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一話短いですが、その分更新頻度あげるつもりです。よろしくお願いします。
領地を発展させますか?
ダンジョンを作成しますか?
もふもふを召喚しますか?
ぼく、アレン。八才。
毎日勉強はかかさないけど、難しいことはよく分からない。
今はお父さんから追放されようとしてるところ。だけど、どうして8才の幼子をスキルの次第だけで追い出そうとするの?
それがぼくにはよく分からない。
「アレン、もう一度おまえのスキルを言ってみろ!」
「はい⋯⋯。ぼくのスキルは【りょうちひろげて、だんじょんつくって、もふもふもふもふ】です」
ぼくは父にいわれてスキルの名前を繰り返した。
すごく真剣に答えたつもりだったけど、父の額には青筋が浮かんでいる。
「こほん」父が拳を口に押し当て、わざとらしく咳をした。「おまえはもっと真面目で優等な子だと思ってたが、誤魔化すというのはそういうことなのだろうな。くだらんスキルを引いたのだろう。神の祝福は降りなかったか⋯⋯」
城の一室に皆を集めて、その真ん中でぼくと父は話している。
父の名前はソード・ゴチャラカ。この広大なゴチャラカの領を治める子爵家の当主だ。
外見。精神性。人生で最も必要なものはなんだろう。
父、ソードの答えは単純だ。
「スキル」
ゴチャラカ家は強い者が代々跡継ぎとなることで、戦争で戦果をあげたりして王様から認められてきた。
何よりも八才のときに手に入れることになる「スキル」はこれから先の人生の指針になるばかりか、一生を決めうる。
良いスキルを得た者は平民であっても、それを起点に貴族まで登りつめられる。全員に一つ平等に与えられるが、その中身は平等ではない。
能力のないものは蔑みの対象となり「恥」になる。それはたとえ王族だろうがなんだろうが変わらない。表立っては言わないだろうが「あの御方のスキルは〇〇だから⋯⋯」と陰口を叩かれるなんて茶飯事だ。
いや、逆に立場が重い者ほど周囲からの期待も比例して重くなるんじゃないか。
ということで、8才の誕生日のお祝いも置き去りに、ぼくはスキルを探られているというわけだ。
父の表情は、悲しみというより怒りに染まっていた。
「家督は長女のメリーヌか長男のラッキーに継がせればいいだろう。メリーヌは『聖女』ラッキーは『戦神』あいつらは良いスキルを引いてくれた。俺のスキルを答えてみろ」
「大魔道士です」
「そのとおりだ。この力で俺は兄たちを差し置き三男でありながら子爵家の当主となった。それに比べアレン、おまえときたら⋯⋯」
まるでぼくという存在が、スキルによって完璧に決定するといわんばかりの剣幕である。父のことだ。体裁だけではなく、心からそう思っているのだろう。




