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プレゼント  作者: lycoris
2/13

旅立ち

こればっかりは食べたくない、遠出禁止を母からくらってから、母の様子を伺いながらこっそり抜け出していた。

前ほど遠くでは無いが、見慣れない所を少しずつ慣れるように同じ道を何度も、たまには違う道を通ったりして、段々と行動範囲を広げて行った。

成長する度に、記憶力は上がり、体力も上がって、逆に母は記憶力が低下し、体力も衰えていく。

そのせいか、独り立ちする頃には、行動範囲はだいぶ広くなっていた。

母から独立し、これからは自由に生きることが出来る。

そうとなれば、これまでに食べた事のない物をいくらでも食べることが出来る。

この日の為に、今まで食べた事のある物でのみ我慢して生活してきたのだから。

近隣の食べ物でさえ食わずに我慢してきたんだ。そう思うとたちまち腹が空いた。


涼しい河原で水を一口飲み、一息つく。

食べ歩きしながらだいぶ遠くまで来た。

もう少し先に行ったら、帰り道が分からなくなるほどまでに。

ここに来るまでに、ひたすらに食べ、常に口に何かを含んでいる状態だった。

一息ついた後、自然とため息が漏れた。

これまでのことに対して。

その後すぐに、これからの事に対してため息が出た。

これからどう生きていくか。


少し顔をあげ、周りを見渡した。

そして、目標を発見しそれに向かって歩を進める。

そして、それを躊躇なく口に含み、すぐに吐き出す。

暗いこと考えてたら腹がへったので、周りの食べたことのないものを口に持って行っただけだ。

いつもの癖だ。

いつ頃か、腹が空くと何かを口に含みたくなる。

そして、飲み込まずいつまでも噛み続け、薄れていく味を楽しむ。

お腹の中が満たされるまで、それは続く。

なので、普段はずっと口に何か入っている。

好物などだと、半日くらいは口に残ってる時があるほど。

ここに来るまでは、口に含んではすぐに吐くの繰り返しだった。

これといった好物が無い。

一度美味しいと思ったものでも、もう一度食べるとすぐに飽きる。

だから、これといった好物が無い。

ころころと好物が変わっているから。


この河原も外れらしい。

河原というのだから、虫や草やらが豊富だろうと思ったが、ここは特に珍しい物や目立った物は無かった。

食糧を探しながら、これからを考えた。


一度故郷を離れて、今後どうするかを決めたら、また戻ってくる予定だった。

ただ、ここまで来た中で一度でも好物に巡り会えた事は無かったから。

戻ってくる時に、一体何を食べればいいのか。

どこまで行くのか分からないので、帰ってくるまでに持ち込みに食糧がもつかも分からない。

退屈な世界は、皮肉にも分からない物ばかりだった。

自分の好物さえも未だ分からないのだから。


だが、案外それは簡単に見つかった。

ずっと近くにあったんだ。


河原から立ち上がり、川で顔を洗い、振り返ると、そこには、それを気付かせてくれた人が立って居た。


まだそんな季節でもないというのに、そこには黒いサンタクロースが笑顔を浮かべてこちらを見つめていた。

まにあわなかったああああ

すみません、昨日中(8月1日)までに更新させるつもりでしたが、少し遅れてしまいました。

贈り物の方も話がまとまってきたので、この作品が終わったら更新したいと思っています。

長らく待たせてすみません。

その後は拾い札、夏の企画と順に更新したいと思っています。

夏の企画は、3、4作品くらい書けるといいと思っています。

よろしければそちらも読んで頂けるとありがたいです。


2日後までに更新出来るように頑張ります。


ここまで読んでいただきありがとうございました。

それでは

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