬礼を返す。

潜入捜査は苦手とはいえ周りの雰囲気を汲み取り流れに合わす事くらいは出来る。


遠ざかって行くベルモンドの背中を見送りバラモも業務に戻る、と言ってもかなり暇な役割だった。


会場の周りをグルグル回る、決して死角が出来ないようにローテーションも組んである。


「いやぁ、せめて終わったら打ち上げでお酒が飲めればなぁ...。」


独り言を呟きながらバラモは警備に戻った。


◇      ◇      ◇


パーティー会場に使われている建物は舞踏会や貴族の結婚式などに使われている歴史ある建造物だ。

控え室から来賓室、利用目的のわからない豪華な部屋も存在する。


その中の一室にダロランは案内された。


「こちらでお待ちください。」


国王が直接見定めたと言われている『イヴァン城のメイド達』と呼ばれる彼女らはその美貌はもちろんのこと、戦闘面に置いても陛下をすぐに守れる実力があるらしい。


「どうも。」


ダロランはソファに座り周囲を見渡す。


天井こそ高いもののそこまで床面積は大きく無い、シャンデリアが照らす壁には美しい天使が描かれていた。

おそらくアストログロブ様だろう。


その時目の前に紅茶が置かれた。


「西方から取り寄せました紅茶で御座います。」


「ありがたく頂戴します。」


ダロランもよく紅茶を飲む、もちろん安物だ。

キャラバンから定期的にポケットマネーで買い付けてる。


しかし一口飲んだダロランは激しく後悔した。


(う、うますぎる....っ)


普段はキャラバンから買った適当なポッドに分厚い金属製のコップ。

お湯も煮沸したばかりのをドボドボ注ぐといったやり方で飲んでいた。


チラリと後ろを見るとまず器具が違うのがわかる。


「すごく美味しいです、茶葉や淹れ方、イヤその全てですな。

こんなにも違うなんて。」


「あら、ダロラン様は紅茶がお好きですか?

もし宜しければ私共のおすすめの茶葉や淹れ方を紹介させてください。」


「おぉ、ありがたい!昔大学院で飲んだ事がありまして、その時にハマり自分で淹れてるのですが...これ程のものは初めて頂きました。」


「お褒めに預かり光栄でございます。」


その時入り口の扉が開いた。


「あら、いい香りですね、西の紅茶かしら?」


入って来たのはリリアント・イヴェール

今回のパーティーの主役でもある魔王国からの来賓だ。


ダロランとメイドは非常に驚いた、狭く無い空間とは言え入口から遠く離れたところに置いてある紅茶を言い当てたのだ。


「西の紅茶も輸入したいわね、ダロランさん何とかなりませんか?」


ツカツカとヒールを鳴らしダロランの斜め前に座る。


ダロランはすぐ立ち上がり貴族向けの挨拶を交わす。


「お初にお目にかかります。

アケラ村村長、ダロラン・ポートと申し上げます。

以前から魔王国とは貿易担当官や占い師殿との交流をさせていただいております、以後お見知り置きを。」


自己紹介に対してリリアントはポカンとした顔でダロランを見つめていた。


「あ、あの何か?」


「ダロランさん、私占い師です。」


「え?」


「あっ、本当に気付いてないんですね。

パーティー用の濃いメイクと少し弄りましたけど元々の顔とはそんなに変わって無いですよ?」


「う、占い師殿?それに顔を少し弄るとは?」


「闇魔法の...応用です。」


そう言うとリリアントは鼻を少しつまみ伸ばしてみせた、一瞬で絵本に手でくる魔女の様な鼻へと変化しダロランは目を丸くした。


「何とも摩訶不思議な、闇魔法は身体強化や翼や角といった物を身体に生やす魔法と勘違いしておりました。」


「これはアケラ村のダロランさんだからお見せ致しました、いわば信頼の証として。」


鼻を戻し唇に人差し指を軽く当てるリリアント

他言厳禁、今見たものは口外してはならないと言う意味だ。


ダロランは後ろのメイドに目を配る。


「ご安心ください、このお仕事をしている以上こう言った話は沢山御座います。

もちろん陛下や国民に害を為す様なお話でしたらご報告せねばなりませんが...。」


リリアントの前に紅茶を置き、ダロランにお代わりを注ぐ。


「片方は我が領民、片方は大切な同盟国。

害を為すわけがありませんもの。

お砂糖は?」


「いや結構、信頼してくれてありがとうね。」


紅茶を啜り香りを楽しむ。


「う〜ん、ダロランさん、やはり何とかして西方の紅茶を仕入れては貰えないだろうか?」


「そうですね、キャラバンに聞いてみます。」


実際のところ、西方、ゴルド王国よりもっと西へ行くと高原地帯になっており昼夜の寒暖差の激しい気候が特徴だ。


そんな高地から輸出される特産品の中でも茶葉は非常に人気のある商品だ、ゴルド領最北端にあるアケラ村までキャラバンが通るルートを考えると少量でも入ってくる事が奇跡だ。


