プレゼント
そして、サンタが口を開けた。
「なんじゃ、迷える子羊よ。
こんな所に居てはならん、子羊なら彷徨え。今のうちに沢山悩んで迷っとけ。」
何だこのサンタは。
呆れつつ反論する。
「とか、何とか言って、俺が邪魔なんだろ?」
皮肉気味に言うと、サンタはにっこり笑って「そうじゃよ。」と答えた。
続けて「疲れてるから1人にして欲しいんじゃ。そういう時ってあるじゃろ?」
「仮にもあんたサンタだろ。」
「ほう、最近の若者はサンタを信じようとしない奴ばっかりだと思ったがそうでもないらしいな。」
「でも中身はおっさんなんだろ?」
「サンタがおっさんなんじゃない、おっさんがサンタなんじゃ。分かったか。」
「へーへー、分かりました。」
「結局貴様も最近の若者ということだな。
証明してやってもいいが、貴様の態度からすると無駄なようだ。」
「は?何の証明だよ?第一どうやって証明するんだよ。」
「まったく、質問が多いな。
しかし、答えてやろう、わしはサンタだからな。
まず、わしがサンタクロースである証明。証明方法なんざいくらでもあるが、これが一番解りやすいという証明方法だ。」
「なんなんだよそれは。勿体ぶるなよ。」
「はあ、本当に質問が多いな。少しは自分で考える事をしろ。サンタと言えばクリスマス。クリスマスと言えばなんじゃ?」
「うちじゃクリスマスなんて祝ってる暇は無いんでそんなこと思いつかねーよ。」
「ほう、貧しい育ちか。
すまんなあ、今まで行けなくて。
まあよい。貴様の全てはもうわかったから。」
「本当になんだよあんた。
途中から会話になってないぞ。
答えを教えろ。そして、あんたは俺の一体何を知っているんだ。」
「何度言っても分からんようじゃな。
だが、迷えるものに手を差し伸べるのも我が役目。答えは『プレゼント』じゃ。
そして貴様の全てを知っているのは文字通りの意味じゃ。貴様の『これまで』を全てわしは知っている。
いや、『これから』も知っているがな。」
「何を言ってやが「わしはサンタじゃからな。」る。」
「それにしても質問が多いぞ貴様。
一向に話が進まんじゃないか。
というか早くそこをどけい。」
「だからと言って、人が喋るのを遮るのよ。」
立ち上がりサンタの反対側に座った。
サンタは重い腰を降ろすかの様に、さっきまで俺が座っていた岩に座った。
そして、またサンタが口を開いた。
「何度も言うが、わしはサンタじゃ。だから貴様の全てが分かる、知っている。どこもおかしいところはないじゃろ?」
「全部がおかしいだろ。」
「わしはちょっと観察しただけで、対象の過去が、未来が分かる。
だからと言って干渉はしないがな。
観察から得た情報でプレゼントを選んでるんじゃ。納得したか。」
「納得いかねーが、じゃあ、ふりだしに戻ろう。その観察の結果で分かった俺にふさわしいプレゼントをくれよ。いや、見せてくれるだけでもいい。」
「なんじゃ、やけに上から目線じゃのう。
おお、おっかないおっかない。
証明のついでにくれてやるわ。
ほれ。」
そして、サンタはどこからか箱を取り出し俺に渡した。
「ふぅ…休憩するつもりが仕事をこなしてしまうとはな。まあよい。
それをどうするかは貴様に任せよう。
全ては貴様次第だ。
わしは貴様の未来が分かるが野暮ってものじゃろう。黙って去るとしよう。
それじゃあのう。せいぜいわしに感謝することじゃのう。」
サンタが語りながら立ち上がり、腰に手を当てながらゆくっりときた道を歩き出した。
そして、手を振りながら、「ハッハッハ、憎むなら貴様を憎めよ。」
最後にそう言って、視界から消えた。
プレゼントを持ったままサンタを目線だけで見送った。
遅れましたスミマセン。
寝落ちで原稿が一気に真っ白に。
絶望しながら忙しいで書き上げました。
本当に毎度毎度申し訳ありません。
そんななか読んで頂き本当にありがとうございます。
今週は忙しいので、更新が遅れると思います。
それでは




