一週間
「お前等なんだ?」
「あいつら止めろー!!」
拓と龍二は向かってくる三年を殴りそして蹴りながら長い廊下を徐々に進んで行く。
バリーン 教室のガラスが割れる。
その音を聞いて状況も分からずに別の教室から出てきて廊下は人で溢れる。
先生の注意の声は誰の耳にも届かない。
女子は驚いて教室の端に逃げる子もいれば、その場で泣く子もいる。
そこに先程パソコン室にいた5人が暴れる拓達の前に現れる。
拓は振るう拳を止め、5人を見て笑った。
その場が一気に静まる。
バリバリバリ 5人の内1人がガラスを踏みながら拓に近ずく。
拓はそいつを見てまた笑った。
「お前等何してんのか分かってんのか?」
「あぁ・・・ここの3年ぶっ飛ばして天辺取るんだよ」
その言葉を聞き周りの人達は顔を見合わせる。
そして全員が大声で笑う。
拓は目線を変えずに目の前の男をじっと見つめた。
「お前らそんなくだらない事考えてんのか?」と笑いながら言った。
「くだらないかくだらなくないかは俺ら自身が決めんだ・・・笑いたければ笑え」
「あ・・・そう勝手にやっとけ、でもお前を潰すのは俺じゃない・・この学校だ」
拓の後ろから騒ぎを駆けつけて校長が来る。
「じゃーなせいぜいもがけ」と言って拓を殴ろうと拳を出すも拓は、簡単にそれを避けそいつの顔に軽くパンチした。
パンッ・・・
タラーっと鼻血が出る。
「なんだ大したことないなぁ・・・これなら一日で取れそうだ」
隣にいた龍二はクスッと笑う。
「何やってるんだ!君たち!!」と校長が大声を出す。
「はい、はい俺達が悪いんで停学でも反省文書くとかなんでもしますよ」と拓は言い、その場を去ろうとすると鼻血を垂らした三年が校長に駆け寄る。
「これは俺達の問題でちょっと揉めただけで、ガラス代はちゃんと払いますんで」
「そ・・そうかね、まぁ喧嘩も程々にな」
「でも、校長・・反省という意味でせめて一週間の停学は必要かと・・・」
「では君達は一週間の停学と課題をいくつか出すからちゃんとやるように!後で生活指導室に来るように」そう言ってその場から校長は去って行った。
それに続き周りの生徒も自分達のクラスへと戻って行く。
「助けてくれなんて言ってねーぞ」と拓は手をポケットに入れ、そいつに話した。
「あのままじゃ俺の気が収まらないんでね・・・」
「ふん・・・やる気になったって訳か」
「さっき言った通り一日で取ってみろよ!」
「もし出来なかったら?」
「その場合はお前等が何しようが一生関わらない。つまり天辺は卒業まで狙えないってことだ」
「ハ・・面白いなそれ!それくらいの緊張感がないとな」
拓は龍二の方を向いて「意外と早くおめぇ~の夢叶いそうだな」と言った。
「お~そうだ!アンタの名前って何?」
「村田信二・・・」
「むらた・・・しんじ・・か。一週間後な!」
「あぁ、楽しみだな」
拓と龍二はその足で生活指導室へと向かった。
信二は廊下を歩く二人の背中を見て小声で呟く。
久々に燃え滾っちまったな・・・