「また、聞いてみるか。」


脳裏に村の農林担当の顔が思い浮かぶ。


その時扉が大きく開いた。


メイドに連れられた騎士団団長ベルモンドと副団長モーグだ。


「すまない待たせてしまったな。」


モーグはマントを靡かせながらダロランの斜め前に座りリリアントの目の前にはベルモンドが座った。


四角い膝ぐらいまでの高さの机を囲む様にメンバーが揃った。

部屋にはダロラン、リリアント、ベルモンド、モーグの4人にメイドがそれぞれ1人ずつ。


「騎士団長様も呼ばれてたのですね。」


「いや、呼ばれていたと言うよりかはさっき急に呼ばれたってのが正しい表現かもしれないな。」


リリアントとベルモンドはまだ1〜2回しか顔を合わせてないのにスムーズに話が進む。


大半の人物はリリアントと会話する際は気分を損なわない様気を使ったり、その美貌にオドオドしながら話す。


しかしベルモンドにはそれが無いので非常に話しやすいのだろう。


「ダロラン殿、お初にお目にかかります。

騎士団副団長のギルデンド・モーグと申します。」


「これはどうも、アケラ村村長のダロラン・ポートと申します。」


その横で真面目な2人の会話が弾む。


「以前魔物討伐の際は大変お世話になりました。

何かあったらいつでもお力になれますよ。」


「そんなそんな、今は魔物や賊なんてのは出て無いですが...そうですね、今後交易が盛んになると荷を狙った賊が出て来そうではありますね。」


「となるとやはり街道整備を急がねばなりませんね。」


真面目な会話をしてる所に割って入る者がいた。


「そうだ!!村長!あんたに聞きたいことがあったんだ!!」


挨拶を遮りベルモンドは身を乗り出しダロランを詰める。


「アケラ様の事でしょうか?」


「そうだ!!アケラの事だ!!

何か言ってたか?」


「いえ、特段何か伝言や手紙は預かってませんがアケラ様は元気にされておられますよ。」


「ぐっ、手紙も伝言も無しか...まぁ元気ならそれで良いか...モーグ、やはり騎士団としては魔王国との交流の為にもアケラ村に一度派兵するべきでは...?」


「団長、もう少し考えてから発言を。

アケラ村に『兵士』はおりません、これは魔王国に対して非戦闘で有効的なアピールです。

そこにゴルド王国の兵士なんて配備したら圧力になりますよ。」


「むぅ、なるほど。」


「ま、まぁ私達としてはアケラ村の安全の方が優先なのでゴルド王国の兵士を配置して頂いても大丈夫なのですが...各国や周りがどう見るかは大切ですからね...難しい話です。」


