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14 サイコパスとアルノルト

フェルナンドがなにか呪文を唱える。

すると彼女の真下に魔法陣が浮かび上がりそれが波となって王宮を浸透した。

「……見つけた。ルーナさん、こっち!」

彼女は俺のことを引っ張っていく。

「さっきのはなんですか?」

「あれは魔法だよ!探知魔法!相手の名前さえわかったらどこにいるか探し出せる!」

彼女は再び呪文を唱えると目の前に魔法陣が浮かび上がった。

そこに頭から入っていく。

それを抜けると暗い場所に出た。

「ここは地下牢だよ!アルノルトお兄様がたぶんお兄ちゃんを閉じ込めたんだ!」

フェルナンドが急停止する。

そこにはいかにも牢屋のような部屋がある。

そこにはとある人物がボロボロの状態で拘束されていた。

「お兄ちゃん!」

「フェル、ナンド……」

「フェルナンドさん、下がってください」

俺は『変形刃』を使って入り口を作り出す。

「なにかのせいで力が使えなくなってます。はやく治さないと」

「……無駄だ。いまは戻ってないがじきに戻ってくる。それと…」

俺の『未来予知』がなにかを察知した。

コツコツという音がこちらに寄ってくる。

「哀れだなぁファブリス」

「アルノルト…!」

その後ろには黒ずくめの連中がズラリと並んでいる。

「お前たち…やれ!」

その合図と共にお仲間が走り出した。

いや、()()()()()()()()

俺が『変形刃』で下から串刺しにしたからだ。

原理は簡単だ。

『変形刃』を足の裏から地面を通して地上に出す。それだけだ。

だが相手からは刃が見えていないので警戒されることなく攻撃できたのだ。

おかげ様でほぼ集団を壊滅させることができた。

俺はアルノルトに近寄っていく。

「ひっ…!」

「お前を殺すつもりはない。しっかりと国王の裁きを受けろ」

俺は逃げようとするアルノルトを『蜘蛛の糸』でぐるぐる巻きにして担ぐ。

「フェルナンドさん、ファブリスをよろしくお願いします」

「は、はい!うんしょっ……」

そう言うと彼女はまた呪文を唱えだし魔法陣のなかにファブリスを引きずっていった。

俺もその後を追う。

抜けた先には寝室があった。

フェルナンドがファブリスをベッドに寝かせると俺はフェルナンドと共に国王の元へとむかった。

国王は最初、ミイラのようなものを担いできたのを見て驚いていたがそれがアルノルトだと知った瞬間にアルノルトがなにかしたか聞いてきたがコイツがやったことをすべて暴露してやると激怒していた。

「貴様!それは本当か!」

「ご、誤解です父上!こやつが嘘を……」

「たわけ!『千年越しの悪夢』という名で恐れられたルーナ様を怒らせたらどうなってるのかわかっているのか!」

「父上!こんなやつが『千年越しの悪夢』様なわけないではありませんか!証拠をお見せください!」

アルノルトが証拠なんてないんだろうという顔でこちらを向く。

その汚らしい顔で見るな下民が。

「私がその『千年越しの悪夢』だという証拠はありますよ?」

「なに?」

「守護神のファブリスに聞けばわかるし私が真の姿をお見せしましょうか?まあたぶんあなたと戦ったときに使っていた剣と同じだろうがな」

「フェルナンド、ファブリスを呼んできなさい」

「しかしお父様!いまあのひとは…」

「大丈夫。話せる…」

みんなが一斉に声がしたほうをむく。

「お兄ちゃん!」

「大丈夫か?」

俺もファブリスに近寄っていく。

「大丈夫。で、俺が証人をすればいいんだろ?親父」

「あ、ああ」

「まず俺はゴライ大迷宮の最下層と中層の狭間に閉じ込められて雑魚いやつらを捕まえて食ったりしてたわけだがつい最近、まだ人化してないコイツが俺のところにやってきたんだ。俺がそこでコイツを神器と判断した。間違いない」

「元守護神のファブリスがそう言ってるんだからそうなのだろう。アルノルト、貴様には色々と聞くことがあるようだな。連れていけ!」

そう言うと部下たちがアルノルトをつかんで連れて行こうとする。

「待ってください父上!父上ぇええええええ!!!」

そうしてアルノルトは退場していった。

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