16.地上戦とペティの進化
書き溜めたストックが切れたので
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《ワイバーン》との戦いはいよいよ後半戦、地上での戦闘に移行した。
「ギャァァァァァォォオオ!!!」
まるで翼がぼろぼろにされたことに怒ったかのように感じられるほど喧しい咆哮が鳴り響く。
「タコちゃんはラッシュで!ヴィーゼルは魔導砲を!ペティは挑発!」
《ワイバーン》が地上に降りてきたから地上戦用の指示を出す。地上に降りてきたらペティに気を引いてもらい残りのメンバーで攻め立てる作戦である。まぁ僕は攻撃手段がないからアイテム使ったり、魔法で牽制したりサポートしかできないんだけど。
地上に降りてから《ワイバーン》の攻撃は激しくなった。前面へは頻度の上がった風属性ブレスと、大きな口による噛みつき、後方や側面には尻尾による薙ぎ払いが飛んでくる。
ブレスや噛みつきはペティに向かうが耐久の次に敏捷の数値が高いので、今のところ避けれている。尻尾による薙ぎ払いは離れているヴィーゼルはともかく近接攻撃するタコちゃんにはダメージが入るので、気を付けて回復していく。
ヴィーゼルの《魔導砲》が《ワイバーン》に直撃する。
「キュ―ン——。ドガァー――ン!!!」
チャージが必要な攻撃だけあって《ワイバーン》の体力を1割程度削る。もともと墜落時のギミックによって体力が5割に削れていたので、あと4~5発《魔導砲》を当てれば勝てる。幸い地上での行動が苦手なのかあまり動かなくなったから攻撃を当てやすくなったからね。
僕とタコちゃんがヴィーゼルを守る方向へ作戦を変更させ、ヴィーゼルの《魔導砲》での攻撃を優先させた。
あと一撃というところまで《ワイバーン》を追い詰めると、イタチの最後っ屁とばかりに風属性のブレスを乱射してきた。これはまずいと思ったのでペティも呼ぶ。
「ペティ!こっちへ!」
「キュ!」
みんなでヴィーゼルをブレスから守る。一撃は耐えられるからポーションでごり押しだ!速く《魔導砲》のチャージたまってくれ!
「キュ―ン——。」
チャージが終わったようなのでヴィーゼルの前から退く。このゲームフレンドリーファイア——味方への攻撃——はないのだが、敵との間に障害物があると攻撃がキャンセルされてしまうのだ。
「ドガァー――――ン!!!」
「ぎゃぉぉぉぉぉ……」
沈んでいく断末魔とともに《ワイバーン》は砂煙を出しながら横たわり、光になって消えていった。
やったー!《ワイバーン》撃破だ!強ったけどだるかった~!二度とやりたくない。
早速のドロップ品を確認する。
■ワイバーンの牙×10
■ワイバーンの鱗×10
■ドラゴンの卵
ワイバーンの牙と鱗は売りでいいかな。それにしてもドラゴンの卵って!《ワイバーン》ってドラゴンじゃなくて亜竜だよな?なんでドラゴンの卵なんて落ちたんだろ?ドラゴンの卵って孵せるのかなぁ?
疑問は尽きなかったが、ふと視界の端に光が飛び込んでくる。ペティが光輝いていた!これは進化の光か!
光は大きくなったと思ったらある形に収束していく。光が収まったらその全貌が明らかになる。
ペティは進化した。特徴的な長い耳はそのままに、全体的にピンクの毛に覆われ、高さは僕より20~30センチメートルほど高く170センチ位で、顔はうさぎの面影を残しつつも人の特徴を備えている。右手には剣を持ち、左手には盾を持っている。胴体は金属製の軽装鎧を身に着け、腕にはガントレット、足にはグリーブを装備し、腰には膝上ぐらいの丈のスカートを履いている。完全に獣の特徴を残した人間、いわゆる獣人になっていた。
「えっ、獣人?」
そう心の声を漏らすと、ペティが反応した。
「獣人じゃありません~!モンスターですぅ~!」
訴えかけるような叫びが《西の山脈》に木霊した。
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