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鶴見日向子の独り言(還暦過ぎてうつ病になった主婦の日記)  作者: 鶴見 日向子


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無断で「居候」が呼ばれていた話

ずいぶん昔の話

はーい、はるか昔の話です。


なので、「もう時効」と言いたいところですが、私は絶対に忘れません。


前回の文章に書いた「勝手に住民登録」で思い出しました。


めちゃくちゃ、ひどい思い出です。


子供たちが、まだ赤ん坊だった頃の話です。


舅が亡くなりました。


今思うと、「最低最悪」の舅でした。


当時は、口が裂けてもそんなことは言えませんでしたけどね。


「親は大事にするべし」が、美徳だった時代です。


葬儀に、「姑の姉妹」という人が来ました。


なんでも、離婚して居場所がなくなり、あちこちで「お手伝いさん」をして生計を立てていたとのこと。


現在は、次の働き先を探していると言ったらしいです。


私はその場にいなかったので知りません。後から夫に聞きました。


その人は、


「自分は子守りも家事もできる。お茶もお花も、着付けも和裁もできる」


と豪語していたそうです。


それを聞いた夫が、


「だったら、うちのが何もできないから、うちに住み込んで手伝ってくれないか?」


と言ったそうなのです。


「うちの」というのは、もちろん私のことです。


そして夫は、私に何の相談もなく、その人を我が家に招き入れました。


姑との同居なら、まだ分かります。


姑の姉妹って、何???


私は訳が分かりません。


ある日、玄関のチャイムが鳴りました。


出てみると、その人が荷物を持って立っていました。


いきなり、引っ越してきたのです。


当時の我が家は、3DK(「L」はなかった)


そのうち一部屋を、その人に占領されました。


姑から、


「日向子さん、申し訳ない」


と電話がかかってきました。


姑のせいではありません。


「まあ、確かに手が足りないのは事実ですので……」


私は、育児で手いっぱいでした。


その頃、息子の様子がどうもおかしいと感じていて、児童相談所や療育の相談などで、家を留守にすることも多かったのです。


「手伝ってくれるのなら、助かる」


そう思ったんですよね。


とんでもなかったです。


育児に、「介護」が加わりました。


何が、お手伝いさんだよ!!


何もできないのです。


やれ、


「病院に連れて行ってくれ」


だの、


「買い物に行きたい」


だの……。


夫は何もしません。


全部、私に丸投げです。


あんたが呼んだんだろ!!


なのに、知らん顔です。


よほどのストレスだったのだと思います。


私は、月に一度のペースで高熱を出すようになりました。


それでも彼女は、何の役にも立ちません。


一番強烈だったのは、私が年末に寝込んだ時でした。


高熱でうなっている私に、


「ねえ、お正月の支度、どうするの?」


と、何度も聞いてくるのです。


あんたは、そのためにいるんじゃないのか?


もう、何も期待しない。


何も言わない。


私は、黙っていました。


すると彼女は、


「これでお願いね。頼んだわよ」


と言って、一万円札を三枚、私の枕元に置きました。


私はその時、はっきりと悟りました。


もう、無理だ。


その三万円は、我が家が彼女に「謝礼」として渡していたお金だったのです。


私は次の日、ふらふらしながら起き出し、年末年始の買い物をしました。


お金は、その人に突き返しました。


そして、その日から私は、その人を無視するようになりました。


何を話しかけられても返事をしません。


もちろん、こちらから話しかけることもありません。


近くに来たら、すぐに子供たちと一緒に別の場所へ移動します。


しつこい時には、


「さあ??」


と言って逃げました。


それを見た夫は、私を注意しました。


私は言いました。


「知らない。私が呼んだわけじゃありません。呼んだ人間が責任を取るべきでしょ?」


夫は姑に泣きつきました。


そして姑が手を回してくれ、その人は別の場所へ移っていきました。


心から、ほっとしました。


今思うと、その人には認知症が入っていたのかもしれません。


しかし、夫への信頼がさらに失われたのは、言うまでもありません。


夫としては、「自分はいいことをした」と思っていたのかもしれません。


確かに、手が足りなかったのは事実です。


でも、今なら言えます。


「おまえが動かないからだろ!」


勝手に人を呼んだのも夫。


その人の世話を私に丸投げしたのも夫。


そして、最後の後始末をしたのは姑でした。


呼んだ本人は、結局、何ひとつ責任を取りませんでした。


そして、そんなことが、ずっと続いてきたのです

「おばさん」には、頭きたけど、何よりも、私に何も相談もせず、呼び寄せた夫が悪いです

あの時に動いてくれた、姑には本当に感謝しています


悪い人でなくても、迷惑な人はいます。

善意からでも、人を傷つけることはあります。

そして、悪意がないことは、責任を取らなくてよい理由にはなりません。


それを学んだ経験でした(すっかり忘れていましたけどね)

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