第三十八話 やはり神託スキル。神託スキルは全てを解決する!
すみません、説明会です。
更新が遅くなり申し訳ありません。
「なるほどなるほど、魂の暴走か…。それはおそらく『古代死霊魔法』に引き起こされたものである可能性が高いものであるな。」
話を聞くために静まり返った僕達に、ディップさんが告げた事。それは、わかりやすく意訳するならば、「あんたら多分禁忌の魔法使いと戦うことになるぜ!乙!」である。
「そ、そんな…!」
周りを見渡すと、呟いた僕以外の皆も顔色がよろしくない。そりゃあヤバい術を使う奴が実際に現代に居て、かつ被害を、それも身内に出しているかもしれないとなりゃあ呑気にはしていられないよね…
「だが、お主ら、別に今すぐその推定犯人と戦う訳ではないだろう?脅かすように言ったが、その者の所在すら知らぬだろうしな。」
「あ、確かにそうですね。落ち着きました。」
そうそう、まだその時ではない。つまり、今考えるべきことは変わらない。
「では、魂の蘇生についての話をしよう。」
まず魂とは何か、それから語るべきであろう。
魂とは、全ての生き物や、稀に一部の物質に宿る、通常なら視認不可であり、実体を持たないものである。
魂が与えられたモノには命が宿る。指先程の大きさの虫であろうが、ヒトであろうが、石でできたゴーレムだろうが関係無い。まあ知性が宿るかどうかはヒト以外だと不確実なものなのだが。
そして、肉体、精神の命が終わることで、魂が失われる。
前者と後者は同じようで違う。
まず、前者。肉体の死は想像するに易いであろう。負傷、病気、寿命など、肉体的に限界を迎えること。これが肉体の死である。
そして、後者。精神の死とはなんなのかと言うと、凄惨な体験や、死ぬほどの激痛などを体験し、精神が耐えられなくなり、精神が限界を迎えることを言う。
肉体の死を迎えるもののほとんどは、精神の死もまた迎えることになることが多い。
で、この話を通して伝えようとしているのは、その例外の話なのだ。
肉体の死を迎えたならば、その体験により精神もまた死を迎えるのが普通である。
しかし、死んだと分かる前に死んだか、あるいは異常な程に強靭な精神力を持っていたか、またあるいは、その衝撃を軽くいなすほどの恨みを抱いていたか。
その時に、肉体は死んでも精神は死なず、現世にとどまることがある。
それが、その暴走した魂であり、不死者なのである。
これで魂についての話は良いであろう。では、これからが蘇生の話である。
結論から言おう。魂の蘇生、それがなされた事は過去にある。だがそれも普通ではない。
必要だったのはすり減らず歪まず残った死者の魂、死霊術師、そして、死んでいない肉体である。死霊術師が魂と交信し、肉体に戻るよう呼びかけ、成功したのだ。
前2つは兎も角、肉体は普通のもの…つまりは死体では駄目だった。仮に宿ったとしても、死んだ肉体ならすぐさま死んでしまう。死したものには治癒魔法もかからぬ故にな、どうしようもなかったのだ。
そこで用いられたのは、特殊な素材で非常に精巧に作られた、ゴーレムのような人形、つまりはモノである。
そんなものは普通には作れぬ。技術以外にも肉体の再現を可能にするような素材が無いからな。
だが、その不可能を可能にする存在は今我輩の目の前に居る!
そうだアーティ、お主だ。後ろのテーミンではない!お主だ!
不定形のモノの姿を変えることはできない?そんなことは今回は問題ではない。
お主が、神のスキルと技術を備えたお主が、魂を宿す核となる人形を作るのだ。




