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57/107

57 戦闘

しかし置いてきたフレイヤが気がかりだ。

まぁフェルナンドとセレスティアに任せてあるから大丈夫だと思うけど。

そんなことを考えていると城のほうから兵が現れた。

恐らく見張りが上に報告したのだろう。

「ルーナ様、ここは我らにお任せください」

第二軍団長はそう言うと第二軍を引き連れて飛び出していく。

敵のほうを見ると龍の姿になっていて横一列に射撃体勢を取っている。

これは……マズイのでは?

だが第二軍は自信ありげに彼らに立ち向かっていった。

アンフィスバエナたちがブレスを発射する。

するといつの間にか龍の姿になっていたムシュフシュたちが口から炎のブレスを吐いた。

黒いブレスと炎のブレスが激突する。

戦場に爆風が吹き荒れた。

『さあルーナ様!今のうちに!』

俺は第二軍団長の言葉に、はっと我に返り仲間を引き連れて城に向かう。

しかし敵はその行為を見逃しはしなかった。

アンフィスバエナの大群から離れて俺たちを追う集団がいる。

「ノア」

俺はノアを呼ぶ。

「なに?団長」

「後ろについてきている敵を殲滅してこい」

そう言って俺は後ろのアンフィスバエナたちを指さした。

「了解!」

そう言うと踵を返してアンフィスバエナに向かっていく。

俺はそれを見送ると城にむかって急加速した。



ノアはアンフィスバエナたちの前に立ちふさがった。

「おいおい、ここはガキのいるところじゃねぇぜ。はやくどきな」

そう言って敵はノアを追い払おうとする。

ノアはそれを無視して魔法を放った。

二段階突風(ガストガン)!!!」

ノアの目の前に二重に魔法陣が展開される。

一つ目の魔法陣から風の槍が発射された。

アンフィスバエナたちはそれを簡単に避ける。

だが、二つ目は回避することができなかった。

「なっ!?」

ひとりのアンフィスバエナに攻撃が命中する。

彼は地面にむかって頭から落下していった。

それを仲間が見下ろしている。

「みんな……」

リーダーらしき人物が口を開いた。

「油断するなよ。こいつ……ただ者じゃねぇ!」

どうやら敵として認識してくれたようだ、とノアは冷静に分析しながら新たな魔法を放つ。

「突風!」

新たな魔法陣が展開され、そこから風の槍が飛び出した。

アンフィスバエナたちは回避行動をとろうとするがあまりの速さに避けきれない。

「ぐっ……」「う……」

風の槍がアンフィスバエナたちの腕や胴体、足を抉る。

「て、撤退!」

ノアに怖気づいたのかアンフィスバエナたちは逃げようとする。

しかしノアは彼らを逃しはしなかった。

風手裏剣(スローウィンド)!!!」

ノアの両手に風を集めてつくった手裏剣が現れる。

それをノアは彼らに向かって投げた。

「ぁあああああああああああああああ!!!」

彼らは絶叫する。

これからは絶対に逃げきれないと。

次の瞬間、彼らの首は誰一人として例外なく刈られていた。



ドラグーン上空。

「……これより都市の制圧を開始します」

その合図とともに第一軍のみんなが城に向かっていく。

しかしテイラーは下に広がる街を見てひとり嘆いていた。

「あぁなんてこと……」

そこには廃墟と化したかつての故郷が広がっていた。

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