50話 3章 ~日常編~ -08
全ての人に明日のユウリくんの誕生日パーティーについて誘い終わったので、ユウリくんに伝えるべく、僕は食堂に向かった。
「あ、おかえりコーター」
「ただいまユウリくん。準備はどう? ・・・・・・って何もやってないじゃないか」
何一つ変わっていない食堂の、真ん中の方の席に座っていた彼を見て僕はじとっとした目を向ける。
「そりゃ明日の朝ご飯も昼ご飯もあるんだし、まだ飾り付けとかはしないよー。だからまだ準備はここの中だよー」
人差し指で自分のこめかみを指さすユウリくんに、疑念を向けつつ、僕はみんなに誘った結果を伝える。
「パーティーのことは全員に伝えたけど、来てくれそうなのは今の所、サスケくんとヒナタくんくらいだと思うよ」
「あーやっぱりそうかー。なんとなく分かってたよー。オッケー。ありがとうー」
それじゃ、とユウリくんは立ち上がる。
「もう時間も遅いし、そろそろ部屋に戻ろうかー」
「あ、そうだね」
言われて時計を見れば、既に時刻は21時45分を越えていた。
「というかみんな自分の部屋にいなかったし、大丈夫かな・・・・・・?」
「大丈夫じゃないかなー。自分の身は自分で守るのが基本だしねー」
「それはそうだけど・・・・・・」
「ま、みんな部屋で寝たくない時はあるよねー。コータもそんなことはないー?」
「僕は・・・・・・ない、かな?」
鍵が掛かる部屋で寝ることの安心感に変わるものはない。
ましてや僕は『ネコ』なのだ。
命に関しての警戒心は人一倍持つべきだろう。
その内心を読み取ったのか、はたまた『能力』で察したのか。
ユウリくんはいつもと変わらない明るい声で、僕の肩を叩いて、こう言ってきた。
「それはいいことだねー。お願いだからコータは死なないでねー。
――ユウリの誕生日パーティーが中止にならないように」




