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その女、無頓着につき。



「…おいしい!お店の雰囲気もいいし、誘ってくれてありがとう」


「…………いえ」




ランチで頼んだパスタを美味しそうに食べ、満面の笑みでお店の雰囲気を見渡してる女性に俺は固まるしかなかった。



…すごい笑顔だ。



その顔を見れてホッとするのと、俺に向けられる笑顔に顔がにやける。


彼女が断りづらくなるように、好みの店を探した甲斐があった。

いつも相手に任せっきりで、どんな店がいいかをずっと探すなんて初めての経験だ。

こんなにも自分は必死になれる性格だったんだと気づいた。




じゃないとまたどこかのぽっと出の男に捕まりでもしたらと思うと気が気じゃない。


出会いが少なく勤務時間の縛りが長いからと、社内を重点的に牽制していたのにまさかの盲点だった。

このご時世にアプリがあるということを。


いつもベースメイクぐらいに留めてる彼女が、あの日はいつも以上に綺麗に化粧をしていた。

おまけに髪も緩く巻いて可愛い格好をして。


もしかしたら友達と会うからなのかなと言い聞かせながらも、いつもよりも綺麗にしてる彼女を見て聞き出したくて仕方なかった。


そうこうしてるうちに珍しく定時で帰ってしまい、聞けずにいたタイミングで同期に飲みに誘われる。


あの日ばかりは飲みに誘ってくれて感謝しかない。

でなければ、そのまま…またしてもあの時のことを思い出してイラついたのでかき消した。




「…プロジェクトのラフ案は順調?」



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