そこで扉が静かに音を立ててとある人物が入って来た。


国王陛下だ。


◇     ◇     ◇


4人は一度に立ち上がり、皆同じ方向を向く。


「すまんな、だいぶ待たせてしまったな。

堅いのは嫌いだ、座れ、楽にせよ。」


とは言いつつも陛下が座るまでは座らない、この部屋に入って来て誰も座ろうとしなかった1つだけ作りの違う椅子に陛下が座ると、一呼吸置いて4人は座る。


「この顔ぶれが揃ったことにより大体何を話したいか分かるだろう。」


若き新王は少し笑い紅茶を啜る。


「アケラ村...についてですな。」


モーグが答える。


「そう、私が来るまで大体挨拶は済んでるだろう、そこの老人がアケラ村の村長のダロランだ。

もともと魔法学院で教鞭をとっててな、この部屋の誰よりも賢いかもしれんので積極的に意見も聞きたい。」


「なんと、ダロラン殿は魔法学院で教師を!?」


「いやはや、昔の話です。」


「ま、それはさておき1番先に話しておきたいことを話す。

リリアント卿、アケラ村に魔族を大勢引き連れてくる可能性は?」


騎士団が目を見開く。

アケラ村とは言えゴルド国領地、交易の為に数人入るならまだしも大勢となれば話は変わる。


「そうですね、単刀直入に言いますと...『無理です』出来ません。」


「しないではなく出来ないと?」


「まず魔族は大小様々な自身のテリトリーを持つ者が多いです、そこを離れるものは少ないです。

さらには現在、魔王国と我々が呼んでいるのは魔王城周辺と一部地域です。

残された故郷を捨ててまでアケラ村に来る魔族はいないでしょう、説得ができる気ができません。」


「ほぉ〜、言い切れるって事は相当だな。」


「お、お待ちを。」


リリアントとゴルド王の会話に気になる点があったのかモーグが止める。


「遮ってしまい申し訳ございません、今の会話に特に気になることがございまして。」


「はい、お答えします。」


リリアントは体を正面に向けモーグと1対1になる、ゴルド王も聞く姿勢に入る。


「今、『魔王国と呼んでいるのは魔王城周辺と一部地域』とおっしゃいましたか?」


「はい、その通りです。」


「む?確かにおかしいな、おいメイド地図を持って来い。」


「ハッ。」


それからテーブルの上に地図を広げ皆で見つめる。


ゴルド王国が中心に描かれた地図で右にはジュゲ大密林と大山脈が描かれており、南には広大な海とグランシェル諸島。

西には少しの乾燥地帯と複数の都市や国。


そして少し北へ目線を動かせば黒王樹の森、そこを抜ければ大きく『魔王国領地』と書かれた広大な土地が広がっていた。


「この地図を見ると、この森から先はゴルド王国では『魔王国領地』として扱っております、ですが今の話をお聞きした所この領地全てでは無いと言うことですかな?」


モーグが詰め寄る。


「...はい、皆様には真実をお話し致します。」


◇


「実は、魔王国は戦後間も無く一度壊滅しているんです。」


「「「「何?」」」」


4人が口を揃える。


「戦時中、魔王国は様々な魔法生物、いわゆる魔物ですね。

それ以外リザードマン、獣人などを雇い入れどんどん戦力を拡大して行きました、しかし終戦後、彼等はどんどん手に負えなくなってしまいました。」


「我が国でも問題になってる兵士崩れってやつか。」


「そうです、戦いしか生きる道を知らぬ者達はどんどん国を出て行きました。

そして魔王軍は全盛期の20%まで落ち込みました。」


「なんと、あの魔王軍がそんな事になってるとは。」


「さらに恐ろしいのはここからです。

各地に散らばった者達が魔王を名乗り始めたのです。

それからは力の象徴である魔王城に定期的に攻め込んできたり争いあったりと...。」


「少しお待ちくだされ。」


意を唱えたのはダロランだった。


「リリアント殿、それはつまり貴女の国は内戦中と言う事ですな?」


「え?内戦?」


「う〜ん、今の話を聞いたらそうなるかな。」


騎士団長からも援護の声が上がる。


「いや、でも。」


「陛下、同一国家内で魔王側と新魔王側で内戦が起こってるとの事です。

これは由々しき事態ですぞ、なんせ同盟国である魔王国が攻撃を受けてるわけでありますから。」


モーグは髭をワシワシと掴みながらゴルド王に詰め寄る。


「騎士団は血の気が多いなぁ、ダロラン君の意見も聞いてみたいな。」


「あの、話を。」


「そうですな、兵を出すのは早急すぎる判断でしょう。

まず我々がすべきは情報収集、同盟国である魔王国へ使者を送り、正しい情報を集めねばなりませんなぁ。

さらには同盟国同士で条約を結びしっかりと書面に残さねばなりません。」


「同盟国が攻撃された場合反撃します、的な奴か?」


「簡単に言えばそうですね、もっと細かく条件つけをしなければいけませんが。」


「し、少々お待ち下さい!!!」


リリアントは結構な声を出した。

あまりこう言った場で大声を出すのは失礼に当たるのだが、こうでもしないと止まらないと確信していた。


「この件に関しましては、我が国だけで解決させていただきたく思います。

