3 昼休み-花-
紗良
「はぁー本当に腹立つー!アイツ!毎回毎回なんなの!?」
花
「まぁまぁ、堤くんのあのおちゃらけた感じは今に始まったことじゃないんだから気にしたってしかないってー」
紗良
「わかってるけど、腹立つもんは腹立つの!」
紗良はお弁当のソーセージにドスっとフォークを突き立てた。
花
「まぁまぁ…」
紗良
「まぁ、あんなやつのことより!ねぇ!朝何言われてたの!?」
花
「急に何?なんの話?」
紗良
「朝、北条くんと話してたじゃない!」
花
「あー!おはようって言っただけだよ?」
紗良
「え?それだけ?」
花
「うん?それだけだよ。」
紗良
「なーんだー…」
紗良は不満げにお弁当を食べだした。
花
「あ、そーいえば!」
紗良
「んーなになに!」
紗良の不満げだった顔が一気に明るくなり、私に顔を近づける。
花
「な、なんか言いたげだったから聞き返したら怒られたわ。なんだったんだろ?」
紗良
「ん?どう言うこと?」
花
「あたしにもわかんないよ!名前呼ばれて何?って言ったら、あ、いやーなんでもないって言われたの!それだけ!」
紗良
「ふむふむ、それで?」
花
「それでって…大した話はしてないよ。何それ気になる!って言ったらなんでもねーよ!ってちょっとキレ気味に。」
紗良
「へー他にはなんか気になることあった?」
花
「他?んーなんだろ?あ、そー言えば!ちょっとだけほんのちょっとだけだけど耳が赤くなってたかも!」
紗良
「ほーなるほどねー」
花
「熱でもあるのかな!?大丈夫かな?野球部って近々大会じゃなかったけ??」
そういうと紗良はため息をついた。
紗良
「はぁー何言ってんのよ」
花
「なんかわかったの?」
紗良
「いや?わっかんないかなー?」
花
「うそ!わかったでしょ!教えてよ!」
私は紗良に問い詰めると紗良が厳しい顔つきで言った。
紗良
「いい?これはあたしから言っちゃダメなことなの!自分で聞きに行かなくちゃいけないの!」
花
「えー」
紗良
「えーじゃないの!勝手に言ったらあたしが北条くんに怒られちゃうんだから!」
花
「……わかったよ。あとで聞いてみる。」
紗良
「うん!そーしなー?」
私たち2人はまた残りのお弁当を楽しく食べだした。