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47 チェックメイト

俺は11(イレブン)の採用したメンバーをこの前に試合を行った会場に呼び出していた。

もちろんあの、くず野郎はいない。

俺が彼らの前に現れるとみんなは驚いた様子でざわついていた。

そして俺は彼らに話しかけた。

「はじめまして。私は非正規特殊部隊11(イレブン)の隊長、ルーナです。以後お見知りおきを」

そう言うと彼らは混乱しながらも恭しく頭を下げた。

「まず、あなた方にやってもらいたいのは彼らと戦ってもらうことです」

俺は後ろに控えているノアとアルバート爺さんを指さした。

俺たちが彼らに求めている強さとはこの二人と同等の強さだ。

彼らと張り合うほどの力がなければ話にならない。

「隊長殿!」

「なんでしょうか?」

ひとりの隊員が手を挙げて俺に話しかけてきた。

「失礼ながら彼らでは私たちの相手はできないと思います」

「なぜだ?」

俺は彼を睨みつけながら尋ねる。

「なぜってあの子はまだ子供だし、そちらの人は年寄りだから……」

「だから自分は余裕で勝てると?随分と自分の強さに自信をもっているようだな」

「…………」

俺がそう言うと彼は黙り込んでしまった。

「そんなに自身があるならあいつを倒してみろ。ノア、そこの兄ちゃんと遊んでやれ」

「本気でいくけどいい?」

「ああ。ただ死なない程度にな」

「わかった!」

ノアがそう返事をすると俺はみんなに観覧席に行くように指示した。

そして全員が観客席に座ったのを確認すると俺はルール説明を始めた。

「試合時間は制限なし。二人ともどんなスキルや魔法を使っても構わない。勝敗が決するのは相手が戦闘不能になるまで、または負けを認めた場合に限る。では試合、始め!」

俺はそう言い放つと観客席に向かった。

試合が開始する。

「なぁ君、武器かなにか持たなくていいのか?」

隊員がノアに聞く。

彼が言った通りノアは手ぶらだった。

本来は年上と戦うときはなにか武器を持つのが礼儀なのだがこれが彼のプレイスタイルなのだからしょうがない。

「兄ちゃんと戦うんだったらこれぐらいで十分だ。兄ちゃんこそ武器を持たなくて大丈夫?」

「小僧……なめやがって……」

そう言うと怒ったように隊員は拳を握りしめた。

その様子を見てノアが楽しそうに舌なめずりをする。

先手を打ったのは隊員だった。

炎弾ファイアーボール!!!」

隊員の両手に魔法陣が展開され、炎の塊が渦巻く。

そしてそれをボールを投げるように放り投げた。

「その程度の技で俺が倒せると思うなよっ!」

ノアはバックステップを踏み、炎の弾から逃れた。

そして風魔法の呪文を唱える。

二段階突風ガストガン!!!」

ノアが呪文を唱えた直後、彼の目の前に魔法陣が二重に展開された。

一つ目の魔法陣から風の槍が射出される。

それを隊員は空中に浮かんで逃れた。

しかし空中で呪文を唱えようとした彼を風の槍が襲う。

唐突に彼は二段階突風(ガストガン)の意味を思い出した。

二段階突風(ガストガン)……二段階突風だと!?魔法陣を二重に展開させ風を確実に命中させる高度な魔法……それをこんな小僧が……?)

「がはっ」

彼の腹に風の槍が突き刺さった。

彼のからだは、くの字に折り曲げながら空中を舞う。

「チェックメイト」

こうしてノアのその一言と共に勝敗は決した。

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