彼が言いたかった事
読んでくださり、ありがとうございます。
お昼休み。会社近くの店でランチ。
いつもは彼と待ち合わせするのですが、今日はひとりです。
だってねぇ。彼はここの領主の跡継ぎって知っちゃったらねぇ。
とりあえず、今日は嘘をついて離れたからいいけど、明日からどうしようか。
そう悩んでいると、なぜか店長が出入口にバリケードを築いて満足げに立ってます。
店長また変なことしてる…。さて、どうやって会社に戻るか考えないと。
頭の中で店長を倒すシミュレーションをしていたら、バリケードを乗り越えて入ってくる人が。
一般人では買えそうにないスーツを着て、笑顔で店長を踏みつけながら私に近づいて来ました。領主の跡継ぎの彼です。彼は笑顔のまま私の横に座ると店員にカレーを注文し、出てくると笑顔のまま無言で食べてます。正直怖いです。色んな意味で。
店長は気が済んだのか、歌を口ずさみながら片付けています。
カレーを食べ終えた彼が私の方を向いて、
「さてと。」
ここで目が覚めました。
「私は丑三つ時に夢を見る~自殺したら地獄行き~」短編を投稿しています。
時間があったら読んでみて下さい。




