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竿斬りの舞  作者: 凪子
第七夜
73/146

73.

はたから見れば、自分たちはどのように見えるのだろう。


従兄妹いとこ?兄弟?それとも――ただの知り合いだろうか。


赤レンガ倉庫の中を二人並んで歩きながら、舞はぼんやりとそんなことを考えていた。


男の人と二人で外出するのは、随分と久しぶりだ。


中学のころも何度かそんなことがあったが、こんなふうに楽しく、自然体でいられることはなかった。


だから舞は、大人数でわいわいと集まるほうが好きだった。


「俺たちって、他の人から見たらどう見えるんだろうね」


思っていたことを的確に言い当てられ、舞は驚いた。


秋山は特に他意もなさげに、お洒落しゃれな店の一つひとつを物色ぶっしょくしている。


その間も、行き交う女性は必ず彼を振り向き、隣にいる舞に羨ましげな視線を注いでいく。


「秋山さんは……どう見えてほしいんですか?」


軽くコナをかけてみると、秋山は底知れぬ笑顔で、


「さあ、どうだろうね」


舞はがくりと肩を落とした。


本当に読めない人だ。


「朋子と一緒のあなたは、お似合いのカップルに見えましたよ」


秋山は目を丸くし、まじまじと舞を見返した。


「あれ?知ってたんだ、朋子ちゃんがうちにバイトで入ったの」


舞ははっと口をつぐんだ。


「おかしいな。朋子ちゃんに、君には内緒にして、来店したときに驚かせようって言われてたんだけど」


優しい口調で言われ、舞は降参した。


「……ごめんなさい。偶然お店の近くを通りかかったときに見えたんです」


「なんだ、そうなのか。それなら寄ってくれればよかったのに」


秋山は白い歯を見せて笑った。


後ろめたい気持ちがあるのは自分のほうだと気づき、舞は顔を赤くする。

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