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竿斬りの舞  作者: 凪子
第八夜
93/146

93.










『Café ONE plus ONE』で、秋山は閉店作業をしているところだった。


そこに現れ、鮮やかな笑顔でひらひらと手を振ったのは、


「店―長♪」


「朋子ちゃんじゃないか。どうしたの」


「お店、もう終わりですよね?よかったら一杯どうかなと思って」


「一杯って……ありがたいけど、君まだ未成年だろ?」


秋山は苦笑した。


朋子はかわいらしく頬を膨らませると、


「未成年は恋愛対象に入りませんか?」


上目使いで秋山を見つめる。


秋山は床を掃いていた箒を用具箱に戻し、


「そうだね、あと五年したら歓迎するよ。そのときは俺、もうオジサンだけど」


「嘘つき」


突如、冷たい声が割って入った。


「舞とはデートしたくせに」


怜悧な顔で指摘され、秋山は眉を寄せる。


「何で君がそんなことを知ってるの」


「やっぱり、いくらかっこよくても、店長もああいう女に騙されるクチなんだ。残念」


朋子は唇を尖らせ、刺々しい声で言った。


かと思えばにっこり笑い、


「あの清純ぶった顔に、みーんな騙されるんですよね。ホント、男って馬鹿」


秋山の表情が、困惑から、かすかな嫌悪に変わる。


「何を言ってるの。舞は君の友達だろ」


「友達?――笑わせないで」


朋子は腕を組むと、秋山を挑戦的な目つきで見上げた。


「知らないんだったら教えてあげる。あの子はね、男の竿を斬って盗む、汚くていやらしい化け物よ」


カタンと物音がして、二人は音のしたほうを振り向いた。


そこにいたのは、真っ青な顔で立ち尽くす舞だった。

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