1.突如集められた10人とありがちな展開
浅雛隼人は硬い石畳のの上で目を覚ました。決して普段からなじみのある物では無く隼人は記憶を振り返った。
(昨日は確かいつも通り高校から帰って、その後部屋でずっとSNSを見ていてそのまま寝落ちしたんだ)
いろいろと思い出した隼人はとりあえず周囲を見渡す事にした。其処は薄暗くしかし神聖さを感じる場所であった。特筆すべきは隼人の周囲にいるおおよそ10人ほどの男女、そして少し離れた位置にいるフードを被った存在。
男女の内、数人は既に隼人と同じ様に起きていたので、近くにいた40代くらいのベリーショートで整えられた髪をした男性に聞く事にした。
「あの、これって何なんですか?」
「さあな、さっきあっちにいるイケメンがフードの奴らに聞いていたが『少し待ってほしい』とのことだ」
そう言って男性は言葉を続けた。
「まあ言葉の感じは柔らかったし、少なくとも今すぐ危なくなることはなさそうだ」
「そうなんですね、ありがとうございます」
「そういえば、あんた何て名前だ?」
「浅雛隼人です」
「そうか、俺の名前は雪村宗一郎だ、とりあえずただ待ってるのもあれだしあっちのイケメンみたいに周りの奴らを起こしていこう」
隼人は宗一郎と別れて、丁度近くでまだ眠っていた自分と同じくらいの歳でミディアムくらいの黒髪の少女に駆け寄ることにした。
「すいません、起きてください」
「まだ後少しだけ、ってだ、誰?」
「とりあえず落ち着いてください」
「えっとあなたは?というかここ何処なの?」
「俺の名前は浅雛隼人、ここが何処かは俺もわかんない」
そんな会話していると何処からか何人もの足音が聞こえてきた。
足音の方向を向いてみると見るからに騎士みたいな人に囲まれながら、これもまた見るからに王様や貴族みたいな人たちが近づいて来ていた。王様らしき人が声を上げた。
「異世界から来し英雄たちよ、少々待たせてしまってすまない。準備に時間がかかってしまってな」
その言葉に対してイケメンが手を挙げ質問した。
「ここは一体何処なのですか?あなた達が俺達をここに集めたのですか?」
イケメンの声は丁寧ながら毅然としていた。
「その説明は私が致しましょう」
突如王様らしき人の横から先ほどのイケメンに負けない声が聞こえてきた。
「まずは自己紹介を、私の名はウィリアム.トロレスト。 このトロレスト王国の第1王子だ」
聞いたことも無い国名と王子という日本で生きていて関わる事が無いであろう人物により、先ほどまで少し落ち着いていた隼人達10人は騒然とした。
しかし直ぐにイケメンが落ち着き、
「とりあえず落ち着いて話を聞こう」
とみんなに声をかけた
ウィリアム王子の話は続いた。
要約すると、どうやらここは日本とは別の世界らしく
今この世界では魔王と呼ばれる存在が復活し魔物と呼ばれる存在を連れ暴れているらしい。そんな中各国は会議により古来より伝わる異世界より英雄を召喚する魔法の使用を決めた。例に漏れずこのトロレスト王国も召喚の魔法の使用をした。そうして召喚された存在がここにいる10人とのことだった。
昨今の日本において、いささかメジャーとなっている展開だか実際にその状況におちいると皆驚きを隠せなかった。
「おいおい、マジでそんなことあんのかよ」
「裕太に教えてもらった話に似てるのう」
20代くらいの派手でチャラついた金髪の男性と70代くらいの白髪のおじいさんが声をだした。
「自分を含めここにいる人たちで魔王や魔物と戦うのは不可能ではないですか?」
イケメンがもっともな疑問を挙げた。ここにいる人たちの中に何らかのスポーツを経験している人はいたとしても、殺し合いを経験していそうな人はいなかった。
「安心してください、召喚される人物は全員強力なスキルを会得しても問題無い体の持ち主が選ばれるそうです。そして召喚された時、あなた達は召喚の魔法の効果で何らかのスキルを会得しているはずです。」
ウィリアム王子は続けて言った
「スキルの確認はコチラで行います。全員ついてきてください」
王子の言葉に拒否を示す人物はいなかった。場の空気がとりあえず王子に従っておく風になっていた。
王子に連れられ召喚された部屋を出た隼人達は、おそらく廊下であろう場所の豪華さに驚いた。
床は綺麗なタイルが敷き詰められ徒然と並んだ燭台により照らされいた。壁は石づくりでありながら鏡の様に隼人達を映していた。
そうして先ほどよりは狭いものの豪華な部屋に到着した隼人達はスキルを調べられる事になった。
誤字等があったらご報告ください
隼人主人公の割にイケメンほど目立てなかった。