今は敵対している彼等も、昔は戦友でした。

アケラ村との交易で持ち直し我々の手だけでこの物事を解決したいのです。」


静まり返った場で一番早く口を開いたのは国王だった。


「うむ、国代表がこうして言うのだから任せよう。

だが支援はさせて貰うぞ。」


「ありがとうございます。」


「ちょうど良いな、交易の内容も決めておきたかった。

ついでに支援についても話し合いがしたい。」


「あの...陛下、この会議自分要りますかね?」


ほとんど発言してこなかったベルモンドが少し弱々しく声を上げる。


「今から要る話をするのだ。」


「え?」


「お主はアホだな、さすが腕っぷしだけで騎士団長になった男だ。

ダロラン君、今欲しい貿易品はなんだね?」


「そうですね......では西方の紅茶を。」


「良い目の付け所だ、西方の紅茶は美味いからな、様々な貴族がこぞって買い占める。

よしではベルモンド君、質問だ。」


「はいなんでしょう。」


「遥か遠方である西方から非常に価値の高い木箱が5つ運ばれてこようとしている。

西方キャラバンは優秀だからな、ゴルド王国領地西側中継地までは無事辿り着くとしよう。

そこからどうやってアケラ村まで運ぶ?」


「アケラ村まで...。」


ベルモンドの脳内に素早く地図が描かれる。

最短ルートは西側中継地からゴルド王国を中継せずに真っ直ぐ北へ進む道だ、だが輸送隊の体力が持たないだろう。


ゴルド王国を経由...野営地、ミルト村、目的地...時間がかかる。


数秒考え出した答えは。


「輸送隊から荷物を直接受け取り、騎士団のみで構成された騎士輸送隊でまっすぐ北上...が最速ですかね。」


ゴルド王は目を丸くし手を叩く。


「流石だ!!常識人なら絶対選ばない、いや選べない選択肢を選べる。

それが才能というものだ、ダロラン君聞いたか?10日はかかる輸送を彼なら5日で届けてくれるだろう。」


大絶賛である。


「なんとも、いやはや滅茶苦茶ですな。」


「リリアント卿、この様にゴルド王国は流通には自信がある。

今まではアケラ村だけに負担がかかっていたが、今後は国がバックアップについて全力で支援に当たらせて貰う。」


「あ、ありがとうございます...ですが陛下よろしいので?

国内にも反対派は多いのでは?」


反対派とは対魔王派の貴族達のことである。

今回のパーティーでも嫌悪感を出していた者達だ。


「反対派に何が出来ようか、先代の時にすら大きく出てこれなかった小さき者どもよ。

くだらん話は終わりだ、細かい話をしよう。

何が欲しくて何が差し出せる?」


ダロラン、モーグ、ベルモンド、リリアント、ゴルド王の5人はパーティーが終わる頃まで続いた。



◇     ◇     ◇


翌朝、バラモとポルンの報告書を見て激しい頭痛を抱えたルーシーが居た。


「バラモは...まだいいわ騎士団長と接触したくらいはなんの問題もないしむしろ覚えてもらったほうが好都合かも.....ポルンちゃん!!!」


ポルンの厚い報告書を握りしめて机に頭を打ちつける。


「挨拶だけで良いっっっ!!頑張りすぎてるっ!!!!」


最初はまだ良かった、会場の様子や要注意な参加者が書かれた報告書だった。

だが後半、魔王国からの来賓と接触した際の報告書はまるでサスペンス物の本を読んでるかのように変な汗をかきながら読んでいた。


「はぁ...褒めるべきか叱るべきか。」


気持ち的には大声で怒鳴りつけたい、何を考えているのと。

しかしこの報告書にはとても重要な事がいくつかあった。


1つ、あまり顔が割れていないポルンの情報が向こう側にあった事


2つ、ゴルド王国と敵対したくない旨をはっきりと伝えている事。


3つ、協力すると持ちかけてきている事。


この事から本当に敵対していない可能性が出てきた。


「つまりダデン商店の件は魔王国は関係ない?別の魔族の仕業?

だとしたらどの組織?目的は何?」


頭の中を様々な情報が渦巻く。


「あーダメだわ、こんなの1人で考えてたらおかしくなっちゃう、会議でも開いてまともに話できる子と話し合わなきゃ。」


頭をかかえ席を立つ、その時ちょうど部屋に郵便係が来た。


「あ、ルーシーさん黄色の手紙です。」


「あぁ、頂くわ。」


郵便物での黄色は重要度が高い内容だ、緊急性なのか、重要性なのか。

開けてみるまでわからない。


「えっと.................。」


頭の中の渦が止まり吐き気がする。

パンクである。


黄色い紙には陛下の字でこう書かれていた。


『どうやら魔王国はバラバラになり、魔族も散り散りになってそれぞれが新しい国を名乗ってるらしい、調査求む。』


ルーシーはソファに座り込み、沈むように横になった。



「も〜むり、戦時より忙しい、白服全員集めなきゃ...。」

読んでいただき誠にありがとうございます!!


X(旧Twitter) @yozakura_nouka


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