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21 第七軍団長=俺

「なあ、まだ団長が誰なのか教えてもらってないぜ」

危なそうな兄ちゃんがしゃがみながら言う。

ファブリスは席を立つと俺に振り返った。

「ルーナ、第七軍の団長になってくれないか?頼む!」

「え、えぇ?」

みんなが俺に注目する。

この状況だと言わなきゃまずそうだな。

そう思い俺はファブリスのお願いを受け入れることにした。

「わかった。やるよ」

「本当か!?」

「もちろん」

「じゃあついでに婚約…」

「それはない」

それからしばらく俺とファブリスはギャーギャーと言いあっていた。

「あの…」

すると一人の団長、テイラーがひょっこりと出てくる。

かわいい。

「自己紹介してもらえますか?名前がわからないと色々とあれなので…」

「あぁそうですね。この度、第七軍団長に任命されました。ルーナと申します。これからもよろしくお願いします」

部屋中に拍手が響く。

しかし他の団長たちは俺をよくは思っていないようだった。

団員たちも興味なさそうにしている。

これはちょっちまずい、かな?



俺は第七軍に与えられた事務所でお茶を飲んでいた。

「ねぇ団長!お菓子まだぁ?」

ガキがソファーで寝っ転がってわめいている。

「まだだな」

「えーつまんない」

こいつはノア。どうしようもない悪ガキだ。

「ソファーから降りてくれノア。ソファーが汚れる」

「ほほほ…いいじゃないですか団長。明るいほうが楽しいではありませんか」

爺さんが楽しそうに笑う。

「とは言ってもアルバート爺さん、礼儀とかは教えるべきだろ」

「アンタ、女のくせに口悪いね」

「お前にだけは言われたくない」

相変わらずこの女、エヴェリンはガムをくちゃくちゃしている。

その時、扉がバーンと思いっきり開いた。

「姐さん!ブツを持ってきました!」

「ブツって言うな」

その目つきの悪い男、バルドゥルが手に持つパン屋の袋をテーブルに置く。

「ねぇねぇ団長!食べていい?」

「いいよ」

「やったー!」

ノアが袋に手を突っ込みゴソゴソとパンを選ぶ。

「これだ!」

ノアが選んだパンはチョコクロワッサンだった。

うまそう。

「ナディーヌさんもどうですか?」

俺はアルバート爺さんが座っているソファーと机を挟んで置いてあるソファーに座る女性、ナディーヌさんに声をかけた。

「ありがたくいただきます」

美人と言えば美人なのだろうがその暗い印象と内向的な性格で減点されてしまっている。

こいつらが騒がしいおかげで第七軍は一番賑やかだ。

俺は近所迷惑だと思っているんだがな。

「そういえば団長ってなんの龍なの?」

エヴェリンが俺に問いかける。

「俺は龍じゃないんだ。それよりこの国の龍は一種類じゃないのか?」

「んなわけないじゃん。あたしは火龍でそこの爺さんは地龍。ガキが風龍、ナディーヌさんが水龍。そこの不良は影龍」

「俺が不良だァ?ふざけんな!表出ろ!」

「望むところだ!早く行け!」

「やめなさい二人とも。近所迷惑だ」

「「はーい」」

しかし再び二人が顔を合わせるとバチバチと火花が散った。

俺はため息混じりに言う。

「それで?この国にはどういう種類の龍がいるか知りたいんだけど」

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