第24話 ぽん太くんの掃除当番
学校には、毎日みんなで取り組むことがたくさんあります。
その中の一つが掃除です。
「自分の仕事」を頑張ることも大切ですが、友達と力を合わせると、一人ではできないこともできるようになります。
今回は、ぽん太くんたちの掃除当番のお話です。
秋も少しずつ深まってきた。
六時間目が終わると、掃除の時間になった。
山口先生がみんなを見回した。
「今日は一班が教室の掃除だ」
「はい!」
ぽん太は元気よく返事をした。
一班は、ぽん太、健太、さくら、夏輝、優太の五人だった。
健太が言う。
「ぼく、ほうきやる!」
「じゃあ、ぼくも!」
ぽん太が手を挙げる。
さくらは黒板を拭き始めた。
優太はごみ箱を持って教室を回った。
夏輝は机を後ろへ運ぼうとした。
「あれ?」
一人では少し重そうだった。
ぽん太が駆け寄った。
「一緒に持とう!」
「ありがとう」
二人で持つと、机はすぐに動いた。
「せーの!」
教室の机が少しずつ後ろへ寄せられていった。
健太がほうきでごみを集め始めた。
「ぽん太、こっちお願い!」
「はーい!」
二人でほうきを動かした。
教室のすみへ、ごみが集まっていった。
その時だった。
ぽん太が窓の方を見た。
「ん?」
「どうした?」
健太が聞いた。
「風が入ってる」
開いた窓から風が吹き込み、集めたごみが少しずつ散っていた。
「あっ、本当だ!」
夏輝も気づいた。
ぽん太は窓を半分だけ閉めた。
「これで大丈夫」
もう一度ほうきを動かした。
今度はごみが散らなかった。
「きれいになった!」
健太が笑った。
「ぽん太、よく気づいたな」
ぽん太は少し照れくさそうに笑った。
「なんとなく」
掃除が終わると、みんなで机を元の場所へ戻した。
「せーの!」
五人で動かすと、あっという間だった。
最後に雑巾を洗い、バケツの水を流す。
教室はすっかりきれいになっていた。
山口先生が教室を見回した。
「おっ、今日は早かったな」
五人は顔を見合わせる。
山口先生はうなずいた。
「一人では時間がかかることも、みんなで力を合わせると早く終わる」
「掃除は、教室をきれいにするだけじゃない」
「協力することを学ぶ時間でもあるんだ」
五人は元気よく返事をした。
「はい!」
家へ帰ると、ハル子とリョウ子が迎えてくれた。
「おかえりなさい」
「ただいま!」
リョウ子がランドセルを受け取りながら聞いた。
「今日は掃除当番でしたね」
「うん!」
ぽん太は嬉しそうに話し始めた。
「みんなで掃除したんだ」
「机を運んだり、ほうきをかけたり」
「一人だと大変だけど、みんなでやると早いんだね!」
ハル子が静かにほほえんだ。
「一人では難しいことも、みんなで力を合わせると、うまくできます。」
リョウ子もうなずいた。
「みんなで助け合うと、お仕事も気持ちよくできますね」
ぽん太は大きくうなずいた。
「うん!」
「またみんなと掃除したいな!」
次の日の朝、きれいになった教室には、友達の元気な声が響いていた。
みんなで力を合わせることの大切さを学んだ、ぽん太くんでした。
掃除は、教室をきれいにするためだけの時間ではありません。
重い机を一緒に運んだり、友達の声を聞いて動いたり、小さなことに気づいて工夫したり。
みんなで協力することで、仕事は早く進み、気持ちよく終えることができます。
ぽん太くんは、風でごみが散ってしまうことに気づき、少し工夫することで、みんなの作業を助けることができました。
一人ひとりの気づきや思いやりが集まると、大きな力になるのですね。
学校での掃除は、教室だけでなく、みんなの心も少しずつきれいにしてくれる、大切な時間なのかもしれません。




