55 学校
何とか書き終わったぜ!
第55話、お楽しみください!
こうしてフレイヤは俺たちの家で預かることになったのだが、俺とセレスティア以外の二人はフレイヤにベタベタである。
「わははっくすぐったいよ!」
フレイヤが二人に頬でスリスリされて笑っている。
二人が頬を摺り寄せるのも無理はない。
なぜならフレイヤは狐獣人で、尻尾とか耳とかがとても気持ちよさそうに見えてしまうのだ。
その様子を俺たちは遠くから眺めていた。
「テイラーさんまで……」
セレスティアが笑いながら言う。
「まぁたしかに触ったら気持ちよさそうですもんね」
俺はそう言うと手元にあるお茶を飲んだ。
「ところでなんですけどあの子、いま8歳なんですよ。8歳っていったら学校に通っている年齢じゃないですか。だからファブリスさんは親御さんと相談して学校に通わせたらどうかって言ってたんですけど……」
俺はどうするべきかとセレスティアを見る。
「たしかにフレイヤちゃんは学校に通わせたほうがいいかもしれませんね」
セレスティアも俺と同意見であるようだ。
俺たちが学校と言っているものは無料で子供たちに勉強や魔法の使い方を教えるというそのままの意味の機関だ。
日本では学校は4月から始まるが、ここでは秋から始まるらしい。
だがいままでこのニュードラグーン連邦国には学校というものが存在しなかった。
だからファブリスは学校をつくることを重要視しこの計画を推し進めてきたのだ。
もう募集は始まっていて、既に120人ほどが入学することがわかっている。
「ねぇフレイヤちゃん」
俺はフレイヤを呼ぶ。
「なに?」
フレイヤは二人と遊びながら答えた。
「フレイヤちゃんは学校に行きたいと思う?」
「がっこう?」
そうか。この子はまだ学校という単語を知らないのか。
俺はそれを再認識し学校の説明を始める。
「学校ってうのはね、フレイヤちゃんぐらいの子が通う……勉強するところ?かな」
俺がそう言うとフレイヤは納得したような顔をした。
「うーん、私は学校っていうのは楽しそうだと思うな。ちょっと勉強してみたかったし」
フレイヤは笑って答える。
これでこの子を学校に通わせてあげられる。
あとは母親の許可を取るだけだ。
学校は俺が思うにとても大切な場所だ。
勉強だけでなく人間関係を学ぶことができる。
だが子供はそこらへんがわかっていないからいじめをする。
そういう子供たちに人間関係を教えるのも学校の役目だ。
俺は次の日にフレイヤの母親に学校にフレイヤを通わせることを強く勧めた。
すると母親は意外にも簡単に了承してくれた。
必要なものはこちらですべて整えるという俺の言葉には俺に悪いと思ったのか断ってきた。
しかし俺は頑張って説得しそれも了承してくれた。
俺だって伊達に11の隊長をしているわけではない。
きちんと給料は出るし安定した生活を送っている。
ただ何でもかんでもファブリスがやってしまうからお金の使い道がないだけなのだ。
だからフレイヤのためにお金を出すのはそんなに苦しくない。
むしろお金の使い道を示してくれてありがとうぐらいの気持ちだ。
こうして俺たちはフレイヤを学校に通わせることにした。
そして来週には入学式がある……




